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― 上空の仔竜 ―
[ぽよん、ぱよん、と一緒に跳ねていた魔法生物の一体が、地上へと引き寄せられる。>>38
それに気づいた仔竜は結界で跳ねるのを止めて、ぴぃぃぃぃ? と鳴いた。
突然いなくなったのに驚いたのか、『なんでいなくなったのー?』と、ちょっと慌てた様子でキョロキョロしていたり。*]
― 中庭・本部近辺 ―
シエルもですけど、ノトカーもきみには一目置いているようなので。
騎竜の特性を大切にして、力を丁寧に引き出している、って、珍しく褒めてました。
[嬉しそうな様子>>95に、これは内緒ですよ、なんて笑いながらこう言って。
そんなのんびりとした様子は、首を傾げながら向けられた疑問>>97に、僅かに陰った]
それは……そうなんでしょう、けれど。
[鏡の精霊的には『相性悪い』という事になるようだが、仔竜は鏡の精霊を好いている。
というか、他者を嫌う事があるのか、と疑問に思うくらいに懐っこいのがシエルという竜なのだがそれは余談として]
……届かない、っていうのは、物理的な話ですよ。
ぼくにとっては、そらは、遠いんです。
[ぽつりと小声で零すのと、砂紋竜の鳴き声はほぼ同時。>>98
竜の背の少年の様子が目に入れば、ふ、と小さく息を吐き]
ええ、そちらはよろしくお願いしますね。
[そんな言葉と共に見送って。
行ったと思ったら戻ってきたクリフから差し出されたものに、ひとつ瞬いた]
え……いいんですか?
[きょとん、としながらの問いは、クリフと砂紋竜の双方に向いたもの。
それでも、仔竜に、と言われては断る事も出来ず]
……ありがとう、いただきますね。
……お腹が空いたら戻って来る……と、いいんですけどね。
[本当にそれならいいんだけれど、と思いつつ。
包みを受け取り、浮かべた笑みは少しだけ苦笑めいたもの。*]
― 上空の仔竜 ―
[上昇してくる気配>>99に気づいた仔竜は、じい、とそちらを見る。
合わせて、魔法生物たちもそちらを見た]
『ぴぃぃぃぃぁ?』
[上がる甲高い鳴き声が意味するのは、『あそぶのー?』という邪気ない問いかけ。**]
/*
まさかのにゃんふみふみの影響でキーボードがヤバいという異変に際し、どうしたものかと頭を抱えている生き物はこちらです。
……今はなんとかなってるけど、対策考えないとなー。
― 上空の仔竜 ―
[一緒に遊ぼう、という申し出>>129に、魔法生物たちが一斉にぴぃぴぃ、きゅぃきゅぃ、きゃぅきゃぅ、という鳴き始める。
その中心にある仔竜は大きな瞳でミヒャエルをじい、と見つめた後、こくこく、と頷いてから、ぴぃぃぁ、ぴぃぃぃ、と甲高く鳴いた。
『いっぱい、いっぱい、とぶの』
『それで、いっぱい、集めるの』
『そらのちから いっぱい』
言いながら、ぱたぱたと翼を動かす。
空をみんなで飛び回りたい、という大雑把な意図は上手く伝わるか。*]
― 中庭・本部近辺 ―
[クリフを見送った後、手にした袋を見やっては、とひとつ息を吐く]
……それは、わかってるつもり……なんですけどねぇ。
[ぽつり、と零れたのは最後に向けられた言葉>>120への返答。
虹色に煌く龍玉石に触れた時に聞こえた声。
それに答えた時に結ばれたもの。
それは幼い頃、月色の鏡の精霊に手が触れた時と近い感覚だった。
精霊との盟約と似て、けれどそれとは微妙に違う絆は容易く断ち切れるものではない、というのは感覚的には理解できているのだが。
それ故の惑いと言うのはどうしても付きまとう。
仔竜が精霊に近しいが故に生じる、盟約上の矛盾。
違うとわかっていても、多重盟約のような感覚がどうしても付きまとって、距離感が上手く掴めない。
