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トゥーレーヌ准将が…。
[彼も最前線に出て指揮を執ることになったのは、シュヴァルベで開戦してから初めてのことだったか。
ならば思うこともあるだろうとでもいいたいのだが……
部下のいる手前、口は噤むに限る]
心中お察しする。
起こったことは怒っても仕方がないな。
公も責任のある立場だ。軽率な行動ではなく、何か思うことがあったのだろう。
[いくつもの意味を含める責任。
帝国の舵を担う一部分であり、それが故の開戦の責任と。
そしてこれからの帝国を導くべく立場である責任と。ああ、実に便利な言葉]
そうですね。
作戦の決行は、少なくとも公が戻ってからでなければ。
[奇襲は夜襲である。それが故――間違いがあってはならないと]
準備は進めるが、何分、技官の連中は体力がなくて。
到着早々申し訳ないが、しばしの休息を頂きます。
[そう、礼をして部屋を辞そうとしたが……]
……ああ、そう
私的な差し入れがある。また夜にでも。
[これだ、と、グラスを持つジェスチャーをし。
今度こそ部屋を辞した]
― 回想・仕官してからの ―
>>344
わかっていらっしゃる。
[卒業式の日に、ごはんおごる、と言われたのをいいことに、まるで遠慮せずに公務員のお財布に期待した。もちろん、自分もちゃんと給料を受け取れた時はそれなりのお返しもしたが]
まあ、ぼちぼちだな。
学校にいた時よりも進みはするが、政治だの何だの、気を使いたくないところで気を使わねばならんのは疲れる。
[平民は気楽だ、とは思っていたが、技術局で好き勝手にする為にはある程度の自由を勝ち取る力が必要だ。
まさに底辺からの戦いだった]
そうか。私もまた出世しそうだ。
[平民出身が出世する。何のことはない、軍事的なものは目先の華々しさに目を取られ恩賞を与える。それだけのことだ]
― ラウエンブルク領にて ―
[すまんすまん、と時間にルーズなことを謝って。
有無を言わさぬ様子に、軽く頷いて馬車に飛び乗った]
[その中で本当の事情を言われれば、本気ですまなかった、と手をあわせて謝ったのであった]
[連れてこられたのは立派な格式のあるお屋敷。ラムスドルフ家も大きかったが、その比ではなく。
初めて目にする、帝国貴族のお宅に、ただただ圧倒されるばかりだった]
はじめまして。
帝国軍事技術局の局員のカサンドラ=レイブンウッドです。
ジェフロイとは、士官学校からの友人です。
此度は、ご子息の誕生、誠におめでとうございます。
……突然でしたので、何も御祝いの用意をしていなくて、申し訳ございません。
[職場からの着の身着のままもよい格好だったので、恐縮してただでさえ小さい姿がさらに小さくなってしまっていったが。
しかし、ゴハンとなれば話は別であった]
恐縮の至り。
ありがたく御相伴あいつかります。
[事実、料理長の腕は大変よかった。
ついつい料理長に、直接御礼と、それからどうしてこんなにお肉がやわらかいのかとついついいろいろ聞き込んでしまった。実に楽しい時間だった]
[そんな中――お勧めのボトルを取ってくるよう言われて、ジェフロイだけが席を立った時に。
ラウエンブルグ公と少しだけ、二人の話をした]
大事な友人の1人です。
彼が居なければ、私は今ここにいなかったでしょう。
[ジェフロイのことを聞かれてそう答えた。
若公爵の胸中はわからなかったが――]
[そうして通された部屋て、ソマリの姿を見れば目を丸くする。
1年とはいえ、教え子たちの進路は気になるが――局に引きこもりが実際にそれを実感することは少ない。
彼は行動や言葉の節々からも、生まれがそれほど裕福ではないと見てとれたから――]
ソマリ・イェーガー……栄達されたな。
嬉しく思う。
ラウエンブルク大佐より、奇襲作戦の実行は、貴官の部隊が適していると推薦があってな。
先ほど地図を見せてもらった。司令部の指令に応えるに十分なほどの情報が集まっている見事なものだった。私としても、是非貴官の部隊にやってもらいたいと考えている。
[彼の胸中知らず、重ねられる言葉は。
非日常に染まった中でも、授業の時の言葉の並びと同じ―― 迷い、戸惑い それが一切排除されていた]
奇襲作戦の内容は、司令部から通達が来ているが改めて説明しよう。
本来ならば渡河不可能な、深い河に、戦略兵器を用いて橋をかけ、奇襲により相手の補給を絶つというものだ。
ところで……帝国の山の雪は深い。氷上の移動に慣れたものは、部隊にいるか?
