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ゾフィヤ・シュバルツ。階級は准尉。
あぁ、ならちょうど良かった。
[もう今日何回目になるかわからない名乗りを返し。既に諦めの域に入りつつも、これが最後の乗員、書類を集め終えられそうな安堵が嘆息よりも先にきた。書類を受け取ると、項目ひとつひとつを確認し]
ん。問題ありません。有難うございます。
[でも…。と。見た目は随分華奢な様だ。こんな女性も、今はとてもリゾートと呼ぶ事もできないあの島に?]
島には宿泊所の近くに海岸などもありますので、あまり無理はされませんように。
[廃墟など、足場の悪いところは特に。そう注意をすると、丁寧に鞄に書類を閉まった。]
(>>176)
はぁ。
…半分も、ですか?
[あまりに正面から認められてしまったので、二の句が告げなかった。どうやら冗談だったらしいとわかるが、それでも半分か。喫煙習慣のない自分にはよくわからない。然し乍ら、こういった飄々と掴み所ないところは、故意犯というより、この男の持ち味なのだろう、という事は理解出来てきた気がした。]
士官校の頃はカリキュラムが分刻みでしたから。それを思うと今はまだ楽だとは思いますが。
宿泊所では食事の時間は決まっておりますから、食べそびれませんように。
[と注意ひとつつけたし。]
記者のお仕事は、もう長いのですか。
[早起きは苦手か、と聞いたその問に、何だか珍しいものを見るような目で見られた気がする。コホン、と咳払いをすると、]
では、わたしは上官に報告がありますので失礼します。何かありましたら、フレデリカ二等兵もおりますのでそちらに。
[珍しく聞き分けのいい乗客だ(>>175)、とユーリエを見送り、オズワルドに向け敬礼すると、操舵室へと足を進めた。]**
[預かった書面を一人分づつ丁寧にファイリングする。加えて、対面した際の所感、注意を要しそうな事を書き添えて纏める。簡単なものなので、6人分を作成するのにそう時間は掛からなかった。]
物好きが6人。
[ぽつりと呟く。大人しそうに見える女性もわからないものだ。まぁ、男性は「そういうもの」なのかもしれないけれど。]
[頬をひとつ。軽く、軽く叩くと、デッキに金の髪の上官を探しに出た。姿を認めたなら、近付いて報告を行うだろう。]**
(>>179)
精神、ですか。
[訝しげに片眉を上げる。それは何か悪い嗜癖ではないのか、と思うが、まさか公僕を前にそれを明言するのは流石に出来上がりすぎているだろう。だがカークに笑われた例もあり(>>143)、口は噤んだままじっとみつめた。]
その分、やらなければいけない事は明確ですから。記者というお仕事も、締切を守るのは随分大変だと聞いたことがありますが。
あぁ、では、元々の趣味が高じてお仕事に?
