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[案内の中で互いに様々な質問をした。
艦に対する質問もあれば、どうして空賊なんてことをしているのか、なども聞く。
相手の事情は知らぬため、言われたことはそのまま事実として受け取った]
[問われたことにも偽りなく話し、アリシャスタンには技術交換のために訪れていたことを話す。
ロワールとアリシャスタンでは主体とする技術が異なり、互いの持つ技術は自国の技術を補うのに打ってつけだった。
技術を用いてどんなものを作ろうとしているかまでは話せないが、どんな未来が目指せるかは夢抱く表情で語る]
そんな笑うことかよ…。
良い物をもっと良くしたいと思うのは当然だろ?
[それが根っからの技術官と言わしめるのだろうが、マチス自身は”普通”と思っていること。
マチスがしたいように便宜を図ると言われれば、笑われたことは彼方に投げ、感謝を紡いだ]
[捕虜のはずなのに良いのか、と思うほど豪華な船室を与えられ、驚きの表情を浮かべる]
すっげ……初めて乗ったぞこんな艦。
これが普通? マジで?
[聞けば王家の船だったのだという。
警備が手薄だったから、と言う理由で拝借したと聞けば、驚く表情も苦笑へと変わる]
いくら手薄だったからって…すげー度胸。
[大胆な行動とそれを為す手腕。
なんて傑物だと思いつつ、捕虜相手にも手厚く対応するダーフィトが少しずつ好ましく思えてきたのだった*]
― 現在 ―
王都の教会から船が?
何やら建造物が増えてるって話は聞いてたが……もしかしてそれか。
[異変を確認している暇がなかったため、ダーフィトの話で白い船の浮上を知る。
天使力という表現で天使達が何かをしたと言うのは知れたが、続く言葉には僅かばかり息を呑んだ]
……マレンマが?
そうか、あいつ、やっぱり ────。
[天使に焦がれていた少年、いや、今は青年か。
成長した姿を目の当たりにはしていないが、急成長したことは報告で聞いている]
分かった、何かあれば報せる。
そっちも気を付けて。
[ワァズと飛ぶと言うダーフィトに案ずる声を向けた*]
− 三年前 −
[その才にふさわしい仕事をさせれば、マチスはたちまち艦の仲間ともなじんだ。
個人的に武器や装備の修理を頼みにゆく者もいるほどだ。
マチスを捕まえて一週間がたつ頃、ダーフィトは彼を留め置くのは一ヶ月まで、と自分にルールを課した。
それ以上、手元におけば返せなくなる気がする。]
改良したいところを全部やっつけていたら何年もかかるだろう。
あと20日したら解放してやる。
改造の終わらなそうな部分は図面を残しておいてくれればいい。
[あえて屈託ない声で伝える。*]
― 3年前 ―
あーっと、ちょっと待て。
それはこっちをこうして……そうそう、それでこの部分が安定するわけだ。
[改良は一人で全ては出来ない。
そのため手先が器用な者を数名借りて改良に当たることになった。
そうして交流を進めていくうちに、それ以外の者達からも武器やら装備やらの修理を頼まれるようになる。
そんなことを繰り返しているうちに一週間が過ぎた。
ある意味では充実した生活。
改良や整備をすることも、それを介して交流が深まることも楽しい時間だった]
20日か、分かった。
やれるところまではやっておく。
図面も了解。
……なんでかんで楽しいもんだから、あと20日しかないってのはちと寂しいな。
[だがマチスだってこのまま留まるわけにはいかない。
今頃ロワールではどんな話になってるか、想像するのは少しばかり怖かった]
[残り日数も少なくなったある日。
マチスはダーフィトにある提案をする]
なぁ、ちょいと賭けしねーか?
