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いいんだ。
出来る限り自分の中に留めようとしていたから、気付かなくて当たり前だ。
ところで、約束覚えてるか?
飲もうぜ、オレの奢りだ。
[年代物のワインを持って来て、二つのグラスに注いだ。]
そうか、話しづらいよな。
ああ、覚えてるぞ。
飲もうか
つまみは柿ピーぐらいしかないがいいか?
[皿に柿ピーを移してそう尋ねた]
二百も生きた男が色恋ごときで弱ってるようには思われたくなかった。
…そういや兄弟、お前は幾つだ?尾が同じなら、そこそこ生きてはいそうだが。
柿ピーとワインか。ビールにするべきだったかね、まあワインを選んじまったから許せや。
[けけけ、意地が悪そうに、しかし愉しげに笑って。]
こんなオレと飲んでくれるっていうなら、どんな肴だって高級な食い物さ。
何年生きていても恋に悩むことだってあるさ、俺はそういうやつを沢山見てきた。
俺か?お前とそんなに変わらないぞ、結構長く生きてる。
俺はお前と飲めて嬉しいぞ
[そういって愉しげに笑った]
まあそうなんだがな。それが自分ってのは、どうもね。
お前も恋の一つや28つしてきたのか?
なるほど。お堅い執事と思いきや似た者同士だったってわけだ。面白い偶然じゃねえか。
そりゃどうも。けけけ、嬉しいねぇ。
[機嫌良さげにグラスから一気に赤い液体を喉に流し込んだ。]
成るほど・・・たしかにそれは分かる気がする・・・
まあそんなこともあったかな・・・
[そういって男はふっと笑った]
俺が堅いとか言われるのは職業柄のせいだな・・・
いい加減な奴には勤まらない職業なせいだ・・・
まあ、とにか飲もう
[そういってグラスのワインを喉に流し込んだ]
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