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2人目、黒焔狼 ヴェルナー が参加しました。
黒焔狼 ヴェルナーは、人狼 を希望しました(他の人には見えません)。
― ギンセイ王宮・中庭 ―
[王宮の一画にある小さな中庭。
一部の者しか立ち入りを許されないそこは、とある存在の憩いの場とされていた。
ギンセイ王国ではあまり見られない花の植えられた空間、その一画を占めるのは巨大な狼。
漆黒の毛皮に覆われたその体躯の上にはちらちらと紅い光が舞い散り、大きさとも相まって、ただの獣ではない事を物語っていた]
………………。
[不意に、風が揺らぐ。
それに反応するように、狼の耳がぴくり、と動いた。
閉ざされていた目が開き、金に近い琥珀の瞳がゆるり、と現れる]
……なんだ、この感触。
[知っているような、知らないような。
近しいような、異質なような。
なんとも評しがたいそれは、3年ほど前にも感じたもの。
ただし、今回はその時とは真逆の方向から流れてきているようで]
……西……じゃねぇ。
…………古戦場の方から、か?
あー…………。
[ぽつぽつと、零れ落ちるのは気だるげな声。
漆黒の狼はふる、と身を振るわせた後身体を起こし、それから、空を見上げた]
ったく……しゃーねぇな。
行くか。
[小さな呟きの後、黒い光がふわり、と舞い散り。
漆黒の巨狼はその姿を消した]
[呼びかけに応じるように、黒い光が執務室の一画に集う。
集まったそれが形作るのは、黒衣の剣士の姿]
あー、ちょっとな。
面倒事が起きてるらしい。
[告げる口調は、どこか投げやりなもの]
ん、ああ。
北の方で、神代の遺物が暴れてるらしい。
ちょっと行って、鎮めてくるわ。
[ちょっとそこまで甘味を買いに。
告げる口調は、そんな感じのごく何気ないもの。
しかし、その内容は笑って流せる手合いの物ではなく]
………………。
[あ、やっぱダメだったか。
口にする事はなかったが、過ったのはそんな思いだった。
立て続けの突っ込みには何も言わず、扉の向こうの近衛には心の奥で許せ、とだけ呟いて]
笑い話にする気はねーが。深刻に言っても疲れるだけだろーが。
……あと、こういうモンは突発で来るもんだ、それこそ、起こす側に常世の都合なんざ知ったこっちゃねぇ。
あと、今回のはいつか来るぞ、て。
3年前の時に言っといたはずだが。
[じとりとした翠が向けられると、ため息交じりにこう返し。
それから、がじ、と後ろ頭掻いた]
[向けられた表情と、何より、声潜められた呼び名。
それは、若き王が本気である、という事を何よりも端的に物語っており]
……あー……わかった、わかった。
[こりゃ誤魔化せんな、と思ったから、あっさり白旗を上げて]
ここが……ギンセイが、神代に魔精霊とナハティガルや四玉の祖たちとの戦いの場だった、ってのは知ってるだろ?
その戦いの時に駆逐しきれなかった『狂気』の塊『狂焔』。
それが、3年前に騒動起こして、その余波がこっちに来たのが、あの時の騒動だ。
……『狂焔』自体は今は大分落ち着いてるんだが……どうやら、北の古戦場の方の『のこりもの』にも、影響出してたようでな……それが、騒いでるらしい。
[最近、世界情勢もアレだしな、なんて思いつつ、息を吐いて]
発端はともかく、自分の一部の不始末だからな。
さくっと行って片付けちまおうと思ってたんだが……。
[ここまで言って、さて、この若き王は大人しくしているだろうか。
否、そんなはずはない、という予想は]
……あー……。
[やっぱりこうなったか。
投げ渡された文書を受けとりつつ、ふと、過ったのはそんな考え。
とはいえ、これはこれで悪くないか、とも思うから]
はいはい、と。
表向きのあれこれは任したよ。
[それだけ告げて、またひとつ、息を吐きだした]
― ギンセイ王都・広場 ―
……やぁれやれ。
[は、と落ちるのは嘆息。
視線の先には、市場に連なる露店をひとつひとつ回る若き王の姿]
マメなのはいいんだが、もー少し警戒心を持てよなぁ……。
[護衛もなく民と触れ合う王。
それはある意味見慣れたものだが。
もうちょっと色々考えろ、と突っ込みたくなるのは、どうやらいつの時代も変わらないようだった。**]
あー……うん。
しょーじき、そっちから誰も来なかったら、後で近衛長シメる必要あるな、って思ってた。
[そこら、王の在り過ぎる行動力も問題なのだがそれはそれとして]
……それが困るってのもまあ、なんだ。
わかるわ。
[苦笑と嘆息、そこにこもるもの。
同意する言葉には、やたらと実感がこもっていた。**]
ああ……そーだな。
だから、奔放なヤツの近衛がしんどいってのは、良くわかるんだよ。
[語る口調は、妙に懐かしむような響きを帯びる。
とはいえ、それは刹那で消えて]
ああ、さすがにここで何かあるとは思えんが。
頼むわ。
[視線の先を追い、返すのは頷き一つ。
何かあればすぐに察する事はできるが、自分が目立つのはあまりよろしくない、と思うから。
短い言葉に、託す意思を伝えた。**]
― 王都・広場 ―
[猫をイメージされているとは知る由なく。
知ったら知ったで『ざーんねんでしたー』とかけらっと笑う……というのは余談として]
まー、その位はやらんとなぁ……結構、面倒な所の調査だし。
苦労はあるだろうが、相応稼げるってのは、保証するわ。
……腕が立つなら見合ったおまけもつけるだろうからな。
[返された理由に、はっきりとした口調で言い切った。
それは個として見込めば相応つぎ込むのを惜しまない、という王の気質を知るが故に言える事。*]
あー、そりゃない、ない。
[一部は定住しているものの、基本的には草原を巡るのがギンセイの民。
農地として定められた場所以外の土地は、遊牧のための牧草地としての側面が強く、それは共有するもの、という概念がある。
故に、その一部を切り取って……という発想はほとんどされないもので]
どーしてもここに定住したい、ってんなら話は別だろうが。
自分で根無し草って言って、路銀稼ごうとしてる奴にわざわざ土地やるとかふつーにないって。
[まあ、あいつはたまに普通超えるが、というのは。
とりあえず、言わないでおいた。*]
― 王都・広場 ―
武芸大会の褒賞でそれって……。
[それ、相当気に入られたかなんかじゃね? と思うが、突っ込みは入れず]
……ん、まあ、ここの国王は無理やり縛り付けるとかは一番嫌うから。
そーゆー心配はいらん、ってのは言っとくわ。
[さらっとそんな事を言って。
名乗り>>64と共に差し出された手に、ひとつ瞬いた]
……俺は、ヴェルナー・シェンラン。
ここの……まあ、隠れご意見番みたいなもんだ。
[軽い口調で誤魔化してはいるが、13年前の戦いから若き国王に沿う、『神子王の守護者』の名はそれなりに知られたもの。
それに向こうがどんな反応をするか、と思いつつ、こちらも右手を差し出し握手には応じる。**]
おー、いいねぇ。
まあ、時間はなんとかこじ開けられるだろうし。
ま、まずはこの騒動を鎮めんとだが、な。
[手合わせとかそういう類のものは嫌いじゃない。
故に、断る理由は見つからない。
王は渋い顔をするかも知れないが、それはそれ、と思いつつ]
ん、ああ、その時はこちらこそ、な。
[離れる相手にこんな言葉を投げて、にぱ、と笑って見送った。**]
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