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[己の名乗りに対する反応>>108には、何も言わなかった。
そこを説明する心算は、当人には全くない]
……ま、そういう事だ。
理屈ごねて平行線辿り続けるよりも、この方が早いだろ?
[しれっとさらっと言った後。
後方から上がる、引き止めの声にふ、と小さく息を吐いた]
おやまあ。
……何処も同じ、ってぇ感じかねぇ?
[ぽつり、呟く声にはどこか懐かしさのようなものがのる。
とはいえ、それは一瞬の事で]
[交わされるやり取りの後、向けられる問い。>>112
向けられる視線や浮かぶ笑み、それらから感じるものは、『今』の立場に落ち着いてからは縁遠かったものを思い起こさせて]
ああ、構わんぜ。
全力を持って挑むというのであれば、誰であろうと否やはない。
[霧の中の乱戦でも、特に動きの良さで目を引いた人物。
そんな強者と立ち合えるならば、と。
瞳に宿るのは、そんな色]
……シュテルン、一時的に霧を『寄せ』ろ。
こう視界が悪いと、全力で動き切れねぇからな。
[視線は対する男へと向けたまま、傍らの少年へと短く告げる。
くるり、槍を一度回してから両手で持ち直して構えを取る。
銀の穂先が、自ら煌めくように光を放った。**]
[龍を呼ばぬというか、呼べぬ事情はあるがそれには触れる事もなく]
……真っ向勝負、か。
悪くない、ねぇっ!
[短い宣の後、初手から全力で踏み込んで来る姿>>122に目を細める。
こんな立ち合いはさて、いつ以来か。
『こうなる』以前に数度あったか否か、という思考はすぐさま押し込んで]
いよ、っと!
[軽い掛け声とともに後ろに飛び退く事で、切り上げの初手をぎりぎりで避ける。
動きに伴いふわりと舞うのは、涼やかな風の流れ。
動きを支えるでなく、相手を阻むでなく、当たり前のようにただ添うそれは、精霊の力を手繰る者であれば見るは容易いもの]
よくもまあ、そんだけのモン、振り回せるねぇっ!
[軽口めいて言いながら、内心にあるのは感嘆。
楽し気な笑みを口の端に乗せつつ、低く構えて両手で漆黒の柄を握る]
……っせい!
[突きだすタイミングは、切り返された二撃目が落ちるのとほぼ同時。
重い刃が右の肩を掠めるものの、それを気にした様子もなく。
対する相手の左脇へと向けて、銀の穂先を突きだした。*]
……おっと!
[螺旋を刻む銀の一角が、漆黒の上を滑り鳴く。
僅かな空白に流れを判じ、己が最適解を導いている在り様に、笑みが深くなるのは本能の為せる業]
ほんっとに、良く動くねぇっ……!
[重量のある得物、その特性を生かして立ち回る。
飾り気ない、故に、強い覇気を余すところなく感じさせる態への賞賛が無意識、零れて落ちた]
……っ!
[落ちる勢いを生かした跳ね上げは、想定の外。
右の腕に衝撃が走り、引き戻しきれぬ槍が浮いた]
ちっ……やる、ねぇっ!
[左だけで支えるのは、態勢的に無理がある。
ならば、と右足を上げて、自ら槍を上へと蹴り上げた。
霧の晴れた空間の上、微かに覗く蒼に向けて漆黒と銀が舞う]
っと!
[片足立ちの不安定姿勢で、正対する事の危険性など身に染みている。
故に、直後に取るのは左で地を蹴り後ろへと跳ぶ事。
着地した所に落ちる、銀と漆黒。
それを手にするまでには少なからぬ空白の時間が生じていた。*]
[漆黒と銀が手に戻るまでの空白は、追われる事はない。
対する男の視線は一時、天を舞う己が愛槍へと向いていた]
……あー……。
[ふ、と浮かぶのは、笑み。
久しぶりに対した相手は、戦うという事に対して無垢なのか、と。
過るのはそんな思考]
……きらいじゃない、なぁ。
[目の前にある何か、それに対して強く何かを欲する意思は、自身にも覚えある物。
その想いを突き詰めた先が、今の在り方──というのは、今は余談としておいて]
[漆黒の柄が手に戻る。
風がふわりと揺らいだ。
駆ける気配に瞳向けたなら、目に入るのは低く馳せる姿]
……ほんっ、とに。
[呼吸整え、頭上に翳したままの槍を両手で支え]
人間やめちまってから、こんな立ち合いできるたぁ。
ホントに、どうなるかなんてわからんもんだなぁっ!
