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(フィオンの入村文に思わずめがてんになる朝)
(そ、そうきたか)
>フラグ立ったら頑張ります>メモ
待ってwww フラグ建てろっていうのか?ww
――移動中の車内――
[アクセルを踏みながら舗装された道路を走っていく。
海岸線にそって走っている道路は景観が良く、この国の観光地の一つとして有名だと聞く。
晴れた空、穏やかな海、どこまでも広がる水平線に白い砂浜。
生命そのものが輝いているようなその光景の横を、カスパルは感動もなく走りすぎていく。
端末への着信へ、ハンズフリーのまま応答する。
聞こえて来たのは賑やかな弟妹の声で、無表情だった横顔が僅かに綻んだ。
なんて事のない、いつもの近況報告。
両親の事、学校の事、生活の事。
兄ちゃんはいつ帰って来れるの?と訊ねる無邪気な声。]
……次の、母さんの誕生日にはな。
[それだけ返すと通話を終了させる。
今年もきっと、プレゼントと電話だけで終わるのだろう。
悪夢の輪郭を知った日から、カスパルは家族の元に帰っていない。]
――駐屯地――
[到着した駐屯地では出迎えてくれた下士官に場所の案内をされ、部屋へと荷物を運んでいくと手荷物を奪われる。
手持ち無沙汰のまま、あまり広くはない駐屯地を彷徨うことにした。
指令室に顔を出すのが無難でああるかと最初に顔を出せば、他の新着任の者は集まっていただろうか。
下されたこの場での仕事内容は、前線経験の少ない兵士への防衛と実戦についての指導であり、短い間だが期待しているなどと適当な言葉をかけられる。]
拝命いたしました。
それは本日よりカスパル=ズゥーネ、任務に就かせていただきます。
[敬礼をしてから回れ右をする。
視線を感じ、ちらりと意識を向ければ男性の姿がある>>11
どこかで会った相手だろうかと、疑問に思いながら首を傾げるに留まった。*]
――食堂――
[駐屯地の気配は穏やか、の一言に尽きる。
見張りとして立っている兵の数も少なく、誰もが弛緩した表情を浮かべていて、この場が平和なのは事実だろう。
蔵書室や訓練所を覗いてから、手持ち無沙汰そうなカスパルに気を使ったのか、兵士が食堂を案内してくれる。
菓子や飲み物や望めば酒もありますよ、と教えてくれたおせっかいな相手に礼を述べて、広い食堂へと足を踏み入れれば先ほどの挨拶の時に顔を見た男性がいる。>>14
彼が何らかの不自然な態度を取ったように思えば、近づいて声をかけた。]
……失礼、どこかでお会いしただろうか。
俺の勘違いならすまないが、先ほど君の視線を感じた。
[違うと否定されれば、それ以上は言葉は重ねないし自己紹介されればこちらも名前を名乗るだろう。]
[好かれやすい性格ではない、自覚はある。
雰囲気が暗いとかぴりぴりしているとか、愛想がないとかは士官学校に入る前から言われていることだ。
それにしたって今のパスカルは最低限の社交性をもって話かけたはずであったが、相手は動揺しているようにも見えた。>>18
前線基地での緊張を持ち込み威圧してしまったのかと、無意識のままに眉を寄せる。]
そうか。なら俺の勘違いだな。すまない。
俺も本日からの着任のカスパル=ズィーネ中尉だ。
[一礼したフィオンに右手を伸ばし握手を求める。
知らぬと言うのなら、知らぬのだろう。従軍する者は様々な事情を抱えていることもあるし、海外にいたという事はそれなりの任務をこなしていたということ。]
――海外任務、ご苦労だったな、フィオン。
[相手がどれだけここにいるかは知らぬが、数日という事もあるまい。
最低限円滑な関係を、と思いながら浮かべた社交用の笑みは、慣れていないこともありやや不器用なものであった。]
――廊下――
[ジンジャークッキーをポケットに忍ばせながら廊下を歩き、やはり緊迫感のない空間に苦い顔をする。
先ほど呼び止められ渡された書類には、カスパルと同じく本日から着任となっている面々の名前と階級、および簡単な経歴が書かれている。
場所が場所なだけに、新任の兵士も多いのだろう。
まだ若い彼らの名前と経歴をみつつ、眼を留めたのはカスパルと同様の階級である中尉が一人いることだった。
記録官である中尉がここで何をしているのだろうか。
カスパルと同様に休暇なのかもしれない、と思いながら書類をしまおうとして、廊下ですれ違った金髪を編み上げた女性の姿に一瞬体が強ばった。
何度も繰り返し視る、徐々に鮮明になる悪夢。
それにでてくる人は波打つ金の髪を持つ。
故に、カスパルは金髪が苦手であった。*]
――記録保管庫――
[先ほど記録官という名をみたこともあり、指導に使える内容があるかもしれないと、記録保管庫を覗く事にする。
前線では生命線の情報も、この緩やかな空気ではどれほど重宝されているのだろうか。保管庫を一瞥すればある程度の見当はつくはずだ。
誰かが先に来ているのか、部屋の鍵は閉まってはいない。不用心だなと思いながらも体を滑り込ませ、外よりいっそう静かな部屋にコツリと足音を響かせる。
記録庫はざっと見る限りさほど厳密には整理されていなかったようだが、保存の具合はよく古いものも閲覧は出来そうだ。
まだこれほどの紙媒体があるのだなと驚きながら足を進めれば、奥に一人の先客がいた。>>38]
[流れる髪は見事な金髪。
軍服の階級章はこの位置からは見えないが、ここにいるとすれば書類にあった記録官なのかもしれない。
無意識に足が半歩後ろへ動く。
苦手だ。悪夢を思い出す。
特にあれほど輝く月に映えそうな色は。]
―――っ、失礼。
