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― ある商会の一幕 ―
ウッシッシ。ちゃんとランヴィナスに不満はいってきたか?不満をいってきたうえで、鉱山の件に参加せずにいたか?……ならよし。
「…いえ?いいんですか?若旦那」
だいたいが既定路線なんだよ。これは経済であり、政治的な思惑があることなんだからな。そういうものは政治外のところでやり取りしねーと、損のほうが多い。ま、とりあえず今は、教材を提供してくれたジー……いやアーヘンバッハ卿の好意を甘んじようか。
[この場においては名前ではなく、アーヘンバッハ卿と言い直しつつ、ジークムントの決断>>0:70は勉強としての叩き台とされていた。]
まず基本的なことだが、政治と言うのは理で動く、しかし経済と言うのは利で動く。この二つの利(理)が重なる限り、協力しあえるだろう。逆に一方的に損を被るような提案は交渉そのものを破壊してしまうからな。
「でもうちは今回鉱山を巡る取引から外されただけですよ」
今のとこ…な。次はランヴィナスの内情を見ていこう。具体的にはうちにどう思っているかだ。
だいたいにおいて二つにわかれている。
一つ目は、二つの利(理)を重ねて復興をすすめ国の発展に利用しよう。という考えをもつ集団。
。
二つ目は、そんなエティゴナ商会を面白くない。あるいは不安視しているという集団だ。
今回は二つ目の人間に気遣ったっていうことだな。
[少し面白くなさそうだな。だが何もいってこないので続ける]
市民や他の商人からしても面白くないのも仕方ないな。帝国と癒着をしていた悪徳商人。それが市民の見解だし、たいして否定ができる要素もない。あとは、同業者からすれば…うちは少々儲けすぎてるからな。
[最後は冗談めかしていえば、少しだけ場の空気が和んだ]
不満を思う人間の留飲を下げるため。そんなことまで繊細な気遣いが必要とする。この国は難しい時期なんだよ。
[まあだからこそ、政治と絡めた商売としての参考としてこうして勉強会にできるわけだが]
それにほかにもいくつも理由はある。
至極全うに、一つの商会に頼りすぎるというのは危険だということ思考の持ち主。…もともと与えていた利権を取り上げるならば代償だって必要だが、新たな利権に関しては自由に決められるということだしな。
[あちら側と同じ意見>>0:73を口にする]
それにいろんな商会を誘致したい。というのもあるだろう。実際、鉱山経営のほうに参入した商会は、比較的新しいところもあるだろう?
ただ不満を持ってる人間のガス抜きのためだけにするような男ではないよ。あれはな。
そして政治的な意味をいうならば……元悪徳商人、でかい商会に対して気を遣いすぎるわけにはいかない。上に立つものとして、自分たちが上であり、強者であることを時にはわかる形で示すことだ。あるいは警告の意味もあるかもな。
[そこまでいって、低く、暗い笑い声をあげる]
……なぁ?わかるか?サイン一つで、それだけの意味をもつんだ。これも…戦いなんだよ。
[商会の面々をみやり、ごくりと喉が鳴る音が聞こえる。安定しだせば違うが戦後なんだ。統治というのは繊細なんだ。特に商人とは違い、国の人間からすれば生き残りをかけた戦いになるんだ。気を緩めるな。視線で場を制するように周囲をにらみつける]
「アーヘンバッハ卿も強かですな。もう少し金に意地汚ければいい商人になれそうですな」
普通の貴族なら侮辱されたとおもわれそうだが、あっちからしたら誉め言葉と取るかもな。にしてもこんな毎日じゃ趣味に耽溺する貴族がでるのも強権を振るいたくなるのもわからんでもないな。
[古株の番頭が茶目っ気をだすようにいうと、こちらもまたそれに乗ることで場の空気を緩める]
先手はあちらに譲ったんで、次は後手となる。
まずやったことは、不満を告げたことだ。これは両者の利(理)になる。
こちらを敵視する人間。危険視する人間からすれば、不満を口にして、それでも受け入れられなかったんだ。ほっとするだろう。ざまあみろ。と思ってるのもいるだろうな。……不満を口にするだけでそれが和らぐならばこっちとしても悪くない。そんなこというだけなら無料(ただ)だしな。
あちらも自分たちが上位者であると示しつつ、不満を和らげるのにかうんだ。
実際、不満を述べたとき、整然と返されたりはしてもこちらを弄るようなことはいわれなかっただろう?
