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ヤコブ、いるか?
[あの2人の会話に巻き込まれたくは無いと、早々に
退避を決めてから宿で探し始めたのは
昨日少しだけ想いの丈を渡したヤコブの姿だ。
何処で見つけることが出来たか。
他に既に話している者がいれば、
話があると伝えはするが腰を折るような真似まではしない*]
俺はお前に死んで欲しくないし、
出来れば殺す様な事はしたくない。
ヨアヒムに相談して、良いんじゃないかって
言ってもらえたら、お前にも相談しようと思ってた。
[そこまで言い切ると、一度区切ってから
ぽつり、語り出す]
ヤコブ、お前……シスターの力を信じているか?
[既に彼女を守ろうと知恵や力を貸している事も
知らずにシスターへの疑念と共に、俺の左目に
ついてカタリナにも語ったことを語り出す]
俺自身、シスターが口にするまで
占い師の存在なんて知らなかった。
俺が昨日から見えない左目が見ているのが
それに当てはまるものだって事に
ようやく気付いた時には、すでにゲルトが
殺されてしまっていた。
俺は、シスターが名乗っているような占い師のような
力があるらしい……。
自分で制御も出来ない唐突に夢と左目で
視てしまうだけなんだ。
[目の前のヤコブの様に、動揺することも熱弁を
奮う事もせずに淡々と説明する俺を
彼はどんな目で見るだろう*]
[考えてみれば単純な話だ。
疑いを撒くために、俺が少しでも話をするだろうと
思わせる選択肢を消去した結果だ。
元々人狼の2人に話す必要はない。
神父はシスターの仲間にするのが一番自然ではないかと外し、
カタリナには既に話しかけている。
この状況でニコラスに話しかけるなんて
俺の頭では利用価値を見出せない。
残ったのはヨアヒムとヤコブとアルビンの
3人と言うだけで、ヨアヒムが消えた今2択。
そしてシスターの力を嘘だと言っているのに
アルビンに話すのは危険だという位は
理解出来ているからこその実質一択だ]
……正直判らん。
ただ、結果から言えばゲルトも視る事が出来ていた。
そう言った力を持つ者が集まるのか目覚めるのか
知らんが、多すぎるとは思う。
俺みたいに多分能力だと思えるものを
得るためにどれだけ犠牲があったか……。
その悔しさもあるだろうが、シスターを
申し訳ないが信じきれない。
嘘じゃなく、彼女の力が本物なら
協力して人狼を見つけることが出来るはずなのに。
……俺はあんなに世話になって、あんなに
俺のこと窘めてくれるているのに。
都合よく捻じ曲げようとしているのかもしれないな。
だから俺は失敗作なんだ。
[最後の一言は偽りない自嘲だ。
人間のままの心でもいられない、人狼にもなれない。
何処にも行き場のない。
図らずもシスターを捨てた家族の言葉に似て
できそこないだと冷たい笑いがこぼれた]
[一気に胸に溜めていたものを吐き出したせいか、
表情は少しだけ柔らかくなる]
ここで目覚めなければ、素直にシスターの
力を信じられたのに。
協力を申し出る程、信じられない癖に。
偽物だと糾弾出来ない位は……俺はシスターを。
好きなのかも知れない。
[捻じ曲げてでも踏み切れない。
最後に出てきた理由に、初めて少しだけ
罪悪感が沸いた。
この感情を、おそらく大事なはずの感情を
こんな形で利用するなんて最低だと。
もう一度自嘲の笑いが漏れる。
きっとこれも偽らざる本音だ。
ただ、切り捨てるべき感情だ]
……お前は、俺を笑うか?
