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これが作戦と呼べるのか!
[一体の権天使級-プリンシパル-を中心として大天使級-アークエンジェル-が5体、そのどれもがギアの性能を上回る能力。しかもこちらの攻撃はほぼ無効化され、稀にダメージを与えてもすぐに修復されてしまう。
それでも"フェンリス"の面々は天使への攻撃の手を緩めない、確実にその数を減らしながらも。]
「10機以上もの編成が可能なのになぜ"小隊"なのかわかるか?
出撃の度にその数が小隊規模にまで減るからさ」
[出撃前に聞いた話に納得がいく。これはギアでどうこうできる相手ではない。
それでも天使の攻撃を避け続けなんとか機会を伺っては一発一発を確実に見舞っていく]
意味があるのかよ……!
[それでもリエヴルの駆る第三世代機はまだなんとか戦える。いや生き残っていることを戦えると言っていいのならという話だが。しかしXA021などの第二世代機はほとんど特攻に近い形で次々と撃墜されていく。]
いつまで続けるんだ!
[徹甲弾をアークエンジェルの一体に喰らわせたところで戦場の空気が変わる。
5体のアークエンジェルに戦闘を任せていたプリンシパル級が吠えた。]
──AHAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!
[その瞬間にリエヴルはオーディンを高速後退させると目の前を"何か"が通過した。
直後、味方機のうち4つのマーカーがレーダーから消失した]
……クッ、化け物め。
[右手、ただ右の手を薙ぎ払っただけ。それだけで味方機が4つ、一瞬にして爆散した。脱出も望めぬほどの刹那の出来事。回避できたのは直観とオーディンの運動性があったからだ。]
ふざけるなよ……こんなところで死ねるか。
[弧を描くように機体を滑らせるとプリンシパルの足元に次々と徹甲弾を打ち込んでいくと、背負っていたハーモニクスブレードを抜き、背後から一直線にプリンシパルへと迫る。
行く手を阻むのは大天使級一体。動きに気づいたのかこちらと同様一直線に突っ込んでくるが、交錯の瞬間にこれを背面跳びで交わす。]
喰らえ!
[着地と共にバーニアを吹かし更なる加速をかけると、水平に構えた高周波の剣を振りぬきそのまま反対側へと走り抜ける。
背後ではズシンと重い音が響き、足首を両断された権天使級が膝をついた。]
「よくやった大尉」
[通信と共に巨大な影が権天使の目の前に立った。
いつの間にか後方にいたハズのジンロボが一機、権天使の前でその剣を上段に構えて振り下ろさんとしている]
「ジャッジメントドライブ!」
[赤い光を纏った剣が権天使身体を一刀のもとに真っ二つにした。]
/*
グダるぐらいなら墓下との中継はしないほうがいいな
ただでさえ下が見えない村人からは何をやってるか伝わりにくいし
/*
あっれーしろんさんどこだー
最初はウルズかと思ったけどなんか違うし
消去法的にはアリーセ?
でもしろんさんにしては動かな過ぎるな
うーむ
《こちらコロッサスツー
出撃中の各機へ告ぐ、天使の出現が確認された。
フェンリス隊、クルーエル隊は私と共に来い。
目標はプリシパル1、アークエンジェル6。
場所は……
──グローセンハンク》
─ 帰還中・輸送トレーラ ─
どういうことですか!
ジンロボを最初から投入していればあれほどの被害は出なかったはずだ!
[まるでギアを捨て駒のように扱う作戦に思わず隊長へと詰め寄る。
だが他の隊員は我関せずとそれを静観していた]
「リエヴル大尉、初陣の働きは見事だった。
だが、作戦の是非に口を挟む権限はお前には与えられていないぞ」
いくらなんでもあれは!
「いいか大尉、ジンロボの生産コストはギア100機分に相当する。
それに天使共を倒すにはジンロボの一撃が必要なのだ。
ジンロボは1機たりとも落とさせる訳にはいかない。
そのための我々ギア部隊だ。
確実にジンロボの一撃を叩き込むために我々が注意をひきつける、
それがここの戦い方だ。」
─ 帰還中・輸送トレーラ ─
「ボス、回りくどい言い方はやめにしましょう。
新入り、お前がどういう経緯でここに配属されたかは知らないが、
ここは"懲罰大隊"なんだよ。」
……何?
「ここのギア乗りは何かしらの傷持ちってことだ。
そうじゃなきゃこんな作戦はやらせられねーよ。」
[リエヴルにも心当たりはある。だがしかし、それならばなぜ自分にXA923を持たせているのか。機体はパイロットに属するものではない。それなのにSOLに接続できるこの機体を預けたまま懲罰大隊行きというのはありえない話だ]
「ま、噂じゃ1年生き残れば復隊もありえるって話だけどな」
[そんな会話の最中に突如コロッサスツーからの通信が入る]
コロッサス……さっきのジンロボか。
「カーク、リエヴル大尉、聞いたな?
