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― 都市中心部 ―
[鎖による引き合いは、空舞う翅をじりじりと地上へ引き寄せる。>>31
とはいえ、この状態では手が出せぬ事に変わりはない。
しかし、『紡ぎ手』にはそれに対する焦燥などは見て取れず]
……む。
[刹那浮かんだ笑み、緩む力。
鎌の柄を強く握りしめた蟷螂が、引き寄せる勢いをも生かしてその刃を振り下ろしてくる。
往なすにも大きく避けるにも僅かに時及ばず、鋭い刃は『紡ぎ手』の左の肩に食い込んだ]
……なるほど、やるな。
だが。
[ふ、と上がる口の端。
裂かれた肩から零れる紅を気に留めた風もなく。
己が身に引きつけておいた大鎌を大きく前へと突き出す事で、強引に引き離した後。
左の手を刃の付け根側へ移し、垂直に立てた鎌を、後ろに引くようにしつつ斬り下ろした。*]
/*
さて。
この武器組み合わせは珍しいカードなので、ついつい遊びたくなるのですが。
そろそろ、決着つけましょうか、という事で、次辺りにカード使いますよー。
― 都市中心部 ―
[引ききった刃は少女の右の肩を捉え、紅を散らす。>>34
距離を離すべく上昇するのを無理に追う事はせず、ただ、視線でのみ追いかけた]
……ふふ。
覇気を失わぬ、か……これまた、『支配者』や『蒼神』が好みそうだな。
[刹那、浮かべるのはいささか場違いな笑み。
勝負だ、という宣に、浮かんだそれはすぐにとけ。
『紡ぎ手』は片手を大鎌から離してす、と差しあげる。
その手に舞い降りるのは、『死神』のカード]
……なれば、『我』も本気を出させてもらおう。
『無限の紡ぎ手』ヴァーゲ・シックザールの名において。
[詠うように紡ぐのは、ここを訪れてから伏せていた自らの『名』。
応じるように、背の霞色の翼が色を変える。
淡い色は、鮮やかな
翼の数は二翼から四翼へ]
……さて。
『終わりと始まりの輪舞』の果て、兆されるは何れの選択か。
……『我』の前に、しかと示せ……!
[低い声と共に、天色の翼が大気を打つ。
四翼は尋常ならざる速度で天へと『紡ぎ手』を運び。
直後、同じく異常な速度での急降下を仕掛ける。
手にした大鎌は、右の肩に担がれる型から。
斜め袈裟懸けに、大気を裂きつつ振り下ろされた。*]
/*
と、いうわけで。
カード発動=リミットブレイク、というオチをつけつつ、急降下斬撃。
ダイス無用、確定で破って問題ないですよ、と。
― 都市中心部 ―
[超えてみせる、と。
『世界』を変える、と。
文字通り人を越えた感覚はそれらの宣>>40を余すところなく拾い、それは『紡ぎ手』に笑みを刻ませる]
……意志の『流れ』……
[小さな呟きは大気の裂かれる音の内に散る]
[『運命の輪』は『世界』に至り、それは光を輝かせる。
『無限の欠片』を弾き飛ばし、更に、高見へと向かう翅。
『紡ぎ手』はその軌跡を静かに見やる]
……見せてもらおうか、その、『答え』を。
[響く宣、籠を蹴って翔ける翅。
それらが放つ『生命の輝き』。
その眩さに目を細めつつ──]
[黒を裂く斬撃]
[衝撃によろめくは、刹那]
[口の端に微か、満足げな笑みを浮かべつつ、天色の翼はゆらり、地へと落ち]
……ふふ。
『世界』のいとし子の意志。
しかと、見せてもらった。
[地に片膝をついた『紡ぎ手』の手から、銀の大鎌が消え失せる]
『天』をも退ける大きな『流れ』に。
残る『欠片』を託すとしよう。
[言葉と共に現れるのは、『紡ぎ手』の手にあったカードたち]
……手にするがいい、残る欠片たちを。
[告げる口調は静かなもの。
現れたカードを少女が手に取ったなら、『紡ぎ手』はゆら、と立ち上がり]
……『欠片』は、集い、『世界』となる。
『新たなる世界』、応えるがいい。
汝を求めし者の想い、願いに。
[詠うように紡がれる言葉、それに応じて、カードが舞う。
光放ち交差する22枚のカードは一つに重なり、本来の姿である『インフィニティ・デッキ』を形作った後。