[上へ、上へ、刃が月の弧を描いて駆ける。
こちらを獲ろうと、食い破らんとする閃。
かわし、往なすもできなくはない、が]
……みせて。
もらおうじゃ、ねぇのっ!
[『力』と『意志』と。
己が望むのは、それを知る事。
そのどちらが欠けても、眠れるものに触れる前に焼き尽くされるは必定と知るが故に。
そして何より──真っ向迎え討たねば、相手を獲るは叶わぬ、という本能的な察知があるから。
駆ける刃は大きく避ける事はない。
最低限、急所に至らぬ程度に身を引くに止め、その場に踏みとどまり]
……らよっと!
[刃が振り切られた所に合わせるように、真っ向振りかぶる形の槍を突き下ろす。
突きの閃が至るが先か、跳ね上がった柄が落ちるが先かは、文字通りの時の運。*]
[やると決めたら決して引かず、己が身を顧みぬのは性分。
人としてあった頃は、それを戒めねばならぬ事情があったから、多少は抑えられていた……のだが。
軛も柵も越えた今、先に立つのは武人としての無垢の在り様で。
切られた箇所から感じるもの、その熱すらも己が身を動かす一助と変えて、突き下ろしの一撃を叩き込んだ──のだが]
……んなっ!?
[こちらに向かうと読んだ長柄刀は彼方へと跳び。
それを手にしていた男の姿が刹那、視界から消える]
……ちっ!
[舌打ち一つ。
今から動きを変える事は叶わない──いや、できなくはないが、その力をこの場に持ち込みたくはない。
と、なればどうなるか──というのは、明白で]
……ぐっ!
[柄が何かを打ち据える衝撃と、鳩尾に何かが付き込まれる衝撃が伝わるのはほぼ同時。
防具らしいものは全く身に着けていないから、受けた衝撃は直、内へと通る。
その衝撃と、飛びこまれた勢いと。
それらを支え切るには、態勢が不完全過ぎた]
……っ!
[あ、やべぇ、と。
思った時には足元がふらつき、後ろに向かって崩れ落ちて]
……なかなか。
やってくれる、ねぇ……?
[崩れ落ちながらも、口元に浮かぶのは、満足げな笑み]
……だが、覚悟は、見えた。
神代の呪い受けた厄介モノ、踏み越えようなんて心意気……久しぶりに見た気がするぜ。
[告げる声音も楽し気なもので。
対峙前には微かにあった険しさの翳は、今は、どこにもなかった。*]
[向けられる言葉、差し伸べられる手。>>153
それらは、やり切った後特有の満足感をより一層強くしてくれる]
……ああ。
俺も、記憶にある限り、ここまで熱くなれたのはそうそうない。
……よき立ち合いに、心より感謝を。
[差し出された手を借りて立ち上がった後、返すのは武人としての礼と]
ん、あー……そーだな。
余裕がありゃ、また立ち合いたいねぇ。
[一転、軽い口調に戻っての言葉。
飾りない素の態度、守り人となってからは余り晒さなくなっていたそれが自然と現れているのは、相手を認めたが故の事。*]
……あー……。
[伝わる声、そこに宿る物。
それが何かはわかるから、なんと返していいものか、言葉が詰まった]
……まあ、うん。
すまん。
[それで済まないのはわかっているけれど。
言わない訳にも行かない言葉を短く返しておいた]
……あー、はいはい。
そこはわかってますよ、っと。
[向けられる言葉>>161に、守り人は苦笑する。
ちなみに、表立っては特に何も起きていないが、違う所でちょっと怖い事を言われている……というのはさておいて]
て、ぁー……。
[撫でられて首を傾いでいる様子に、がじ、と後ろ頭を掻いた。
なお、精霊師であるならば触れる事で強い風の精霊力と、その内に潜む光のそれに気付く事ができるはず]
[公子と呼ばれていた人物がこちらに向き直る。
向けられる鋭さ失わぬ問いに、ふ、と一つ息を吐いた]
ああ、そういう事だな。
お前さんたちは俺の……天霊遺跡の守り人たるもの、嵐激の騎竜師カーク・ヒッツェシュライアーの承認を得た。
それに伴い、風の赦しを得た事になる。
故に、遺跡に踏み込む許可の一つ目は得たって事になるな。
[さらりと名乗りを交えつつ、今の立ち合いによって生じたものを説明し、それから]
……そも、何の護りもないものが近づけるようなモノじゃねぇ。
否、本来ならば人が触れるべきものでもない。