この辺り、相棒的には『竜は竜、精霊は精霊で切り分けろ』という事になるらしいのだが]
『そう簡単に割り切れたら苦労しないよねー』
……まあ……ね。
『まあ、アルは考え過ぎるとこあるからねぇ』
…………。
『昔は直感だけで動き回ってたのに、いつの間にこーなっちゃったんだかねー』
……うるさいな。
[ふる、と軽く首を振れば、揶揄うような響きでしゃらしゃらり、と音がする。
盟約精霊の笑い声だ。
それに、何とも複雑なものを感じつつ空を見上げれば、仔竜に近づく姿>>128が目に入り]
…………。
[無意識、視線はそちらにくぎ付けになっていた。*]
― 上空の仔竜 ―
[伝えられたルール>>136に、仔竜はぴぃぃぃ、と鳴いて一つ頷く。
下から保護者が見上げている>>135のには気づいているのかいないのか。
ともあれ、鬼ごっこの始まりの合図があれば、仔竜も魔法生物たちも思い思いに動き出す。
……なお、『鬼ごっこで遊ぶ』というのは魔法生物全体への共通認識となったようで。
その場にいなかったものたちも一斉に活性化したりするのだが。*]
― 上空の仔竜 ―
[始め、の合図>>146と共に上空の煌めきたちは一斉に動き出す。
魔法生物たちは思い思いに、そして、かれらが上げる声に引かれるように、地上にいる魔法生物たちも、あそぼ、と言わんばかりに動き出す。
そんな中、様々な想いを向けられているとは知る由もない仔竜は虹の煌めき放つ翼を思いっきり広げてぱたぱたふわふわ飛び回る。
時折大きく翼が羽ばたき、それに応じて翼の纏う煌めきが強くなっていった。*]
― 中庭・本部近辺 ―
[一斉に動き出す空の煌めきたち。
その動きに応じるように、魔法生物たちが活性化し始めたようだった]
……あれ。
[そしてどうやら、活性化しているのは魔法生物だけではなく。
ぱらぱら、ふわふわ、と。
新たな虹色のお菓子が空から落ちてきた]
……て、え!?
モーントの結界、すり抜けて呼んだんですか!?
[なにそれどういう事、と。
そんな疑問が頭をよぎる]
『ぁー……』
モーント?
『ぼく、親和されちゃってるかも』
なにそれ!?
『……あいつ、もしかして……』
もしかして、なに!?
[浮かんだ疑問に答えを持っていそうな鏡の精霊は、何故か言葉を濁してしまう。
それに、何なんだよ、とは思うが今は]
……とりあえず、あれ、集めないとまずいですね。
[今は、意識をそっちに切り替えた]
鏡の華、生じて異邦の力を受け止めよ!
[短い詠唱に応じて生じるのは、いくつもの月色の光の華。
その一つが落ちてきた虹色の菓子を受け止めた。
それを手元に引き寄せつつ、意識向けるのは別の華]
[ぴょい、と跳ねた小さな狐の進路上に咲いた花は、不意打ちの二段ジャンプで避けられた]
……ちょっと、遅かったですか。
[そのまま本部の方へと駆けてゆく子狐を見送りつつ、先に捕まえた菓子に目を向ける。
落ちてきたのは豆大福。
この辺りでは珍しい菓子だが、自分にとっては、何代か前の当主が東方から贈られたというレシピのおかげで比較的見慣れた品。
仔竜にとってもなじみ深いものだ]
…………ほんとに、もう…………。
[ふ、と苦笑しつつ、再度、見上げるのは上空の鬼ごっこ。*]
― 上空の仔竜 ―
[くるくるくるくる、煌めきたちが飛び回る。
捕まえられたり、捕まえたり。
そんな交差に魔法生物たちは歓声を上げ、それが仔竜の力を活性化させ、異界との接点を強めた結果、お菓子が増えた……というのは、さすがに現時点では解析に至れるものではない。
ともあれ、力の高まりを感じつつ、仔竜は翼に求めるものを集めていく。
空の力、風の力。
そして、自身に強く宿るもの――天の精霊力を。**]
/*
隠しフラグってなんですか。
→全力で遊んであげる。以上!
