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[はて、内容的には東久世の話だったようだが、どういうことだろう?
なぜ鍛冶屋先輩と形切さんが?
昨夜何かあったっけか?]
[形切と鍛冶屋の話の間に一度離れ、隅にいる榎國の元へ]
榎國先輩、いくら夏と言えどこんなところで寝ていては風邪を引いてしまいますよ。
小津宮先輩が作ってくれた晩御飯がありますし、寝るのであれば部屋で寝たほうがよろしいかと。
[少しゆすってみる。]
ヒラメの煮付けと味噌汁とご飯だそうです。
あっためて食べてくれって。
[榎國を見送ろうとするが、さて、自分も何かするでもなく。
形切の方を見ればちょうど終わったらしい。
それだけ確認して自分も食事に向かう。]
[なかなか寝付けずにいたため、窓際に座り月明かりの下で本を広げる。
既に鳴神以外の先輩は寝床についており、寝息を立てている。
本来壁となっている鳴神と自分がいなかったためか端で寝ていた鍛冶屋が転がって反対側の小津宮のところに到達した以外は平和な夜だ。]
[鳴神の声に反応して顔を上げる。]
あ、鳴神先輩。
なんだか眠れなくて。
そういう先輩こそこんな時間までどうしたんですか?
それに布団に入らないで何を?
別に悩み事なんてないですよ。
ただ、色々あったから少し考えちゃうことがあっただけです。
[しおりを挟んでからパタンと本を閉じる。]
さすがに往復はしないと思いますけれどね。
今度は鳴神先輩が一番遠いわけですし。
[窓側まできている鍛冶屋を見て苦笑い。]
いえ、聞いてもらうほどのものでもないですし気にしないでください。
[寝たら案外忘れちゃうかもしれませんし、と小さく笑う。]
それを聞いてもありえるかもと思えてしまうのが怖いですね・・・
これで女子部屋まで行ってたなら明日の朝どうなってるのやら・・・
[普通に自分の布団に入って、おやすみなさいと声をかける。]
そんな深刻な話じゃないですし
まるで見てきたような言い方・・・
[横になって返しつつも最後は小さく切れて寝息に変わっていく。]
[目が覚める。昨日遅くまで起きてたせいかこの時間まで寝ていたようだ。
無残になった小津宮に手を合わせ、身支度を整えるとそっと女子部屋を覗いてみる。
特に何かするでもなく、様子だけ確認してからバイトにはいかず、海へと足を向ける。
海岸をぐるりと見渡してみれば、形切と鳴神が話しているのが見えた。]
[波打ち際まで行くと足に水がかかる。
さすがにぬるいということはなく、ひんやりと気持ちがいい。]
せっかく海に来たんだし。
[一度波打ち際から離れ、そこにシートを敷いて荷物と服を置くと、海にザブザブと向かっていく。]
鍛冶屋先輩、あそこまで行ったのかな?
[遠くに見える小島、本当に辿り着けるのかすら怪しいが、それは自分だからだろう。]
[少し沖の方に行けば足が付かなくなる。
一度ザブンと頭まで落ちてばたばたと海面に顔を出す。
特に泳ぐわけでもなく、波に揺られながら足の届くところと届かないところの境を行ったりきたり。
なんとなしに向ける視線は二人の方へ。海の家には東久世の姿も見える。]
/*
やっぱなあ・・・
須藤=理原
鍛冶屋→東久世→須藤
形切→鳴神
な気がするんだよなあ・・・
小津宮―榎國
でいいような気がするし
この
森下→形切 は実らない気がするんだよなあ
↓
松風 こっちは来ないし
榎國行きたくてもフラグ足りないし
[しばらく波間に揺蕩い空を眺めている。
このバイトに来て一気に色々な事情が見えた。―――気がする。
東久世先輩が上手なのは知っていたが、あんなにも慕われて、いや、目指されていたこと。
鳴神先輩の悪態が悪態でないこと。
榎國先輩が実はきびきびと動けること。
須藤先輩と理原先輩の変化
空を流れる雲のように自分の視界を過ぎ去っていく。
流れた先でも刻々と変化するのだろう。
そんな風にぼんやりとしていれば不意の波にさらわれる――]
わっ・・がばぼば・・・
[――…一瞬のうちに身体が沈む。
口が塩辛い。
たしか足の届くところにいたはずだからと体制を整えようとするも一向に着地する気配がなく、上を目指してもがいている。]
[東久世に導かれるままに浮輪に手がかかると、藁をも掴むようにしてもう一方の腕もしがみつく。]
ぷはあっ。
[顔を出し、ぜえぜえと息を荒げる。]
ありがとう、ございます。
[浮輪にしがみつき、波に揺られながら絞り出す。]
ありがとうございます。はい。
[岸に上がって咳込むみながら、榎國から毛布を受け取る。吐かないようにと言われればなんとか抑える。
続々と集まる中毛布に包まってガタガタと震え出す。]
お姫、様、なんかじゃ、ありません。
[東久世になんとかそう返す。
普段は嫌な、頭を撫でる行為もこの時ばかりは安心できて嬉しかった。]
[駆け寄って来る形切には頷いて大丈夫という旨を伝え、報告に行く背を見送った。]
はい…
[東久世の問いには、消え入るような声と共に頷いて立ち上がろうとする。]
可愛くなんて、ありません・・
[少なくともこの姿で可愛いはありえないだろう。
情けないがちょうどいい。
東久世に付き添われながらシャワールームに向かう。]
[シャワーを浴びて落ち着いてから部屋に戻る。]
はあ。
[口から出るのは溜め息ばかりである。
海での事故は話には聞いていたが、自分が遭うとは思わなかった。
バイトを手伝う気にもなれず、窓辺から外をぼーっと見ている。]
[携帯を開いてみれば鳴神がバーベキューを開くらしい。]
どうしようかな・・・
[あまり気が乗らない。当の本人は外で東久世と話しているようだ。きっと誘っているのだろう。
身を引っ込め、窓に寄り掛かるようにして天井を見上げる。
今度は陸だ、溺れることはない。気が済むまでぼーっとしていよう。]
[のんびりと一人で歩いている。
携帯を開いて見れば、バーベキューとその他夏の醍醐味が話されている。]
どうしようかなー
[とぼとぼ歩く先は浜茶屋があるが、昼間溺れたから顔を出しにくい。
途中で足が止まり、波打ち際に座り込んだ。]
暗いなあ。
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