季節はずれでかつ、公国が存在に気付いた時には無くなる魔法の橋をかけるのだ。
[――それが、カサンドラ=レイヴンウッドが帝国に齎した――非常識な戦略兵器
― 公国と帝国の海戦 ―
[最初、帝国が制海権を手に取り、公国の海運を絶ちつつあったが――
上陸を前にして、公国軍が新たに開発した、固定砲台と火薬の威力で、魔法弾すら届かぬ遠方より軍艦が撃ち沈められた。
逆襲に出てこられ、フェルゼンベルクは公国の砲弾によって火の海とされたが――
カサンドラが持ち出した、非常識な大きさの魔法弾が、船ではなく海に投げ込まれた。火薬もそれを飛ばすほどの大きさの筒も風の力もないから、、海に入れる手段もごくごく原始的な投石器を用いて、ではあったが。
一つは、炎でもなくぬるりとした熱を放つもの。
一つは、衝撃派にもなりえない、風を空へと放つもの。
どちらとも対人には威力がないほど、ぬるく、そして広範囲であり弱い弱い魔力であった。
球が放り込まれて、半刻後。
突如として巻き起こった嵐と大波に、公国軍艦と帝国の港町のともども、莫大な被害を生んだ。
帝国の港は住民の避難が完了していた為、犠牲者は少なかったが――未だ、フェルゼンベルクは以前のような活気のある状態には戻っていない……]
― 帝国拠点 ―
直に代理も取れる。
――ダーフィト・カーディネも久方ぶりだ。
[士官学校に在任中、注意せねばならない生徒の中に――
よく寝、よく菓子を食べに来た彼の名前もあった。
その時は表面上は普通に暮らせているように見える、と考えていたが――今の彼の顔を見れば、その考えも覆る]
[任務に支障はないと言われれば頷いて]
心強い。
だが、頭が痛いことに到着早々散歩に出られた准将のせいで、作戦決行のめどがたっていなくてな。
[地図になぞられる部分を見て]
なれば、橋をかける地点はここが妥当か。準備も捗る。情報感謝する。
日も落ちればかの部隊も動くまい。
……正式な通達は、追って来る。
それまでは夜に向けて兵を休めておくことをお勧めする。
[自分の立場では、正規軍に「助言」はできても「命令」はできない。
それ故、こんな言い回しになるのだが…]
― 帝国拠点到着後すぐ ―
[>>410
ようやく見せた彼の笑顔は、目を失っても変わらないものがあることを教えてくれる]
わかった。ありがとう。
まあ恐らく、追って司令部からの指令が魔法石に来るだろうが。
[司令部の部下とはいえど、実戦部隊ではない技官には、通信用魔法石は配布されていない。
いや、もう一ついえば――主席が持っているが、代理の今は持つべくものではない、という扱いである]
では、挨拶にいってくる。
[しかし、小さな声に、振り返る。
しかし振り返っても、そこは軍人の制服に見合う男がいるだけで。瞬きをする。
ただ、小さく頷き、うつむいて]
カサンドラだから守るのか。それとも、任務だから守るのか。
貴官はどちらだ?