自らを『構築』した者へと、静かに問いかける]
/*
たたっ、と食らう所からデッキの構築まで一気に落とし。
『檻』の解放は、デッキのお仕事終了後なので、もう少々お待ちを。
― とりかごの都市・外部 ―
『……派手にやってるな』
[閉ざされた籠の内で交差する力と力。
その波動を感じ取りつつ、呆れたような呟きを漏らす蒼い影、ひとつ。
蒼い瞳はとりかごに真っ直ぐ向けられていたが、ふと感じた気配にす、と横に流れた]
『……珍しいな、アンタが出てくるとは』
[視線と共に向ける声はぶっきらぼうなもの。
向けられた相手──黒衣を纏った金髪の男は、ふ、と薄い笑みを浮かべる]
『『紡ぎ手』が自ら動く、などという珍しい事態を、坐して眺めているというのも無粋かと思ってな』
『……相変わらず……』
『しかし、お前よりも先にあちらが動くとは……全く、予想だにしていなかったな』
『そこは、同意する』
[は、と短い息を吐きつつ、蒼の影は再びとりかごを見やる。
黒衣の男もそれに習うように視線を向けて]
『……それで、これからどうするつもりだね、『蒼神』』
[静かに問う。
それに、青の影──『蒼神』は、蒼の髪をがじ、と掻いた]
『あの中でなされる選択次第だ。
どーせ、『紡ぎ手』は、後始末せずに帰るだろうし』
『それは真理だな』
『アンタだって、干渉する気はないんだろ、『支配者』』
[横目で黒衣の男──『支配者』を見やりつつ、問いを返す。
問われた『支配者』は鷹揚な仕種で頷いた]
『それは勿論。
『無限』なる『流れ』は、干渉を受けてはいない故』
『……アンタの場合は、それ以前の問題もあるだろうが』
[とりかごの管理者である、『獣神』。
彼らが堕とそうと志しているのは、『支配者』──『総帥』とも称される、漆黒なる流星の統率者。
『神種』としても『総帥』としても。
彼自身が手を出す事は、『世界』規模の騒動を引き起こしかねない。
それと知るが故の言葉に、『支配者』は、一つ頷いて]
『それは否定せぬ。
……それに、アレどもの相手は、お前の方が馴れていよう』
『…………ああ。
散々、付きまとわれたからな』
[吐き捨てるような声音には、はっきりそれとわかる嫌悪が滲む]
『……ま、それでも。
俺が手を出すのは最低限だ……『自由』なる『流れ』は、それを望む者が自らの意志で生み出してこそ……。
干渉により掴んだものに、意義はない』
[緩く肩を竦めた後、蒼の瞳は真っ直ぐにとりかごを見る。
内でなされる交差の果てに、選び取られるもの。
それをしかと、見届けんとするがため。**]
― 都市中心部 ―
[『デッキ・マスター』に力を与えるのは、『インフィニティ・デッキ』。
デッキに力を与えしは、『クリエイター』たる『紡ぎ手』なれど。
この場で、自ら力振るう意思は『紡ぎ手』にはなく]
…………。
[独り言のように紡がれる言葉。>>57
直後に見えた笑み>>58に緩く首を傾いだ後]
……おやおや。
[最終的に紡がれた願い>>59に、零れ落ちたのは楽しげな声。
『インフィニティ・デッキ』はゆらり、と揺らいだ後、光となってその場から散っていく。
散った光は、最初に共鳴した主の許へとそれぞれ飛んで。
一拍間を置いて、『紡ぎ手』の手元に『死神』のカードが舞い降りる]
今まで、様々な『願い』を見たが。
ここまでカード使いの荒い『願い』は、初めて見たな。
[楽し気に言いつつ、ばさり、と天色の翼が羽ばたく。
四翼は二翼に、天色は霞色に変化を遂げ。
『紡ぎ手』は霞色の翼を広げて、ふわり、舞い上がる]
……それでは、『魂の檻』を解放するとしよう。
自ら望む
[望まぬ者、動かぬ者は知らぬけれど。
そんな響きを帯びた言葉を発した後、『紡ぎ手』は、『願い』を発した少女を改めて見やり]
……全てが解放逸された時、カードは再び、消え失せる。
その先を掴む力は、自ら得る物。
……崩れながらも生き続ける、この、『世界』で。
君たちが如何様に生きるか……『天』より、見させてもらおう。