[男が何を書いているかは未だに知らないが、己の生計に前向きなのは好ましいと思う。が。己の職務を思い出し、気を引き締める。此処では、その趣味をあまり発して貰っては困るのだ。]
折角の休暇ですから、島ではごゆっくり過ごされるとよろしいかと。
[表面は言葉響き良く、そう言い残して、その場を去った。]
(>>188)
お堅い、と言われても、あなた方の安全を守る為に、きちんと聞いて貰わなければ困ります。
肩の力ですか…。
[こればかりは不服そうに返すが、ついの問いかけへの答えを咀嚼するように繰り返す。責務を果たすそればかりに意識が走り、己の余裕の無さには自覚がない。]
雨でもいっそ降ってくれた方が、雲もすっきりするでしょうか。
[暗い灰と陽の光を透かす銀の斑雲を目を細めて見上げる。全く信じていないような口調で言われた呪い、の言葉に小さく笑う。今から向かう島が、風評どのように言われているかは事前知識として知っている。]
そういった噂は、気になりませんか?このツアーに参加する方は、その手合を目的にしているものかと。
(>>195)
[金糸の上官の姿を認めると、改めて背筋を伸ばし、少し離れた処で指先に緊張が走る敬礼をする。自分のタイとは違う、士官を表す、そのタイの色。]
失礼します!…お食事中のところ申し訳ありません。出直して参りますが。
いえ、わたくしの様な若輩にお任せいただきまして有難うございます。
[あまり功を奏したとは言えないオリエンだったが。口中上がる苦みを抑え、労いの言葉に礼を述べた。手に持つ野菜ジュースを見て伺うが、許可を与えられれば報告を始める。必要な書面は全て揃った旨。乗客は今のところ船酔いなどの不調の様子はなく、島への到着を待つのみの旨等。]
[自分の報告を終えればまず一つめ。乗客個々に纏められたファイルを手渡した。二つ目。]
中尉殿でしたら、乗船の際確認いたしましたが、その後は船内ではお見掛けしておりません。また、オリエンにご不在の理由も特にお伺いしておりません。お申し付けいただければ、お探ししてお連れいたしますが。
[上官の意に対しては、下官の知らぬ謀もあるだろう、詮索せず、意も問わないから、愚直に答えた。]
(>>195)
[3つめ。潜められた声音に、一礼をして距離を詰めた。同様、海風に紛れる様な声量で。]
簡単な所感はファイルに纏めてありますが、記者が参加しております。オズワルド・オブライエン氏。申請でも詳らかにしておりますし、オフだとの事ではありますが、一応、行動方面には注意しておいた方がよろしいかと。
あと…
[続けようとして、声を途切れさせた。さて。特段何が注意すべき、と言ったことはないのだ。ただ、何かザラリとした感触を胸内に覚える。それが何かと言語化しようとして、上手くいかない。省みて、これは自分が諧謔受けた私情ではないのかと軽い自己嫌悪も感じつつ、しかし、何か目を離さない方がいい様な気もするのだ。眉を潜めて、しばし黙りこくっていたが我に返り]
失礼しました。…そうですね、カーク・ナイト氏は少し挙動に注意を払いたいと。
[迷った上、極々簡素に述べた。]
…民間の方にまで、その様な事は求めませんが。
[と目を伏せる。それくらいの分別はあるし、何より、中身はそれなりに年相応でもあったから。]
その浪漫が、あの廃墟しかない島に?
[勿論、男のやるべきこと、やりたい事の正確な事などわからなかったが、その語る口調に色が乗るのは明らかに感じ取れる。だから、と役割上は認める訳にもいかないのだが。]
[心配するなと宥められるのに、そのアピール感も相俟って、やはり何処か、小娘、と高を括られているように感じるのはこちらの引け目なのか。見送るその苦い顔には気付かなかった。]
[一先ずの船上の仕事は片付き、上官への報告も終えた。後は船が島に着くのを待つばかりだ。ファミルの前を退いて、意図せず時間が空いてしまった。明確な休憩時間というものは無いし、休めるときには休まなければ。そういえば、軽食を取ってきたまま手をつけていなかったことを思い出した。]
………。
[特に空腹な訳でもなかったが、食べられるときに食べなければ。さて。どこで食べよう?配給所のすぐ近くにはちょうど適した客室があるが、それ故乗客の出入りもあるだろう。何だか気が引けた。]
[暫く考え、デッキの反対側、船体の後方に進むと、そこにしゃがみこみ、鞄の中から取り出したサンドイッチの包装をとく。一口齧ると暫く咀嚼する。ハムだった。]
…タマゴがよかったな。
[船後方から見えるのは、切り裂いた海を置き去りにしていく光景ばかり。既に本土はとうの昔に見えなかった。ただ島に運ばれていく自分を感じながら、今朝から初めてひとごこちついたような、心許ない様な思いが胸を擽った。]
[パサついたパンを、これも適当に取ったミルクコーヒーで飲み下すように嚥下していく。あまり味は感じなかった。少なくとも今は、必要な栄養補給以上の思いはなかった。指先に残ったマヨネーズを舐め、これでは男性は足りないのではないかな、などと思う。空のビニール、飲料パックを丁寧に畳むと近場に屑箱がない為、ティッシュに包んで鞄にしまい立ち上がる。]
[軍服の裾を払い、ふ、と息を吐いて胸を張る。そうだ、船を降りる前にやっておきたい事があった。意識を切り替えると、船前方デッキからは物陰になっていただろう後方から出る。と、人の少ない方を目指して居たのか、青髪の上官の姿を見つける。]
中尉!