[使いとしていったものに視線を移すと、そういえば。と思い返しこくりと頷いて返される]
さて、あちらはそれなりの理をとったんだ。次はこちらが利をとる番だ。
さっきエティゴナ商会に対してどう思ってるか。というのは二種類に分かれるといっただろう?今回の決断をみて、積極的にうちと取引をして発展しよう。と考える面々は不安に思う。これを始まりに、徐々にエティゴナ商会との取引を縮小していくのではないか?そうなると計画を見直す必要だってでてくる。とか色々とな。
そういう不安を抱いている面々の不安を取り除かなければならない。
ここで重要なのは、うちも、あちらも取引をし続けるという考えで合致しているところだ。
もう使者を走らせている。ま、わかりやすく不満を述べたことへの謝罪と贈り物だ。今後もよろしくお願いします。ってやつだ。
[既定路線。と先ほどいったように、そうでなければありえぬ速さだ。まあ実際、不満を述べに行った使者とほぼ入れ替わるようにしていったのだ]
それをあちらは受けるだろう。受けないと、こちらに隔意があるといっているようなものだからな。それこそ石ころ一つでも笑顔で受け取るだろうよ。
でもそれじゃあ面白くない。
だからちゃんと役立つものを贈ったさ。ある程度は自分がもらうだろうが、他は孤児院だのにアーヘンバッハ卿を通して寄付という形なりして、うまく処理するだろう。そうすることで、うちとアーヘンバッハ卿がつながった。なんて見方をするようなやつもでないだろう。
[絹製品に砂糖や塩。酒。万年筆や毛布、日用雑貨、変わったところではタチアナ様含む婦人向けのドレスもある。まあジランダルの赤。やチーズなどという酒とか万年筆だとかに関しては個人的に知っている好みからチョイスしたともいえる。]
これがこちらの利になる。わからないか。
「不満を和らげたし豪勢に贈り物をすることで、次の仕事を受注しやすくなる。とかですか?」
まあそれもあるが……残りは…後々のお楽しみってとこだな。何がでるのか、次までの宿題だ。
ああ…それと…こうなる前から職人を多く雇っただろう。
鉱山周りに参入した商会ではいずれ職人の数が足りなくなるまで別の仕事をさせるが、その時にレンタルできるように日程調整を忘れるなよ。
あちらは正式に契約したんだ。果たせなかったものをそのままにするほどアーヘンバッハ卿は甘くはない。悲鳴をあげるだろうよ。そこで金に誠実なる商人の登場ってわけだ。たっぷりと足元を見て、恩も売れるだろう。これもまた、俺たちにとっての利。ってやつだぜ、政治と関わらない商売のことだ、あちらさんも文句はいわんだろうさ。ウッシッシッシッシ!
[政治外のとこでやらないと損するといっただろう。そんな含みを持たせるように笑った。そんな商会の一幕であった**]
―ある商会の一幕ー
この阿呆が!
[ごつん。と拳骨を落とした]
あのな、賄賂とか贈って、その地の上位者に快く思ってもらう。っていうのはいい。
だがなんでそこで止まるんだよ!
そこに新しい商売があるだろうが!
という感じから始まったのが今回のことだ。
[ほどほど定例になりつつある報告を兼ねた勉強会染みたものだ。何事も経験である]
どうせ賄賂でもなんでも贈るならそれも最大限利用したほうがいいってことだ。特にだ、影響力がある人物にはな。
例えば今回の場所であがった貴族。実はその奥方の友人が大層ファッションや新しいもの好きなんだ。
さて、そんな流行の水先案内人。のとこにお茶会だのパーティーだのに身に着けていく、髪飾り、ドレス、香水。それがいいものだったら?斬新なものだったら?確実に目に留まる。そこに目をつけなきゃならん。
[まあそこは職人や、あるいは他支店などに協力を仰ぐことが必要だ。わかるな?と一人一人を見ていく]
当然品質とかには注意しないといかん。ちゃんと気に入って使ってもらわないといかないからな。……まあそこはあれだな。俺の相棒にたのめ。パパから色々もらってそういうのに凝ってるからな。
[副官であったり、ちょっと色々込み入った関係の鎌っ子を口にするときは少しだけ困ったような笑みが漏れる]
そうして目を引いて、よさが伝われば…「ああ、あの人がいうんだから間違いないな。」「あの人が使うのだから私も使おう。」と後に続くやつがでてくる
…デザインだとか発想はあっても、どうせ真似されるんだ。そうなるとただの価格勝負になる。だったら事前にこういう付加価値をつけておかないとだめだってことだ。
[付加価値について説明する。拳骨を受けていたやつは顔を暗くさせているが、それ以上いったところで何も変わらない]
済んだことを悔いても仕方ないし金にならない。まだ挽回できるし学習したほうが金になるんだからある程度反省したら次に目を向けろよ。まだまだ俺たちは儲けるんだからな。ウッシッシッシッシ!
[拳骨落とした商会員にいる。あれだな、頭を叩いたら次はなでなでだ]
例えば、教会があるだろ…〇〇教だ。単なる水をありがたい聖水として売るっていうなかなか感心した集団だ。そこと△△商店が繋がっている。だから信徒はよくあそこの商店を利用する。商店の旦那が敬虔な信徒?金の信徒の間違いだ…ってことさ。
[他にもと、ついこの間>>+10ジークへと送った贈り物もそういう類であり、どれかの品は、ジークムント御用達とか。ジークムントが選んで施療院にいきわたらせようとした。だとか。タチアナ様御用達とか。いう付加価値をつけたりした。そういう商品は他店より売上を一歩リードしてることだろう。
そんな例をあげたり今後の展望なども説明していった**]
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