『悠久』なる『流れ』を司る『神種』としてな。
[静かな口調で告げた後、『紡ぎ手』姿は掻き消えて。
後に残るは、霞色の光の粒子。**]
/*
と、まあこんな感じで。
私のお仕事は終了しました。
『檻』からの解放は、カードを再度受け取った後に都市に転移する、の方向で構いませんよ。
外にいるあおいひととくろいひとは、流れ次第でちょっと動くかも知れませんが、基本、傍観ですので気にせず思いっきり暴れてくださいね。
― とりかごの都市・外部 ―
[とりかごの中で動く、力。
その流れに、『蒼神』は目を細める。
銀色に煌く糸が幾重にも巻かれた右手が上がり、口許を抑えた。
傍らの『支配者』は悠然と腕組みをしたまま、こちらは微動だにしない。
やがて、とりかごの都市の名の由来である柵には幾つもの穴が穿たれ、そこから、己が在り方を選んだ翼が飛び立ち始める]
『……く……くくっ……』
[その様に、『蒼神』が短く声を漏らす。
楽しげな響きを帯びたそれに、『支配者』が視線をそちらに向けた]
『楽し気だな』
『……ああ。
こんな気持ちのいい『自由』なる『流れ』の発生は、滅多にないからな』
[言いながら、『蒼神』は右手を口元から離して空へと掲げる。
飛び立つ翼の子らを見つめる瞳にあるのは、穏やかないろ]
『……翼は、意志の力を得て、初めて空へと届くもの。
望んで羽ばたかねば、応える事はない』
[慈しむような呟きは、飛び立つ者たちには届く事はない]
『自らの意志を示し、『
[それでも構う事無く祈りを紡いだ後、『蒼神』はゆっくりと手を下ろす。
『支配者』はそちらから視線を逸らして、薄く笑んだ]
『……過保護にするのは、程ほどにするといい。
『女神』が拗ねる』
『それこそ、知った事じゃないんだが……。
そも、あそこにいた連中は、『女神』からすれば気に入らんものばかりだろう。
そういう意味でも、放ってはおけんさ』
[静かな言葉に軽く、肩を竦めて返した後。
『蒼神』の背に閃くのは銀の四翼]
『……ま、必要以上の干渉はする気はない。
『神種』の過干渉は『流れ』を歪める』
『わかっているならば、良い』
『……ああ。
だから、ここから先は、『神種』が一、『蒼神』としてではなく。
『銀翼の
[微か、口の端を上げながらの宣に、『支配者』は呆れたような色を視線に織り込むものの。
『蒼神』──否、『孤狼』はそれすら笑って受け止める]
『……お前は、本当に。
『
『褒め言葉としてもらっとく。
……それが、俺の在り方だからな』
[どこまでもさらり、と返した後、『孤狼』は『支配者』に向けてひら、と手を振り。
たん、と地を蹴り、ふわり、空へと舞い上がる。
その姿が遠のいた所で、『支配者』は、視線をす、と横に流し]
……やれやれ。
彼は相変わらずの過保護だな。
[流れた視線を受け止めたのは、天地逆さまに空中に立つ『紡ぎ手』。
その背には既に翼は、ない]
『……あれは、『ひと』として生まれた『甘さ』を捨ててはいないからな』
そこが、我らとも、彼らとも違う所。
特異点たる『神種』の内の特異点たる所以。
[吟ずるような言葉に『支配者』はひとつ頷き。
それから、組んでいた腕を解いて『紡ぎ手』を見た]
『……それで?』
それで、とは?
『動く事を是とせぬ『天』は動きて何を見た』
ああ……それか。
……多くを見た。
それを聞きたいというならば……。
『……茶会に付き合う時間ならば、存分に』
[『紡ぎ手』の言いかけた言葉をさらり遮り、『支配者』はそう告げる。
この返答に、『紡ぎ手』は、薄く、笑った]
それでは、行くとしよう。
……あまり長く留守にすると、クローディアに殴られる。
[冗談めかした口調で告げた後、『紡ぎ手』は、とりかごの都市へと視線を向けてすぐ逸らし。
直後、霞色と深紫の光が弾け、力ある者たちの姿はその場から消え失せた。**]
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