おしゃべりはここまでだ……気を引き締めていけ。」
「アイサー」
了解。
[本来義務とされる休息のインタバールもなく、それどころか機体のメンテナンスもなしの連戦。ここ欧州戦線は確かにギア乗りにとっては墓場と言えるのかもしれない]
邪魔だ!どけ!
[視線をアークエンジェルへと向け右手でトリガーを引く。BMIと操縦のバランスもだいぶ取れるようになってきた。だがいくらコレを上手く操ったところで天使の一体すら落とすことができないでいる。
着弾したハズの痕は即座に塞がれていく。]
だったら……これでどうだ。
[天使へと機体を走りこませながら、視線を素早く天使の左肩、胸、腹、腰へと合わせてロックする。]
落ちろッ!!!!!
[雄叫びをトリガと認識s多VCSが肩と腰4門のカノン砲から徹甲弾を打ち込む。
だがここで手は緩めない。
着弾に遅れること刹那、ハーモニクスブレードを右上段から袈裟切り砲撃によってよろめく天使のその上半身を斬り飛ばす。]
「とんでもないな…あいつは化け物か。ガルムで天使を倒しただと?」
[カーク・ハウンド中尉は新入りの戦果に目を丸くしていた。
それもそのはず、天使の修復能力を上回るにはどうしたってガルムじゃ火力が足りない。
やるならジンロボによる高出力の攻撃か。ギアならば10機近い斉射で跡形もなく消し飛ばすしかなかったのだから。]
「……こりゃ、もしかすると希望が見えてきたかもしれねぇな!」
[友軍に驚きと歓喜が上がる中、リエブルは全く逆の境地にいた。]
《振動剣のエネルギー伝導率著しく低下、再使用ができません》
くそ、もう使い物にならなくなったか。
[ブレードをアサルトライフルへと持ちかえて先を急ぐ。。
今回は先ほどの初陣のときとは違う、出現したのはグローセンハンクの市街地だ。
俺たちが手間取ればそれだけ市民の犠牲が増える。
もし到着前にプリンシパルが動き出せばそこはもう地獄と化すだろう。]
間に合えよ!
─ グローセンハンク・市街 ─
[漸く市街の入口へと辿り着いたころ、街はすでに混乱の中にあった。
この国の兵士や連合軍がなんとか誘導を行い避難を進めているがこの騒ぎではどれだけの犠牲が出ているかわからない。]
……あれは?
[レーダーが捉えた天使群に目をやると巨大な人型のロボットが見える。]
ジンロボ…?
[しかし、連合軍の使う型とも中東で投入された量産機ともシルエットがまるで違う]
新型か?いやあれはどこかで・・・。
[不明機の姿を視界に収めた瞬間、その先に屹立していたプリンシパル級が…
────動いた。]
危ない!避けろ!!!
[しかし、チャンエルが合わないのか通信が届いていない。オーディンの速度でもここからではどうしようもない。
そうしているうちにもプリンシパルはその翼を大きく広げていく。]
《ねえ?私がファルケンへと伝えてあげましょうか?》
……何?
《任せて…アレは私の…──姉妹だもの》
[リエヴルは混乱していた。そもそも今の声は誰だ。いや聞き覚えがある。
あれはこの機のナビゲーションボイスではなかったか?]
お前は……一体……
《私はフレイヤFreja……ずっと貴方と一緒にいたのよ》
[そうBMIが告げるよりも早くファルケンへと通信が入る
『プリンシパルが動く、回避しないと死ぬわよ』
……と。]
さがれ!
GMHの機体が奥の手を使う!
[ギア各機に危険を報せる。しかし……]
《こちらブリッツ隊、欧州は俺たちの故郷だ。化け物どもに好きにはさせない》
[ギア隊が次々に後退する中、黄色のカラーリングのなされた一隊がプリンシパルへと殺到する。]
《撃て!グローハンクの勇者よ!》
[シュテルン、今は彼があの機体のパイロットだとも知らないが、その彼の方向が響く。
フレイヤを通さなくてもここにいる全部隊にその声は届いただろう。その気持ちが届いただろう。]
なぜ、俺は彼らの特攻を許した。
[GHMの機体が信用できなかった?いいや違う、それが効率的だと理解していたからだ。ほんの少し前、それを隊長に抗議していたというのに戦場に立った途端にこれだ。]
……俺は人の命の重さを……忘れている?
──そうだ、極東でSOLを撃ったときも、このオーディンにそれが在ると知ったから実行した。
アリスの榴弾で味方に被害がでる恐れもあった、SOLでオーディンごと死ぬことだってあった……なのに俺はそれを実行した。
なぜ?
それが最も敵を殲滅するのに効率的だったからだ。
あのとき、中東戦線でエースとなったあのときも俺はただ効率的に敵を殲滅したに過ぎない。
大破した味方を盾にしてその陰から敵を撃った、いいや回避できない味方すらも盾に使った。
言い訳はいくらでもできるが、戦場に立ったときいつだって俺は何よりも戦果を挙げるための効率を考えている。
俺は……どうかしている……。
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