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フリカデル島西部海域、通称"前庭"にて、ついにウルケル及び帝国の両主力艦隊が激突した。
古来、会戦の戦場は両軍の『暗黙の了解』によって決定されることが多いが、この海戦も同様であったと言えよう。
両軍指揮官の戦略的、戦術的な思惑と、なによりもこの一戦の意義を求めた結果が、両軍をこの海域で引き合わせたのである。
開戦前の陣形は、戦艦と巡洋艦を横陣に並べた帝国軍に対し、小型艦艇を柔軟に配したウルケルという対照的なものとなっている。
いわば、帝国軍の『壁』に対して、ウルケルは『網』を持って対応しようとしたのである。
(※図24:両軍陣形図)
これは大型艦艇を多数有する帝国軍に対し、ウルケル軍が艦隊決戦という形を選択するにあたって ───
── Rikhard Hannu Nigel 『グロル海峡戦役』 第三章
彼女に関し、記録に残っていることは数少ない。
オルヴァルの敗戦に当たって、ユルド社が帝国に経営者の孫娘を差し出したという記録は、当時のモルトガット帝国皇太孫に仕えた侍女の手記に残っているのみである。
翠の髪の小さな女神と称された彼女は、紆余曲折を経てモルトガット帝国海軍に所属し、グロル海峡遠征へ従軍した。
そして戦いの中で水雷艇を駆り、命を落としたのである。
彼女の胸中を窺い知ることはできないが、ここに彼女と同じ艦に乗っていた兵士の言葉が残っている。
『いつも笑っている奴だったが、
歌っている時だけは笑っていなかった。
どこか、自分のいない遠くを見ているみたいだった。』
── 『海の鎮魂歌─ 名もなき兵たちへ寄せて ─』
チコリの花言葉のひとつに「裏切り」というものがある。
この淡い色をした花に当てられた言葉の由来が、今も伝わっている。
かつて、海の上を蒸気船が走り、大国が次々と植民地を増やしていた時代、グロル海峡を統治していたウルケルという国にも大艦隊が押し寄せてきたことがあった。
ウルケルは帝国に対して戦うことを決めたのだが、ウルケルに属していた一人の女領主が戦わずして帝国に下ったのだ。
彼女の領地は、チコリの花咲く街として広く知られていた。
女領主の行動を、ウルケルの民は裏切りだと謗った。
だから彼女の花であるチコリにも、裏切りの意味が寄せられたのである。
しかしこの逸話はもうひとつの花言葉の由来にもなっている。
彼女が、自分の身を犠牲にしてでも街と民を守ろうとしたと知る者は、この花にもう一つの意味を付け加えた。
「気高い護り手」。女領主の魂が宿る花であると。
── 『花言葉 〜花にまつわる20の物語』
後世の歴史家 ナイジェルは、帝国軍 中尉 セルウィン を投票先に選びました。
後世の歴史家 ナイジェルは、帝国軍少佐 ウルズ を能力(襲う)の対象に選びました。
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