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[疾風の守護者を見送った後。
諸々の事務仕事に手を付け始めた所に齎されたのは、短い報告。>>48]
……ふむ。
先の予想は、当たっていましたか……。
[対面したウェルシュカーディから感じたもの。
それを兆したのが二つの風の交差である、というのは間違ってはいなかったようで]
素直に伸びてくれればよいのですが。
[ぽつり、零れるのはそんな呟き。
それ以外にも、各所から精霊たちの力の高まりを感じられる。
初動は悪くはないらしい、と思いつつ、神官長は再び事務仕事を再開した。*]
― 御魂召喚から数日後・聖神神殿 ―
[精霊節を目前に控えたその日、神官長は神殿に仕える者たちの中でも、自分に近しい者を呼び出した]
……さて。
あなた方に、特別なお仕事をお願いしたいのですが、大丈夫ですね?
[問いの形を取ってはいるが、選択権がないのは彼らには言わずもがなか。
神官長は答えを待つ事なく、呼び出した用件を伝える]
……精霊節の訪れと同時に、彼らを『世界樹』に送ります。
どうやら、『根に住まう者たち』の一部が、霧の上に出てきているようなのです。
彼らにはあの厄介なナガモノどもを叩き落としてもらいつつ、精霊の領域で試練を受けてもらいます。
それが一番、手っ取り早いと思えますので。
[勇者としての力を引き出すためにも、必要とされるもの──絆を作り出すためにも。
荒療治に過ぎるかも知れないが、ゆっくりとそれをやるだけの時間が、この『世界』には残されているとは思い難いから]
とはいえ、かの翼毒蛇が上に来るとはまあ……梢の大鷲との兼ね合いもあれば考えにくい事。
故に、勇者候補生たちも、一部は根側に行ってもらう事になるでしょう。
……それを踏まえて、根側の事前調査をお願いしたいのです。
[静かな口調で言って、集まった面々の顔を順にみる。
その巡りは最終的に、バルタザールの所で止まった]
調査の指揮は、バルタザールにお願いします。調査隊の人選も、自由に。
また、調査の報告は、随時で。
連絡には、いつものように『言霊石』を使ってください。
[以前受けた、彼自身からの立候補>>0:204を受けての指名。
ちなみに『言霊石』とは、神殿に務める者たちが遠距離で対話をするために用いる魔法の道具。
神官長直通で伝わるものは数が少なく、それを所持しているのはほんの数名しかいない]
それと……メレディス、あなたはこれを四大精霊族の長の元へ届けてください。
[言いつつ、託すのは四つの水晶球。
それは、神官長の言葉を直接封じたものであり、内容は、試練のための場の構築に協力してほしい、という旨の要請。
事態が事態だけに、断られる事はなかろう、と踏んでいた]
届け物の後は、叶うぎりぎりの範囲で、彼らの補佐を。
……距離感については、言うまでもありませんね?
[以前にも話した事だから、そこは問題なかろう、と思いつつこう告げて]
……この判断が、吉と出るか凶と出るかはいまだ未知数。
しかし、叶う限り吉へと転がすために……どうぞ、皆の力を、彼らの支えとしてください。
[お願いします、と。
らしくない口調で願う様子は、いつになく真摯なものだった。**]
― 精霊節の日・祭壇の間 ―
[精霊節──それは、世界に恵み齎す数多の精霊の力が最も高まる時。
それは転じて、『世界樹』に集う力が最も高まる時でもある。
その特性故に、よからぬものを引き寄せる事も多々あり、それらを退け、或いは鎮めるために各所で祭りが行われるのが常の事。
そして、聖神神殿ではこの時節に、『祈りの儀』と呼ばれる儀式が執り行われるのが常……なのだが。
今回は、神官長の独断でその儀式は先送りとされていた。
そんな、異例の事態の起きている神殿の祭壇の間。
そこに、召喚された者と招集された者、それぞれが集められた]
……さて、それでは。
改めて、あなた方をここに集めた理由を説明しましょうか。
[一人一人の顔を見回し、静かに告げる。
表情はいつになく、真摯なもの]
守護者たる者たちは既に承知しているでしょうが、今、この『フラクシヌス』には、かつてない規模の異変が迫っています。
『世界の要』たる『世界樹』に現れた数々の異変の兆し……中でも、『七大蛇』と呼ばれる存在による、樹、そのものへの侵蝕は見過ごせるものではありません。
[語る口調はどこか淡々としたものだが。
声音には、珍しくも真摯なものが含まれる]
……そこで、あなた方にはまず、この『七大蛇』を退けてほしいのです。
世界の要たる『柱』が失われてしまえば、その時点で『フラクシヌス』は支えを失い、崩れ去るやも知れません。
[勿論、それだけでは根本的な解決にはならないのだが、見過ごせない重要事項であるのもまた、事実で。
優先するのは、要たる『柱』の維持]
なお、『七大蛇』の討伐には決して一人で当たらぬ事。
必ず、同じ精霊の加護を受ける者同士、二人一組で協力して撃破してください。
ただ一人の力で解決できるような事象に当たっているのではない、と、肝に銘じておくように。
[誰か一人が先走っても、誰か一人が怖気づいても、望む未来は得られないから。
そこだけは、がっちりと釘を刺して]
……それでは、『世界樹』へとお送りします。
あちらに着いたら、『七大蛇』を撃破しつつ、上の枝を目指してください。
[上を目指すその理由は口にしないまま。
神官長は、『世界樹』へ『勇者候補生』たちを送るための道を、開く。**]
/*
ふむ。
プロ、三日とっても良かったですかね、これは。
私がばたばたしていたのは想定外の発生のせいでしたが……。
火炎組が上手く接触できていないのが、ちょっと心配ですね。
― 精霊節までの間 ―
……は?