[トランプを取り出しての誘い。
賭けの内容にトランプを選んだのは、一番公平かと思ってのこと]
やっぱさ、ワァズをもうちょっと見せて欲しいんだよね。
完全分解とかは流石にしないが……戻せそうなところを一部とかさ。
俺が勝ったらその許可が欲しい。
俺が負けたら、これまで発明したものの中から一つアンタに提供しよう。
どこにも無い一点物だぜ。
[取引にも近い申し出。
発明品は事前にダーフィトへと見せ、好きなものを選んでもらう。
その中には1丁で複数の銃種を扱えるマルチライフルや、蒸気機関つきブーメランなどのふざけたものも含まれてた*]
− 三年前 −
[自分から言い出したことなのに、いざ、了解されると切ないものがあった。]
ホントにおまえは設計馬鹿だ。
[軽くデコピンしてやろう。]
[そして、瞬く間に時は過ぎ、改造にもいろいろ目処がたった頃、マチスから賭けを提案された。]
こんだけ毎日、機械いじりに追われて、まだ足りないというのか、おまえは。
却下だ。
ワァズを弄らせるくらいなら、アリシャスタンをやるよ。
[珍しくムキになる。
それは、ダーフィトがワァズを単なる機械と見なしていないという意識の表れでもあった。
愛しいひとの裸を見せてくれと頼まれたらおまえどうよ。
それに、欲しいのはおまえが開発したものではなく、おまえ自身だとも言ってやりたい。*]
― 3年前 ―
でっ、
[デコピンされて思わず目を瞑る。
設計馬鹿と言われても言い返せないのは、その自覚があるためだ]
[賭けの提案はその内容が気に入らなかったのか、随分とムキになって却下された。
いつも余裕綽々と見ていたダーフィトには珍しいと思えるもの。
その姿を見てしまえば、そこを何とか、と食い下がることは出来なかった]
わ、分かった、分かったよ。
ワァズは諦めるって。
……そんなに大事なんだな、一国を明け渡せるくらいに。
[驚いた表情のままダーフィトの顔を見遣る。
アリシャスタンをやる、と言い切ったことが気になりもしたが、深く詮索することも憚られた]
あー、うん。
じゃあ、賭けは、良いや。
[気拙そうに言うのはワァズだけが目的だったと言うよりは、ダーフィトの気持ちを考えずに怒らせてしまったことに対する負い目]
…怒らせた詫びに発明品1つ選んでくれないか。
ダーフィトほどじゃないが、俺にとっては大事なものだ。
アンタに持ってて欲しい。
いつかまた会えた時に、そいつを整備させてくれ。
[これ切りの出逢いにしたくはなかったから。
繋がりを得るために願い出る*]
− 三年前 −
[しょぼんと引き下がったマチスは、なんだか雨に濡れた子犬のようだった。]
おれも声を大きくして大人げなかった。
互いに非を認めたんだから、詫びの品などいらない。
ただ、
[彼が差し出そうとしているのが、品物だけではないというのは感じとったから、頑な誇り高さを和らげる。]
ちょっとおれの部屋に来い。
[私室に連れ込んで、おもむろにシャツを脱ぐ。
均整のとれた、日焼けした精悍な肉体が現れる。
白手袋まで外せば、左手の肘から先が作り物であることはマチスの目にはわかるはずだ。]
いろいろあって義手だ。
[船員たちもダーフィトが隻腕であることは知らない、トップシークレットだと前置きして、]
ここに、おまえとおれの運命が交わった証をくれ。
整備は、おまえにしかさせない。
[ギミックを仕込むことで、ダーフィト自身をマチスの作品のひとつにするよう、求めた。*]
− 現在 −
マチス、おそらく何処からもあがっていない報告をしておく。
首都エリアから離陸した未確認飛行船上において、民間人マレンマ・フリーデル ── 当人はマレンマ・リヴィエルと名乗っていたが ── を殺害した。
未確認飛行船は現在、上昇を停止しているが、これから何があるかはわからない。
気をつけておいてくれ。
そして、《シャドウ・パレス》は、そろそろ戦闘終了を視野に入れている。
― 現在 ―
ダーフィト……そうか。
[マレンマを殺したという報告。
知人が殺されたということより、ダーフィトが殺さざるを得なくなったという状況に歯噛みする]
分かった、報告感謝する。
戦闘終了も了解だ。
[報告を受けて、手を引くという話にも了承を告げる]
[マチスまでもがマレンマと知己であるという認識はなかったが、声の調子から察するものがあった。
親友のコンラートの”弟”ならば、マチスにとってもそれに近いものなのかもしれない。
天使が奪うのは、空だけではないのだ。]
地上に戻ったら、殴られても文句は言わん。
コンラートにも、そう伝えてくれ。
― 3年前 ―
[互いに非を認めたんだから、と言われ、ほんの少しホッとした表情になる。
ただ、と伝えられての誘いには、抵抗せずについていった。
連れて行かれたのはダーフィトの私室。
徐に脱がれたシャツに、おい!?と思ったが、現れた義手を見て意識はそちらへと向いた]