[そう小さな声で、零し、再び踵を返し、拠点の中へと迷いなく進んでいった]
―
[夜。
斥候部隊の案内の下、シュヴァルベの地を南下する。
南北に貫く川は嘗て水運として機能していたが、それは今も昔。治水されぬ川は、今も上流から流された建造物が流れついている]
工兵諸君、技官諸君。
作業開始。
[馬車で持ってきた、丸太2本の間に縄をまき、藁を敷きつめたもの。それが川へと転がされ流されてゆく]
― 事前の工作兵らとの打ち合わせ ―
[工作兵の中で、友人の葬式以来に見かける顔があった。
学校でも珍しい、三人兄弟にして士官学校に来ていた彼のことを。
商売人だったはずの彼が、何故軍にいるのか。
聞きたいことはあれども、作戦決行が決まってしまったら、私的な話はやめ、あくまで技官としての仕事を優先した]
今回私が用意した戦略兵器の中身は「紙」だ。
魔法弾に貴石を用いるのは、魔力の貯蔵と安定化が行いやすい為だ。石から抽出した無色の魔力を、色と目的の力に合わせて加工した石に再び詰める。こうして、再び切欠を与えられるまで魔法弾は魔法を開放するなく安全輸送できる、と……。
だが、石の利用にはデメリットもある。
まず、容量が小さい。大きな石は滅多に採れないからな。
次に、石の微細加工が非常に困難な為、精密な魔法効果は期待できないということだ。
今でも、光を精密に制御する場合は、手製の魔法陣を用い、技師が必要になるようにな。
そこで、ここ数年私は、「紙」に魔法陣を、魔力の籠る特殊なインクで版画で描くという方法の研究をしていてな。
今回持ちこんだ張りボテの球は、全く同じ量の魔力を込めた魔法陣を千重ねた紙でできている。もちろん、外部刺激から守る為に、今は真鍮のカバーを用意しているが――発動条件は、水に濡らすこと、だ。
誰かの手より投げ込むのも一歩間違えれば凍結リスクが付きまとう。
そこで、大変原始的ながら、これは投石機で川に投げいれる。
そこの丸太は、とかした砂糖に突っ込む棒のようなものだ。
あれを入れることで、氷はあの棒の向きに拡がる。
なあに、心配することはない。
作戦に運用されるまでに、ちゃんと本国での実験を終えている。朝になれば太陽の光に消える橋だが、険しい帝国山岳部の川にも耐えられたのだ。このようにゆったりとした川など問題なく架かるさ。
― そして、底冷えする夜の中で ―
[ぽちゃん、という魚が跳ねたかのような音とともに、紙の球は投石器で川に投げ込まれるも――
すぐに氷の魔力放射が始まり、氷の柱が形成されてゆく。
カサンドラは、計器を持って、魔力の放出が止るのを待ち――、それが終われば、橋を遮るように水平に上げていた手を下げ、出撃部隊長に頷いた]
[五人ほど並んでも渡れるほどの氷の大橋から放出される冷気すらも。
戦場の熱気の前では兵の足を止めることはできない]
イェーガー隊長、武運を。
[そして、出撃してゆく彼と、彼の部下を、敬礼で見送った]
[その一方で――物憂げに公国の方を見やる。はたからは、やはり女だ、という目で見られただろうか]
(ジャン……。
最前線に来たら、傭兵の迎えをよこすといっていたが……一体いつなのだ?
1度も給料をもらわずして公国が滅んでも知らないぞ)
[
最後に返事があったのは――開戦後1度だけ。
「定時報告を続けよ。
最前線に出立する時は連絡をよこせ。傭兵の迎えをよこす」
**]
/*
何でカサンドラさん今回も1番入室なん?
→A.フィルター使いやすくなるから。
これだけ参加者がいるとフィルターで自分の位置が下だとメモアンカーを探しにいくのがめんどいのだ…
/*
喉いっぱい使っちゃったな、申し訳ないな、って思っていたらwwwwwwww
ディーーーーーク!!!!! wwwwwwwwwwww
― 氷の橋を渡り終えて ―
[実行部隊とは別に。
彼らが帰ってくるのを待つ部隊とともに、橋の袂へと待った。
そして、自分も橋の渡り心地を実感するために、橋を渡った。否、がっちり右と左に支えてもらって渡らせてもらった、が正しい。
技官らは運動神経がかわいそうなことになっているレイブンウッド主席代理の扱いを実に心得ていた]
……アイゼンシュタイン少尉。
[嘗ての教え子の名を呼ぶ。
講義の時と同じような口調で、氷の乙女について説明する]
すごいだろう。紙と、インクの材料と、そして原版があれば。
誰だって冷気の魔法陣を描き、使用することができる。
貴官は、どのように使ってみたい? この魔法を*
― 夜の講義 ―
>>806
いかにも、少尉。正解だ。紙に描ける魔法陣の数だけ可能だ。
尤も、精度のよい版を作成するのがなかなか骨でな。
こればかりは技師を育てるより他ない。
[主に私財を投じて育てました…。ごはん食べられなくなる程度に。
その辺の事情は、一番付き合いの古い友人がご存知であろう]
そう、これは、魔力というエネルギーを利用した科学技術だ。
だからこそ、こういう手品よりも――
[その後の言葉を続けず。
革手袋の上に落ちた、冷えた空気中の水分の結晶物を、そっと潰さずに見守った。
遠くで。人の悲鳴が聞こえたような気がする]
[笑いもせず、泣きもせず。泰然と燃える炎を見つめる女を、「魔女」と、兵士たちは畏怖をこめて呟いた]
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