[あれやこれやの準備に奔走する時間の合間。
やって来た火焔の御魂たる少年の求め>>65に、最初に上がったのはこんな声]
随分と唐突ですが、一体何故、私にそれを?
[この少年の手にした欠片が長杖の形状を取る、というのは聞いていたが。
自分の用いるそれ──戦闘に特化したものとはまた異なるものだろう、と認識していたので、この申し出はかなり意外だった]
(……まあ、神殿の誰かに聞いたんだろうが。
ったく、後で一本〆とくようだな)
[問いながらも過るのはこんな思考。
ほんの一瞬滲んだ黒さは気取られたか否か。
ともあれ、神官長はすぐにいつもの表情を織りなして]
……教えるのは構いませんが……私と君では、多少、用いるものの傾向が異なるような気もしますよ。
それでもよろしければ、最低限の基礎はお教えしましょう。
[理由はともあれ、勇者候補生が自主的に己が力を伸ばしたいというならば、それを拒む理由はない。
ないのだが]
……ただし、加減は一切しませんからね?
[にっこり笑って、きっぱり言い切る。
その言葉の通りの個別指導の結果がどうなったかは……当事者と、その後の治癒に当たった者のみが知る事か。**]
― 回想・聖神神殿 ―
[こちらの言葉に素直に謝る様子>>+0に僅か、目を細めたのは僅かな刹那。
いそがしくなる、と繰り返した後、裾を引く仕種>>+1に、ん? と首を傾いだ]
……どうしました?
[問いかけは、疾風の守護者たる少年の来訪により途切れ。
話が終わった後、改めて向き直った少女の表情は、先ほどまでとは違う輝きを見せていた]
ええ、そうですね。
彼らにのみ、全てを押し付けてはいけない。
[告げられた言葉>>+4に返すのは、頷きと肯定]
ただ頼るのではなく、支える事で同じ道を進む。
互いに手を取り、支え合う事で
[疾風の守護者とのやり取りが、タチアナに何を思わせたのか。
問う事はなかったものの、良い響きを得られたのだと、それは伝わって。
今はそれだけで、十分だと思えたから]
あなたにできる事、あなただからできる事は、必ずあります。
……皆の声を聞きつつ、それを探して果たして行ってくださいね。
[それが最もよい未来を招くから、とは口にせず。
今はただ、自らの道を見出した見習いの少女の姿に、微かに口元を綻ばすのみだった。**]
― 祭壇の間 ―
[こちらの告げた言葉に対する、それぞれの反応。
そして、最終的な選択。
その全てを見届けた所で、神官長はひとつ、息を吐く]
……やれやれ。
頼もしいんだか違うんだか……。
[ぽろ、と零れ落ちたのは、素の感想。
それから、神官長は祭壇の奥に祀られた聖神の像を振り返る]
……互いに手を取り、支え合う事で
あなたの教えを、彼らが正しく受け止めてくれる事を。
[祈りの際の正式な姿勢を取り、静かに紡ぐ]
……我らもまた、彼らの支えとなるべく叶う限りを果たします。
聖神オルキス……どうぞ、新たなる力たちに、その祝福を……。
[異変が始まってからというもの、聖神の神託は届かなくなっている。
けれど、主たる神もまた、世界の維持に心砕いているのだと、そう思うから。
祈る声音に、翳りはない。**]
― 数日前・聖神神殿 ―
[下した命に返る、それぞれの答え。>>+12 >>60 >>70
それに対する安堵は心の内にのみ止める]
……どちらも容易い務めではありませんが……頼みます。
年若いものたちに危険を押し付けて、年長者がのうのうとしているわけにはいきませんからね。
[世界の行く末、という大事。
それは少年少女に託さねばならない現状に、思う所が何もない、という事はない。
そのような事態を招いた事への憤りは、常に神官長の内に秘められている。
……もっとも、それが表に示される事はないのだが。
まあ、助力を願う大国の使者相手にはちょっと滲んでいるかも知れないが、それはそれ]
[一先ずその場は解散となり、神官長も次の
それに先んじて、傍に控えていたタチアナが声を上げた。>>+6]
……どうしました?