ここに、証を。
─── 分かった、請け負おう。
[同じ想いであることを知り、二つ返事で頷いた]
義手のギミックにはいくつかあるが…どれが良いだろな。
今やれるとしたら、隠し武器か、握力増強、それから…特定の武器との連動するもの、かな。
[ナイフや爪、銃を仕込む。
義手そのものを改良して握力を上げる。
そして、握る武器と連動する魔法的効果の付与。
3つ目に関しては義手にある魔道具を組み込んで、指定した武器にだけ魔法的な効果を付与するものであることも説明した]
俺のお勧めは連動するものかな。
[どれが良い?とダーフィトの意見も聞いておく*]
― 現在 ―
……分かった、伝えておく。
[マレンマが天使に準じるならば、と。
こうなる可能性は頭にあった。
マチスはまだ冷静を保てるが、コンラートはどうだろう。
小さな溜息だけが零れ落ちる*]
− 三年前 −
[マチスが提案するギミックの説明を楽しんで聞いていた。]
握る武器と連動する魔法的効果か。
特定の組み合わせでより強力な能力を発揮する、というのが友情みたいでいいな。
隠し武器的要素もある。
[その路線で頼む、と頷いた。]
今夜、おまえの送別会を開く。
その時は、作業を止めて必ず出席すること。
おまえが改装したキッチンを活かして、おれが手料理を振る舞うからな。
[スピーチか隠し芸でも準備しておけよ、と笑った。*]
― 3年前 ―
分かった。
後は指定する武器を決めておいてくれ。
[路線が決まれば後は準備をして細工をするだけ。
持ち込んである魔道具には、離れていても動作一つで武器が手元に戻るものや、単純に武器を魔化するものなど様々。
ダーフィトが望むものを装着することになる]
送別会か……。
[少しばかり寂しげな表情。
けれど繋がりは維持出来るのだから、最初ほどではない]
ダーフィトの手料理か、楽しみだな。
俺のためにやってくれるんだ、必ず参加するさ。
[スピーチか隠し芸、と言われれば、悩む仕草を見せた*]
− 三年前 −
[マチスの設計はどれも面白そうだったが、ダーフィトは2丁揃いのガンソードを選ぶ。]
生身の右手で扱う方は実弾を、魔装連動させる左手の分は気弾を、と使い分けてみたい。
[遠慮なく要望を述べてみた。*]
― 3年前 ―
さらっと無茶言ったな?
まぁ片方だけなら何とかなるか…。
分かった、希望通りにしておく。
[ガンソードは元々実弾、気弾にする場合は少し異なる構造になるため、中身を作り変える必要がある。
部品の問題が出て来るが、片方だけなら何とか、と希望を了承した。
また、ガンソードに関してはグリップについてもダーフィトに合わせ、調整することになる*]
− 現在 −
《シャドウ・バレス》を、ファレーズ飛行場に係留する許可をもらった。
補給と修理が必要なんだが、おまえの手が必要なほどの損傷じゃないから、駆けつける必要はないぞ。
おれもいないし。
おれは、本部の方に顔を出すつもりだ。
紹介状? ないとダメだって言われたら、おまえの名前出すから。
最初っから案内するよっていうなら、《シャドウ・バレス》に迎えに来て?
[作戦本部どこにあるかよく知らないし、と、しれっと告げた。]
− 三年前 −
[マチスがガンソードとサイバネティクスの連動を仕上げた最後の晩、《シャドウ・パレス》の食堂では宴の準備が整っていた。
塩漬け魚のフリッター、塊肉と根菜のビール煮込み、粒割コーンスープ、岩塩ラード乗せライ麦パン、果実酒。
ピンにつけられた小さな紙旗に「マチス最高」とか「早く彼女作れ」とか、艦員それぞれからのメッセージが書かれ、刺してある。
そんな肉体労働派の料理が並んだ後、ビアジョッキを利用した、ビッグサイズの焦がしキャラメルプリンが提供された。]
遠慮なく食うがいいぞ。
あ〜ん、してやろうか。 ふっふっふ
[そんな無礼講の食事をしながら、宴たけなわともなれば、マチスは即席のステージに引っ張り出される。
スピーチタイムだ。*]
― 現在 ―
ファレーズ飛行場……あそこか。
いないしってー、あぁ、そう言うことか。
良いよ、俺の名前出してくれ。
今後も協力してもらえるなら心強い。
本部は今、王都北西にある古い砦だ。
迎えに行っても良いが、ワァズまでは乗せられないぞ?
俺今トラオムングじゃないんだ。
あれはでかすぎて目立つからな、別のところに待機させてる。
[作戦本部を知らないという話にはあっさり場所を告げて。
今乗っているフライングユニットが最大でも2人までしか乗れないため、2人も乗せることは出来ないとも告げた*]
− 現在 −
ワァズ、犬になったら乗れるんじゃ?
でも、その位置情報があれば、自力で辿り着けると思う、ありがとうな。
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