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ええ、お嬢様はあれで冒険家ですから
一度飛び出したらなかなかお戻りになられないのですよ
それでお友達をおまたせすることも……
[ソルにとって"屋敷"は執事としても家人としても大先輩であった。
囁きのような声は躰に――いや、精神に染みるようにして伝わりあう]
そう、そう。
あの時はまさか!と思いましたねえ。
あなたがあんな、小さな家に収まりきるわけがないのに。
あら、それは素敵……!
お嬢様もきっとすぐにおもどりになられる。
楽しいことが、大好きで、とても耳聡いお嬢様ですからね!
ははあ、……それはまさか……
オクタヴィア、あの子ですね?
ほんとにもう、やんちゃなんですから……
そうだ、ひとつくしゃみをすれば
そんな危ないことも、しなくなるのでは?
たしかに、その通り。
しかし私もなかなかお嬢さんやその後友人には頭が下がらないのですよ…いけませんね、大人がこんなことでは。
[うだつのあがらない様子で]
…それに、そうですよ、オクタヴィア。
大きくなっていたのですから今度は彼女が注意をしなければいけない番なのに。
[やれやれ、と]
ええ、ええ。
わたしも時々貴方のお世話になっておりますし。
そうだ、呼びかけてみてはどうですか?
また耳を傾けてくれるかも……しれませんしね。
― 廊下 ―
さっきの旅の方…
しかしこんなところまで歩いていらっしゃったんでしょうか。
せっかくなら色々お話を聞かせていただきたいところですね。
[シルキーの心配は問題ではなく。
全く気にしていない素振りで、キッチンの方へ戻っていこうとしたところで]
……ん?
[出窓の方に、何やら気配。
ざわり屋敷が震え上がるような空気を感じて、
おやおやと苦笑すれば、1階の窓からひょいと顔を出す]
オクタヴィア、二階から降りるのは階段で!
[もう、苦笑いするしかないじゃないですか。
なんとまあ―――懐かしい―――
そして、新しい来訪者についても告げる]
またお客様がいらっしゃったんですよ。
旅のお方ですって!
……ん?
[出窓の方に、何やら気配。
ざわり屋敷が震え上がるような空気を感じて、
おやおやとつぶやきながら1階の窓からひょいと顔を出す]
オクタヴィア、二階から降りるのは階段で!
[もう、苦笑いするしかないじゃないですか。
なんとまあ―――懐かしい―――
そして、新しい来訪者についても告げる]
またお客様がいらっしゃったんですよ。
旅のお方ですって!
まったく、この調子では
窓は開けっ放しですね。
[さて、彼女が降りてきた方の音楽室のほうへも
いってみようではありませんか!]
Home! Sweet,Home.
[さあ窓を閉めなくては。
そうしてやって来た音楽室の、ピアノの歌声]
……お嬢様も、帰っていらっしゃれば。
…懐かしい我が家よ……
……そう、言ってくださるでしょうか。
なんてこと。
……ありうる。
あり得るから、困りますね、
あのお嬢様……
……いや、オクタヴィアちゃん……?
[どっちだったかしら。
まあ、いいではないか]
― 音楽室>>35 ―
[もちろんあいたままだった窓をさっと閉める。
音楽室の中にはまだホームスイートホームが流れている。
奏でられるメロディを目を閉じて聞き入りながら]
〜♪
[思わず鼻歌なんて]
いえいえ、夏は窓を開け放ちたいですけれど、
もうだいぶ涼しくなってきましたからねえ。
どうだったでしょう…?
…あ、大人ならお酒を嗜みますが、
まだ若い子もいらっしゃいましたからね。
ふふ、では焼き菓子でも用意しましょうか。
あなたの好みは一体どんなお菓子でしょう?
いい香りを充満させるのですから。
そうでしたそうでした。
それに…旦那様がしっかりと鍵をかけておいでで、
結局わたしもよく存じ上げないのですよ…
ふむふむ…、
さすがあなたは素敵なことを思いつきますね!
あの頃のように、一緒にキッチンに立って…
それは叶わずとも、たくさんのお菓子を
一緒にデコレートするのはとても楽しそうですね。
さて、早速準備しましょうか。
― いつのまにか、キッチン ―
[いつの間にやら執事はキッチンで
小気味いいリズムでボウルの中身をかき混ぜている。
屋敷の提案、それはダンスパーティー。
ただダンスをするだけではもちろん面白くないし、
お嬢様はそもそもダンスがあまりお好きではなかった。
だからダンスパーティといえば
音楽を聞きながら美味しいお茶やお酒を愉しむもので、
お嬢様にとっては美味しいお菓子を愉しむ時間であったのだ]
〜♪
[久々の大勢の客に楽しそうに、
執事は手際よくカップケーキをこしらえていく。
やがて香ばしいチョコレートやバターの香りがじゅんぐりに充満して、来客者の鼻孔をくすぐるに違いない]
[そういうわけで、少女たちの声は耳に届いたにせよ――]
はあーい。
すみません、手が離せなくて!
[大声で返すにとどまって。]
いやはや、久しぶりのことですから
どうも加減がわからなくて困りますね。
[ボウルの中にはやたらと大きいタネが仕込まれていたため、
カップケーキのモトたちは人数を大幅に超えてバットの上に整列中]
おやおや、旅人さんが。
申し訳ありません、音楽室の様子を見に行っていたので…
迷われてしまいましたよね?
[>>80をきいて、>>82シルキーからタオルを受け取りながら彼女へ謝罪する。
お腹のティンパニ隊長は号令をかけただろうか、もしそうでなかったとしても]
…何か食べたい頃合いではありませんか?
といっても、実はケーキはまだ出来上がっていなくてですね…
ああ、サンドイッチならすぐにご用意できますが、どうします?
[そう言って、促して。
マリエッタに向き直ると、小首をかしげた]
オクタヴィアが……?
…頼まれ事、ですか。
[そして話を聞くと、ぴたりとソルは動きを止めた]
―――
[そして不自然な間のあと]
お嬢様の写真ですね?
アルバムは実はこの屋敷から持ち出されてしまっておりまして…
そうですねえ、イメージと言われましても…
とても気丈で、それでいて寂しがり屋で、怒るととても怖くて、
でもいろんな方から好かれる、素敵なお嬢様でしたよ――
[しみじみと言いつつ]
そうそう、子供部屋に行ってみては?
もしかしたら、絵はあるかもしれません。
あまり私にはあの部屋には入ってくれるなと
お嬢様に言われておりまして…
でも、あなた方なら、
きっと大丈夫ですから。
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