[問えば返る、想いの綴り。
神官長は僅かに目を細めてそれを受け止める]
わかりました。
あなたがそれをなしたいというのであれば、私に止める理由はありません。
ただ、先ほども言った通り、人選はバルタザールに一任してあります。
まずは、彼の了承を得てきなさい。
[タチアナが自ら選んだ選択肢、それが拒まれるとは思わぬものの、そこは通すべき筋だから、と送り出し]
そうですか……わかりました。
[調査隊志願の結果を報告に来たタチアナの表情は、より強い輝きを帯びているように見えた。>>+8
顕著な変化、成長の兆し。
今のこの世界において何よりも強い活力となり得るそれに、自然、口許が綻ぶ]
それでは、あなたも出発のための準備にかかりなさい。
根側には、こちらと交流のない妖魔族や、魔界由来のモノなどの危険も多い。
準備は、しっかりと整えなさい。
……ああ、『言霊石』は、忘れぬようにね。
[霧を越えて言葉を届ける魔法具は、危険地帯に赴くのであれば必要になるものだから、と念を押して。
出発の準備のためにと退出する背を見送った。**]
― 聖神神殿 ―
……まったく。
ほんとに現状、わかってやがんのかねぇ。
[そんなぼやきが零れたのは、幾度目かの大国の使者との押し問答の後]
精霊や、力あるものたちが、いまどんだけ必死になって『世界』の維持をしてると思ってやがるんだか。
そんなんだから、停滞してる、って見なされちまうんだろうが。
[素の口調で毒を吐いた後、執務室を出る。
向かう先は、神殿の裏庭──『世界樹』が、はっきりと見える場所]
[霧纏う樹を見上げつつ、そこへ送った者たちの事を思う。
根側の調査も、精霊族への使いも、気軽に預けられる任ではない。
それらを託した、という事は転じて、神官長が彼らに対し強い信を持って接している……という事なのだが、さて、それはどこまで伝わっているのやら。
少なくとも、距離のある者たちからは「毎度無茶振ってる」と見なされていたりするのだが]
ま、あいつらなら大丈夫だろうがな。
[周囲に誰もいないからこそ、零れ落ちるのは素の呟き]
[その昔、『落ち零れ』と称されていた少年。>>0:330
『周りが何を言おうが、お前はお前なんだから、やりたいと思う事を貫き通せ。
そうすりゃ、道なんざ自ずと開けるもんだ』
彼に向け、そんな言葉を投げかけたのは、自身が高位神官に任ぜられた時だったか。
周りの評価がどうであろうと、自分自身を偽らずに進めば何とかなる、と。
そんな理論をぶつけつつ、何かあれば自身の補佐や、細やかな仕事を言いつけた。
そうして築いたもの、そして、彼自身の重ねた実績。
それがあるから、精霊族への使いという、重要な仕事を託す事が出来た]
[根側の事前調査、それを率いる事を託した神官騎士。
世界のために命を賭す覚悟を秘め、人の先に立って進む者。
危険の多い根側へ向かわせるという事は、困難に飛び込んで来い、と言う事。
それだけのものを託せるだけの信があればこそ、調査隊のリーダーという任を預ける事が出来た]
……あいつに任しときゃ、あっちも大丈夫だろうしな。
[そしてもう一人。
前進を望む疾風の意志に触れ、己が在り方を見出しつつある少女。
送り出す直前、祭壇の間で勇者候補生たちが見せたもの──前進の意志、それを感じさせた彼女もまた、世界の混沌回帰を回避させる可能性の芽のひとつ。
今回の事前調査に送り出す事で、その芽が伸び、開花に至ればいい、と。
そんな事を思いつつ、神官長は目を開けて]
……さあて。
そろそろ、また
[ぼやくように呟いて、視線を『世界樹』へと向ける。
霧の中をすり抜けて行った澱みの気配は感じている。
送り込んだ八人は、『七大蛇』とぶつかっている頃合いか]
…………。
[『七大蛇』を退けた後、それぞれに与える予定の試練。
それに、彼らはどう対するか。
ふと過ったその考えを振り落とし、神官長は再び神殿内へと戻っていく。**]
― 聖神神殿 ―
……ああ、戻りましたか。
ご苦労様です。
[報告のためにと訪れた姿。