……うん、そんだけです(
だって直感と本能でとんでますから、この仔竜(
― 中庭・本部近辺 ―
[上空の仔竜の周囲で高まる力。
それが何であるかを覚るのは早い。
速いが故に悩ましくもあるのだが]
……まさかとは、思う、けれど……。
[先に盟約精霊が漏らした言葉と、高められる力と。
そして、自身の状態を合わせて考えると、一つの答えが見えては来る。
その予測に思わず声を漏らした直後、本部にいた教官から声をかけられた。
聞けば、本部に対し仔竜の保護願いが申請された>>139との事で]
ああ……はい、シエルの居場所はちゃんと把握しています。
それと……今は、このまま、様子を見させてください。
今、干渉をすると多分、逆に危険ですので。
[仔竜が何をしようとしているのか、その予想が正しければ、中途半端な手出しは危険になる。
……もっとも、正しかったら正しかったで色々と厄介ではあるのだが。
今は、見守ってほしいと願い、空を見上げた。*]
― 中庭・本部近辺 ―
[空を『とおい』と称するには、少々厄介な理由がある。一言で言えば、『血筋の軛』だ。
ヒッツェシュライアー家には『鏡の兄弟精霊』と称される家付きの精霊たちがいる。
代々の当主となる者は大抵は長兄とされるゾンネと盟約するのだが、時折、その例に漏れる場合が生じる。
そして100年と少し前、末弟シュテルンと盟約した次期当主候補の娘が出奔し、そのまま異郷の地で帰らぬ人となって以降。
次兄モーントと盟約した次期当主候補には、ある種の呪縛がかけられるようになった。
異郷へ飛んで行かぬように、空に近づけぬように。
飛翔に関わる術を身に着ける事ができず、また、長時間空にある事で負荷を感じるようになる呪詛。
特定の誰かが生じさせたわけではなく。
ただ、喪った事への複数の嘆きがより集まり、編んでしまったもの。
幼い頃に父と共に在る太陽ではなく、その横の月に手を伸ばしてから絡めとられたそれは、仔竜の願いを真っ向から否定するもの。
故に、仔竜は仔竜なりのやり方で、その呪詛を祓おうとしている――のだろうけれど]
…………無茶、しすぎでしょ。
[ぽつり、と落ちるのはこんな呟き]
……っと。アヴァンサル教官。
[呟いた直後に声をかけられ>>225、振り返る。
その両腕に抱えられたものに思わず瞬いたのは已む無しとしてほしい]
……そんなものまでいたんですか……。
[さすがに予想外過ぎて、思わず惚けた声が出た]
シエル……は。
遊んでもらえてご機嫌のようですが。
……ちょっと、危険な状態になってるかも知れません。
[は、と一つ息を吐いた後、精霊力を生じさせて集めている事を説明して]
それで、何をしようとしているのかは、まだ、予想の範疇を出てはいないんですが。
中途半端に止めたら、逆に危険な気がするので……今は、見守っています。
[少なくとも、周囲に危険が及ぶような事態にはならないだろう。
そうなったらそうなったで、展開している結界を利用して荒療治も考えてはいるのだが。*]
― 中庭・本部近辺 ―
……本当に、大人しいものですね。
[姿かたちは間違いなく魔獣だが、中身は小さな魔法生物である、と。
大人しくしている様子>>239に、シエルの呼んだ仔だしなあ……と、横道にそれかけた思考は、笑みを消した上での問い>>240によって、軌道修正された]
……仔細はちょっと、ここではお話しできないんですけれど。
ぼくにかけられた、ある制限を緩和しようとしてる可能性はあるかと。
……まあ、この騒ぎの最初からそこまで意図していたかはわかりませんが。
[むしろ、飛び回ってるうちに思いついたんじゃないか、なんて思っていたりするが]
なので、他者に大きな影響を与える可能性は低いとみています。
……ぼくが受けきれなかった場合が、ちょっと問題なんですけれど。
[多重契約にも似た状態がもたらす不安定さ。
それがどう作用するかだけが、問題と言えば問題だった。*]
『……まー、最初から考えてはなかったろうねー』
『恐らくは、動き回って力が蓄積されるのを感じて……そこからの思い付き?』
『いや、思い付きで勝手に親和してくんな、って話なんだけど』
……まあ……うん。
否定はしないし、言いたい事も、わかる、うん。
― 中庭・本部近辺 ―
まあ、そんな感じですね。
[簡潔な言葉に、返すのは同意の頷き。
続けて語られた、仔竜の話にひとつ、ふたつと瞬いた]
シエルが……そんな事を?
[お菓子の話の方は、自分の好物がちらちらと混ざっていた辺りから腑に落ちたが。
不安そうにしていた、という話に、視線は空へと向く。
目に入ったのは、仔竜へと近づいていたミヒャエルが距離を開ける姿。>>253
距離を開けられた仔竜が、ほんの少し寂し気な声でぴぃぃ、と鳴いたのは届かなかったけれど]
『アル、どーすんの?』
どーすんのって……やるしか、なくない?
『…………命綱は握っとく』
…………ありがと。
……教官。
[向けられる言葉と、そこに込められる想い。>>259
今は、意地を張っている場合じゃない、とそんな風に思わせてくれる響きがそこにはあって]
……翼を、お借りしてもよろしいでしょうか。
今からノトカーとオルヒデーエを呼んでくると、間に合いそうにないので。
[だから、今はそれに頼ろうと。
求める事を素直に口にした。*]
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