……だからって、二人だけってぇのは。
無理だな。
[きっぱりあっさり、そこは言い切った]
術が使えたり治癒ができるのも連れてかねぇと、恐らく持たん。
……なんせ、あと二回は試練受けてもらわんとならんし。
[まだまだ完全な承認は得られていない。
そして、残る使徒たちは自分よりも頭が固い。
となれば、万全を期す必要はあるだろう、と。
そんな思考を巡らせた後]
……とりあえず、俺の承認と、シュテルンの護りでアレの呪を防げるのは、大体五人が限度だ。
ってわけで、使えそうなのあと三人、あんたの権限でぱぱっと見繕っちまいな。
…………あの手の連中待ってたら、終わるモンも終わらねぇからな。
[苦笑じみた声音にああ、いつの時代のどこもかわらんなぁ、としみじみ思いつつ、迅速に先に進む事には是を返す。
妙に同意の念が強いと感じたなら、それはきっと、間違っていない。*]
[それが名か、との言葉に返すのは頷きひとつ。
真名ではないが、今の在り方を示すに最も近い名であるから、そちらを名乗るのが今の常]
ん、わかった。
んじゃ、名前で呼ばせてもらうわ。
[相手の名乗りを刻みつつ、さらりと返して]
そんだけ、面倒なモンをつつこうとしてる、って事だよ。
[顔を顰めながらの言葉>>189に、軽く肩を竦める。
仕種の合間、先の対峙で受けた傷が早くも塞がりつつある事に対する公子は気づいたか。
空白を経て、了承を返して動く様子>>191にふと過るものがあったが、それは内へと押し込めた。*]
……このぐらい、決断の早いのが現役の頃にもいてくれりゃあなぁ……。
[ふっと、そんな事を考えてしまうのは許されてほしい。
真名を持って生きていた頃の悩みの種は、先の読めぬ西の動向だったから]
ああ、そこはそちらさんの好きなようにな。
[カークと呼ぶ、という宣にちょっとだけ、嬉しそうな表情が過ったのは気づかれたか、否か。
伝令を使うあれこれについては特に口を挟む事もなく、先に進むための呪を編み始める。
途切れた問い>>205には何も言わなかったが、二人だけでは諾を返せなかったのは言うまでもない事か]
……は?
[治りかけの傷を見ての指摘>>206は、予想外。
故に、惚けた声がうっかり落ち]
無茶……ってほど、無茶した心算はないんだが。
ま、ちょいとタガが外れてたのは認めるが。
[数度の瞬きの後に落ちたのは、それもどうか、と言われそうな物言い。*]
[淡々と紡がれる言葉>>211を受け止めるのは、相変わらずきょと、とした表情。
それでも、一通り、話を聞いて。
その言わんとする所を捉えて。
それらが理解に落ちた瞬間に落ちたのは]
……っは……。
ははっ、いやいや、こりゃ参ったね。
[物凄く楽し気な、笑いを帯びた声だった]
いやいや、シュテルン以外に自重しろ、なんて言われたのはいつ以来だっけな?
……若い頃はあちこちから言われたモンだったが……最近は言ってくるような奴もいなかったからなぁ。
[どう聞いても自慢にならない事を言いつつ笑う様子は楽し気で。
傍らに来た少年が呆れたような視線を向けるのも気付いているのかいないのか。
ともあれ、一しきり笑った後]
……っと、すまんすまん。
茶化す心算はなかったんだが、な。
[表情改め、まず向けるのは軽い口調の謝罪]
さっきは、武人として滾っちまったんでついついいろいろ飛ばしちまったが。
己が務め、在り方違えぬための自制はちゃんと持ってるから心配しなさんな。
[物言いは軽いが、瞳に宿る色は真面目なもの。*]
[横からの突っ込み>>219には、オマエナー、と言いたげな表情を向けたものの、それはすぐに改まり]
ま、そこは心配しなさんな。
自分の言霊には責を持つ……それが、俺たちの理だからな。
[真面目な口調でそう返した後、改めて周囲を見回して]
で、だ。
そろそろ、行けそうかね。
……あんまり、長話してても仕方ないだろ?
[進むべき者が選ばれているならば、後は動くのみだから、と。
先ほど編みかけて止めた呪を再び編み直しつつ、向けたのはこんな問いかけ。*]
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