苦労の後を感じさせる出で立ちに苦笑が漏れたのは一瞬、神官長は居住まい正して、報告>>287を受ける]
……そうですか。
まあ、賛否両論となるのは想定内でしたが……理解を得られたのなら、何よりです。
[精霊には、精霊独自の理念がある。
それに基づいたならば、転生して界を離れた者を呼び込む事への思いは分かれもしよう。
だが、目的への理解を得られているのであれば、それで十分で]
……これは……精霊石の純結晶ですか。
[置かれた輝石>>288に、小さく呟く。
精霊石は文字通り、精霊の力の塊。
純度の高いそれを人に託すという事は、それだけで長たちの意志と想いの強さを知れるもの]
長たちよりの返答、確かに、受け取りました。
……それでは、私はしばし『儀式の間』に入りますので。
あなたは、休息した後、『世界樹』へ。
[後は、送った者たちを見守ってくれ、と言外に伝え、それから]
……ま、何はともあれ。
今度は、ちゃんと装備を整えてから行ってくださいね?
[にっこり笑って、そう付け加える。
今回は状況的に已む無し、との判断だったのだろうが、無茶をしたのは伺えて]
傷は癒せる……とはいえ、ひとのかわり、というものは、基本的に存在しないのですからね。
[故に、最後に一本、釘刺しするのは忘れない。*]
― 聖神神殿 ―
ええ。
精霊たちは、彼らを受け入れてはいますから。
……後は、その輝きが如何様に引き出されるか、という所ですね。
[精霊たちが彼らに加護を与えている、という事は、存在を受け入れられているという事。
そして託された精霊石もまた、それを示すもの。
後は、彼ら自身がどこまで己が力を引き出せるか、にかかっている。
もっとも、それはこちらは見守るしかない領域なのだが。
何かあれば、というメレディスの言葉>>326には、ええ、と頷いて]
そちらも、急ぎの時は遠慮なく連絡するように。
そのための『言霊石』ですからね。
[忘れてはいないだろうけど、と思いつつもこう言って。
信あるが故の言葉に返された微笑み>>327に僅かに目を細めつつ、部屋を辞すのを見送った。*]
― 聖神神殿・儀式の間 ―
[メレディスを送り出した後、諸々雑務を他の側近に任せて向かったのは儀式の間。
向かった理由は、精霊族の長に協力を取り付けるための対価のひとつを果たすため]
……ま、最初に無茶を振ったのはこちらだが。
どこまで、できるかねぇ……。
[試練の場の構築を請け負ってもらう代わりに、『世界樹』に迫る混沌の干渉を緩和する結界の維持を引き受ける、という条件。
常人であれば思い着く事もないようなそれは、こちらの『本気』を十分に伝えたようだった]
ま、言ったからには、やれるだけはやらんとな。
……そも、こんな無茶ぶりできるやつはそうはおらんし。
[苦笑めいた表情で呟いた後、儀式の間の中央に在る水晶柱に力を込める。
門を開いた時とは異なる波形の力。
それは『世界樹』を包む精霊の結界に干渉し、そこにゆっくりと力を添わせ、強化していく。
その力がある程度安定した所で、あ、と短く声を上げた]
……そう言えば、伝え忘れてたな。
[『七大蛇』を撃破した後どうするか、を。
勿論というか、神殿に戻る時間も惜しいもの、そのまま先へと進ませるわけだが。
合間の休息に関して、事前に世界樹の住人である翼人の一族と交渉して、食事や、必要ならば着替えなども供してもらえる手はずになっているのだと]
……今の内に、伝えておくか。
[言いつつ、手を触れるのは『言霊石』。
それを介し、休憩場所で待機するメレディスへと協力者がいる旨を伝える。
協力者たる翼人は、『七大蛇』の一部が退けられたと知れば、すぐに姿を見せる事だろう]
ああ、それと。
試練に挑む順番については、直接そちらに声を送って報せます。
まずは、彼らを良く休ませてくださいね。
[ある意味、次が本番だから、とは。言葉にせずとも伝わるか。**]
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