[反射的に呼び掛けると、無礼に気付き、その場で直立不動の敬礼をした。]
(>>263)
[そういえば、目の前の人物の入島目的は、撮影の為だったろうか。気にならない、と即座に返るところまではその様子から意外ではなかった。]
[が、続く熱弁には些か意表を突かれ、目を丸くして聞き入った。聞き入った上、やがて、小さな笑い声が抑えようとして込み上げ、手元に口を当てて咳き込んだ。]
く…、ふふっ、すみませ、大変しつれ、しまし…ふふッ
[何回か咳込んで、笑いを収めると、生理的に滲んだ涙を拭い、表情を正して、もう一度、大変失礼しました、と深々と礼をした。が、顔を上げ、身長差を見上げる目には、再び幾分の笑みが浮かんでいた。]
わたしはそういう考え方、好きです。
(>>272)
[こうして、成果を纏め上げひとつの形にしている時が一番充実感を感じる。が、同時に測られる立場である事も承知している。言葉ひとつひとつを丁寧に、押し出すように報告することに務めた。]
[中尉に関してはまずは切り上げ。が、見掛けた姿に咄嗟に声を掛けてしまったのは、僭越だったかも知れないと思ったのは後の事。(>>261)]
そうであることを望みたく思いますが、好奇心は強そうな人物と見受けました。
[記者に対する上官の懸念に、遺憾にもと口添えし。カークに対する所感には、安堵したような、臍を噛むような、そんな表情が現れる前に礼をして面を伏せた。]
(>>275)
あくまで本人の申請となりますが。
[必要であるなら、その事前の申請に対し、上層が裏付けをしているだろう。考え込む上官の傍らに立ち、静かに次の指示を待ったが、退出を許されると、一礼をし踵を返す、が]
[掛けられた言葉に咄嗟に振り向き、ただその視線を認めると、慌ててまた面を正面に戻した。礼に声を上げるのも、彼の厚情に反するだろう。下唇を噛みしめ、前方に向け、僅かながらの礼をすると、そのまま足早に歩を進めた。誰かに崩れそうなこの顔を見られる前に立ち去ろう。]
[わたしは仮配属の身でしかないけれど。少なくともこの任務を拝領している間は、必ずあの人のお役に立てるよう努めよう、と心に繰り返しながら。]
[バルタザールと別れた後、気掛かりを済ませてしまおうと見渡す。ローズマリーに、濫りに民家に立ち入る事はないようにと、下船前に申し伝えようとしたのだ。親族が此方の出なら、その生家に立ち寄りたいのは人情だろうが、ひとり例外を許すわけにもいかない。]
[一際華やかな気配を探せば、見つかるだろうかと、バルタザールの来し方へ、足を進めた。]
ゾフィヤちゃんは4人兄妹の末っ子。上は兄3人。でも別に猫っ可愛がられてはいません。というより、皆軍人なのであんまり会う機会がない。割と丁寧語で話す系家庭。
でも家族は好きだし尊敬してます。
[3時間あまりの航路も終わりに近づく頃、折よくローズマリーをつかまえる事ができた。義務的な内容を申し伝えると、意外にも素直な返事が戻った。そう言ってはいけないのかも知れないが。但しそれに異を唱えるもない。ご協力、感謝します、とひとまずの礼を言い、増々近くなる島へ目を向けた。]
[島中央の森が、緑より暗く見える。職務上、彼処に何があるかは知っているが、「何があったか」は知らない。さしたる興味もない。ただそれを拝命したから、其処に行くのだ。努め果たせるように。]
[島より吹いて来た様に感じた、生温い風にひとつ、身震いをした。]**
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