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― 『神魔の領域』・湖畔 ―
さぁて、さて。
[一服終えた所で、神魔は杜若色の打掛の裾を翻す]
どこで見物してれば楽しいかねぇ……っと?
[しゃら、と菫青石の簪を揺らした直後、ふわり、と神魔の元に風が届く。
眷属たちのものとは違うそれは、神魔だけが感じ取れるもの]
……まったく。
神子ちゃんは、心配性だねぇ。
[ぽつり、と零れるのは呆れたような呟きと。
どこか、困ったような微苦笑、ひとつ。**]
― 『神魔の領域』・湖畔 ―
……おや。
[外周の森で揺らいだ風の気配>>28に、僅かに目を細める]
元気がいいねぇ。
[く、と零れる声音は笑み含むもの]
まぁ、過ぎるおいたをしたわけでなし、かまやせんけど。
にしても、風の扱いが上手くなったもんだねぇ。
[呟きと共に思い返すのは、若い眷属を拾った時の事。
どうやってか、森の結界をすり抜けてきた子狐姿の半妖精。
煙草の原料になる香草を採りに出向いた時に見つけたそれに対して、神魔が最初にやった事と言えば]
おやまあ、なんともかわいい子が落ちてるねぇ。
[のーてんき、とも言えそうな口調で言いつつ、ひょい、と拾い上げたのだった。
それも、びろーん、と吊り下げるような持ち方で]
だいぶ弱ってるようだけど、主、ウチに来るかい?
……まあ、ウチに来ないと、森に飲まれて消えるしかないんだけどねぇ。
[どう聞いても選択の余地のない問いかけをしつつ、びろーん、から両腕で抱える形に持ち直す。
そうやって構う間にに伝えるのは、癒しの力を帯びた風。
そのまま、採取は後回しにして、湖の社の奥にある屋敷へと連れて帰った、ら。
もう一人の眷属には、色々と突っ込まれた。
が、ほとんど受け流した。向こうも、突っ込みを受け流されるのはいつもの事、と思っているようで、そこから諍いやらになった事はあんまりないのだが。
その後、回復した子狐はそのまま神魔の眷属となり、領域の住人となり――今に、至る。**]
姉さま、ミーちゃんが、無粋な輩を追い返したんだってさ。
血の気配をそっちから感じるから、招かれた者が傷ついてるかもしれないよ。
― いつかの出来事 ―
んん?
なぁに、取って喰うために連れてきた訳じゃあないよ?
[子狐を連れ帰った神魔は、向けられた問いにからり、と笑った。>>76]
まあ、育ててみるのも一興だろうさ。
磨けば綺麗になりそうだし、飾りがいもありそうだと思わん?
……子育ての真似事なんざするのは、務めの時以来だけどねぇ。
[にこにこしながら笑って、抱えた子狐を撫でてやる。
突っ込みにははぁいはい、と気のない返事を返して]
……このこなぁ、『消えたくない』って願ったんよ。
なら、わちきにできるのは、消えずにある道を示してやるだけ、だろぉ?
[それがこの地で、己が眷属として生きる以外にないというのは承知の上。
止めやしないけど、という物言いにはくく、と楽し気に笑うだけでそれ以上は返すこともなく]
おや、まあ。
……わちきをそんな風に呼んだのは、主が初めてだねぇ。
[意識戻した子狐から向けられた最初の言葉。>>114
それには少しばかり驚いたものの、すぐにそれは飲み込んで]
主、名はあるかい?
ないなら、わちきが主に名付けてあげるよぉ?
まあ、そうなったらホントにウチの子、てぇなるけどねぇ。
[これまた一応は問いの形を取ってはいるが、神魔的には気まぐれに拾った子狐を手放す気などは既になく。
眷属たる魔人の呆れ顔など当然の如く知らぬふり、突っ込みが来たとしても]
あ?
主、止めぬというたろ?
それに、主もこのこ、かわいい言ったろ?
問題、ある?
[なんて、わざとらしく小首傾げて問いを投げまくって煙に巻いてしまうのだが。**]
/*
子育て経験は、ねぇ。
絆石参戦組には言わずもがななアレです。
[※柱継承後に、神子が子供返りするヤツ]
[※神魔さん、色々あってメインで面倒見てたという過去が]
ああ、まあ、過ぎるおいたはしていないようだから、問題ないさね。
[伝わる声に、神魔が返す言葉はのんびりとしたもの]
なぁに、傷を負っても得たいものがあるというなら、それも乗り越えるだろうさ。
アレに願うって事は、そこまで織り込んで行うべきことってのは。
主もわかっておろ?
― 湖畔 ―
さて、さて。
ぼちぼちと、始まったようだねぇ。
[領域内から伝わる気配に、く、と小さく笑む]
ここから一体どうなるか……。
ま、まずは見せてもらうとするかねぇ。
捻じれた縁、途切れた想い。
それに如何様に向き合い、新たに織りなすか、をね。
[楽し気な呟きは風にさらわれ、空へと消える。**]
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