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[自分の知るセルウィンとは異なる振る舞いに、少女は戸惑う。
>>0:305珍しく向けられる微笑みさえ、今は冷たく見えて――]
……セル様が、そんな……
[>>0:294投げつけられた石。
ゴミ虫と蔑む言葉を思い返せば体は震え]
そんなご趣味をお持ちだったなんて!
ああどうしましょう!
セル様がそのようなアレをご所望でしたら、お応えするのはやぶさかではあいのですけれど、でも恥ずかしい……!
[何やら盛大に勘違いしつつ身悶えていたが]
……あ、バルタさん。
[>>0:326新たに近づいてきた人影に、こほんと咳払いして我に返った]
あ、あの、その石は!
[>>0:328そして今度も呼びかけは虚しい]
[石の門と、それに近づいてゆくバルタザールの姿は、得体の知れない圧迫感を放っていて、>>0:335セルウィンが釘を刺すまでもなく、少女は動けない]
バルタ……さん。
[>>0:336光る石に触れた騎士の、纏う気配が変わったように思えた。
いつも通りに落ち着いた足取りで、ゆっくりと進んでゆくのだけれど]
まさか……。
[対等の仲間であるはずのセルウィンに向けて跪く姿は、これまでに見たことのないもの]
や、やっぱり……そういうアレがお好みなのかしら……。
[>>0:339バルタザールの視線が、激しく勘違いをしている少女に向けられる。
その目つきにも、言葉にも、いつもの頼もしい暖かさは感じられない]
あの、あの、これって、あの、
[歩み寄ってくるセルウィンと>>0:340、それを見ているバルタザールの両方に、きょろきょろと視線を移している。
何が起こっているのか、自分はどうすればいいのか。
仲間たちの足音と声が近づいてくる。皆にどう伝えればいいのだろう]
……あっ!
[セルウィンが強引に石を奪うのを、それをエレオノーレに向けて投げつけるのを、なすすべもなく見ている]
……エルさん!
[>>0:363自分と同じように、エレオノーレは手の甲で石礫を受ける形になった。
足元に落ちた石を拾うのも、自分がした通り。
けれど、自分とは違って、蹲ったまま動かない]
…………。
[>>0:372ようやく立ち上がったかと思えば、その体は黒く溶けて――鳥と化した]
ああ……なんてこと。
羨まし……ではなくて。
[セルウィンの腕にとまった鳥を呆然と見遣る。確かにあれは、さっきまでエレオノーレだった。
光る石に触れた者が、皆変わってしまっている]
私は……何も変わっていない、のに。
[石で傷ついた手の甲を見つめる。
そこへ駆け寄ってきたのはフレデリカだった>>10]
え、あ……私は、大丈夫、ですわ。
たいした怪我ではありません。
それよりも、セル様とバルタさん……それに、エルさんが。
[名を呼びながら、彼らへと視線を向けた]
……イェンス、さん。
[>>18フレデリカと自分を庇うように立つ少年へ、救いを求めるような目を向ける]
わかり……ません。
一体、何が起こっているのか……。
あれは、あれはセル様とバルタさん……ですよね……?
[人で無いものに姿を変えたエレオノーレに、驚く様子も見せない「彼ら」が。
自分の知る彼らでないことは確かだった]
[やがてセルウィンが語り出すのは、「魔王」の存在と彼らの目的>>14]
魔王……?エサ……?
[先ほどバルタザールは言った、「喰われずに残って居たのか」と(>>0:339)]
私たちは、ここに瘴気を止めるために来たはずですわ。
セル様もバルタさんも、エルさんも……
なのに、どうして……?
[震える声は、弱い]
[>>15セルウィンが背を向ける。
何か言わなければならないと思うのに、言葉が出ない]
セルさ……きゃっ!
[入り口を塞いでいた石は崩れ、中からは濃密な瘴気が溢れ出す。
>>21イェンスの背に庇われる格好で、身を縮めた]
[第一波が過ぎ去っても、まだ。
底の見えない闇からは、瘴気の圧を感じる]
セル様……セル様!
セル様……!
[彼の背中はもう見えない。
為す術無くその名を呼び続ける声を、遮ったのはフィオンの声だった>>34]
……フィオンさん!
[襲い来る瘴気に向けて剣を振るい、そのまま駆けてゆこうとするフィオンの姿に、かえって落ち着きを取り戻す。行かせてはいけない]
誰か……
[止めて、と言うよりも早く、フレデリカの命を受けたヴェルナーの腕が伸びていた>>36]
あ、あの、フィオンさん、大丈夫……
[足が止まったのは良いものの、思ったよりがっつり絡め取られているらしいフィオンを見ておろおろする。
たわむワイヤーの先に腕が付いているのは、何度見ても違和感を覚える光景だ]
…………。
[フィオンが飛び出していなければ、自分がセルウィンの後を追っていたかも知れない。
……そうしていなくて良かったと、ようやくほどかれたワイヤーを見ながら思う>>63]
[>>59ヴェルナーの提言に頷く]
……ヴェルさんの仰る通りですわ。
無闇にあの中に飛び込むのは……危険です。
[皆の顔を見回した]
あの……皆さん、ご無事でしょうか?
イェンスさん、庇って下さってありがとうございます。
ああ、どうしましょう。
セル様もバルタさんも、魔王の手下である「パシリ」とやらに体を乗っ取られてしまったのですわ。
エルさんを鳥に変えてしまったのも、「パシリ」の仕業でしょう。
皆さんをお救いしなければ……!
ええ。
[>>84カークに頷き返す]
私達が「エサ」だと言うのなら、このまま引き返せば「魔王にエサを与えないでください」ができるのかも知れませんが……それでは何も解決しませんわ。
パシリを倒して、魔王もやっつけ……
フレデリカ、さん?
[ただならぬ様子に、眉根を寄せた]
[蹲るフレデリカを、イェンスが助け起こす。
酷く苦しそうな彼女へ、落ち着かせる言葉をかけているようにも見える>>90]
フレデリカさん……
[ただおろおろと見守っている目の前で、フレデリカは痛ましい悲鳴を上げる>>87]
……!?
[突然現れたのは、赤い花。
それが彼女を食い破って生えてきたのだと、気付くのには数秒を要した]
いや……何……フレデリカさん!
[毒々しく赤い花を、彼女の体から取り除こうと手を伸ばす。
けれど、その手が桔梗に触れる前に、イェンスによって遮られた>>96**]
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