[固い声でそれだけを言うと、彼女から視線を反らそうとした。]
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メモで堂々と村建て発言をしていくすたいる。
(中身バレてるからいいやっていうぐだぐだっぷりすいません)(いつものぐだるもっぎゅさん)
[ドクリドクリと、心音が響く。
こちらを見据える瞳を見ていられなくて、震える手で自らの顔を覆った。]
や…やめ、てくれ。
見ないで、くれっ――……君は、俺の、
[かつての罪の証が、目の前にいる。]
[困惑したような声で謝罪の言葉を投げかけられ、足音が一歩こちらへ近づいたのにようやく我に返る。>>49
それでも真っすぐに彼女を見ることは出来なくて、手を降ろして力なく首を横に振った。]
……いや、俺の方こそすまない。
見苦しいところをお見せした。
[視覚と聴力がようやく正常に動きだし、相手の徽章から同じ中尉であることを認識する。
彼女は距離を開けたままこちらを見つめていたが、謝罪の言葉を口にする他はそれ以上何かを言う事はなかった。
彼女はカスパルの罪の一つなのかもしれないが、さほど明瞭な記憶は持っていないのかもしれない。
それで良い。あのような事は知らない方が良い。]
パスカル=ズィーネ中尉という。
本当に無作法なことをした。ディレイ中尉。
[姿勢を正し、固い顔のまま挨拶をする。
握手を求めるほど距離を詰めることはできず、向こうから要求されても一瞬掌を触れさせただけで手を引いた。]
それでは――失礼する。
[それだけを言い踵を返し、真っすぐ部屋を出て行った。*]
――悪夢の話――
[幼い頃から得体の知れぬ悪夢を見る事があった。
泣いて飛び起き、両親の寝室を訪れ、優しく抱きしめられながら穏やかな眠りにつき朝になれば忘れていた。あの頃はまだ、穏やかな夜だった。
悪夢が具体的になったのは弟妹が生まれた後。
幼い妹が怪我をして血まみれになったのを助けようと駆け寄った時。
彼女の髪は茶であったはずなのに、目の前には金糸が広がった。
その夜から、悪夢に一人の人物が登場し、記憶に残るようになる。
波打つ金の色。こちらを見つめる大きな瞳。
赤に塗れた彼女の唇は小さく動きカスパルを断罪する。
その言葉は最初は聞き取れなかったが、成長するにつれて一音ずつ耳に染み込んできて、彼女の言葉をはっきりと聞けるようになった次の満月の夜。]
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己の前世の正体が人狼であると知ってさらに1(10x1)
今回ドロシーと出会い彼女が生まれ代わりと知って3(6x1)
――廊下――
[幼い少女の胸を貫き腕を引きちぎり、首を噛み砕いて腸を引きずり出し、血を啜って、肉を噛み飲み込む。
それがカスパルのみる悪夢の一つ。前世の罪。]
……覚えているんだろうか。
[顔を歪めれば窓に映ってしまい、見ていたくなくてカーテンを閉めようと手を伸ばす。
窓の外、外周を走っている兵士がもう一人とぶつかったのか、ぱたりと倒れたところであった。>>55
遠目であったが,声をかけてる方はついさっき会ったフィオンだと気がつき、一歩窓に近づいて眼を細める。>>60
少なくとも死んではいなさそうだ。
倒れた方の兵士は、この時間にあんなところを走っていたのなら、訓練だろうか。自主練だろうか。どちらにせよ倒れるまで走るのは、あまり感心しない。]
[それでもひたすらに走り込む意味はある。
考えたくもない事から逃避できる。]
……訓練所。
[今は思考を進めそうになる頭を休めて、何かに没頭していたかったから、カスパルは進路を変えて訓練所へと向かうことにした。]
――訓練所――
[射撃の訓練をさせて欲しいと当番をしていた者に頼み、常に携帯している愛用の銃ではなく、練習用の支給品の銃を手にする。
上着を預かるという部下に渡す前に、ポケットに入れているピルケースだけは抜き取った。
持ち歩く必要はないと言われてはいる。
それでも、これを手元に置いておくのは安心のためだ。
耳当てを付けて無造作にラインの前に立つ。
まずは膝をつき二発。立ち上がって両手で二発。
片手で二発。
全弾眉間へ命中し、弾は切れた。]
悪くはない。手入れはされているようだな。
事故の回数は?
[問いかければ返答はあっただろう。
前線基地とは当然のように徹底される事柄だったが、さすがにこの駐屯地でも十分に整備はなされていた。]
[発砲音と鼻につく火薬の臭いは嫌いではない。
それは悪夢に見る血肉を紛らわせてくれる。
狼化病という病は古来から存在していたが、それが感染症であることは近年の発見で、コントロールできる薬が出来たのは現代になってからだ。
特に軍のような閉鎖性が高い環境では、狼化病の制御は必須であり、薬はただで支給されるし、それでも発症した際は――発症者のいる一帯ごと隔離されると聞く。
狼化病の発症は連鎖することもあり、詳しい顛末は書庫にでも眠っているかもしれないが、カスパルは読むつもりはなかった。知ったってあの悪夢は去らないし、最悪を避ける方法は幸い知っている。
――だから実家には帰らない。
会わなければ,殺せはしない。*]
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半眼がデフォ顔になりつつある。
どうしようかなあ。何が来ても良いようにはしたんだが。
役職はな。主張した者勝ちだよ。
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