[彼がシスターをどう思っているかの
確認が優先だろうと思うのに。
零れた問い掛けは、罅割れていく
棄てた心の最後の問い掛け**]
[ヤコブのと話は何処で終わっただろうか。
もしかしたら誰かに呼ばれたかもしれない。
彼の心に何を残し、彼から何か得られるものが
あったかは彼の胸を裂いても見えはしない。
ただ、食堂に顔を出し、そこでシスターが
占った相手と理由を知れば間を置いて
そうか、としか言わなかった、言えなかった。
信を置いたと思い込んで今宵の夢に
ヤコブに狼の皮を被せようかと考えていたが
それで良いか否か悩みが増える。
人狼を探さなければいけない上に、
陥れる相手をでっち上げると言う作業も加わり、
なるほど、頭が良く無ければ出来ないな、なんて。
自嘲が漏れるほどだ]
……ニコラス。
[渡されたのは恨み辛みではなく、パメラからの贈り物。
海を思い出させる巻貝に彼女の優しさを思う]
ありがとう。
パメラ……馬鹿だな。
海が好きなら、こんなので良かったら
きっと俺、いっぱい知ってたのに。
[海の話、してやれば良かった。
彼女への思いに偽りはない。
明るく優しく心の痛みに耐えられぬ繊細な子。
思い出せるのは彼女の笑顔だけだ。
俺にとっては良い思い出は無いけれど、
彼女が喜ぶなら]
話してやれば良かったな。
[後悔と呼ぶには浅いが、流すには重い。
ぽつりもう一度繰り返して]
それで……君はパメラの為に何をするんだ?
[彼がパメラの命を奪った。
詳細はきっと文字だけでは追えるものではないだろう。
だが言葉で通じる程、彼と心通わしたわけではない。
だから惑わされぬように、これからを尋ねた*]
うらないし。
これでうらないしと書くのか。
[明日には俺もこれに書き込もう。
そう思えば占い師の文字だけを何度も繰り返し
見つめて覚えていく。
まるで初めて字を学んだときの様だ]
ありがとう。
やっぱり俺は物覚えが悪い。
[そこは事実だとくすりと笑みを浮かべ、
礼を言って離れた後はニコラスの前へ*]
だから、失敗作なんて言うなよ。
おれは話せて良かったし…
[戦場を知らない己には、シモンの奥底にあるものを>>172知れないように、積み重ねられた犠牲>>170の重みが理解できていないだけなのかもしれないけれど]
…望まれてたのに満たないものだとしても、さ
いまおれは、その力のあるシモンだから
話して、気づける事があったんだって
助けられたって、思ってるよ
……本当は皆誰かを疑わなきゃいけないんだろうが。
なんでかな。
お前の口から出ると、何か……不思議な感じだ。
そうか。
お前も俺も死にたくないもんな。
[そんな当たり前を繰り返す。
彼の寂しそうな笑みに釣られるように、同じように笑みを浮かべ]
……ありがとう。
信じて欲しいとかそう言うんじゃなくて。
聞いてくれて少し、胸がすっとした。
神父様に聞かれたら、シスターと結婚しろって
しつこく言われるに決まってるから。
[からかわれるのはごめんだと蒼褪めて]
彼女には……幸せになって欲しい。
[本当の想いを預けたら、残る空っぽの俺の中を
満たすのは狂気だけだ。
礼は言ったが、ヤコブに死んで欲しくないとは
もう言わなかった。
渡した言葉は、いつか来るだろう彼の死に対する餞]
今度庭で育てられる簡単な野菜教えてくれ。
[空々しい希望だけを述べて食堂へ*]
− 食堂 −
[うらないし、と何度も見直しつつ、
シスターが占った先がヤコブだと気付けば
一度だけ2人をそれぞれ見つめるだろう]
ヤコブ……人間なのか。
[うらないしの文字も、ヤコブの名も指でなぞる。
人間だと書くときの文字も覚えるのは大変そうだ。
だが覚えなければならない。
それにしても、ヤコブが人間となったら
どうすればよいだろうか。
このまま彼を信じては、シスターを
信じることになる。
どうすれば良いかと見つめる目は真剣だった*]
理由?
戦う事を諦めた奴は、皆を巻き込んで全滅させることがある。
脱落者を気遣うだけの余裕が集団に無いなら
速やかに排除すべきだ。
[人狼と疑ったわけではない。
群れを生かすためだと言い切って、
男にしては柔らかで細い手を取り食堂から出て行った]
− ニコラスの部屋 −
[彼の部屋はやはり俺が扉を最初に叩いた部屋だった。
だが何も言わない。
扉を閉めれば、その顔を見ないように
そっと背後から抱きしめる。
回した両腕は腰ではなくその細い首。
ぐい、と喉に腕を掛けて]
あんたとはもう少し話しても良かった。
[耳元で囁いた声に彼はどんな反応を示しただろうか。
俺はそれを聞くことはしなかった。
囁きと同時に、喉と額に添えた手を
あらぬ方向へ力を込めた*]
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