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[双子のかしましい囀りは、嫌いではなかった。
つまらない沈黙よりは、よほど良い。
それに、彼らは今のところ、己の望んだとおりの働きをしてみせている。]
ふふ。察しのいいことだ。
踏み潰されぬようにしろ。
あれは、おまえたちでも喜んで喰らうぞ。
先生だ!
『先生だわ!』
[優美な黒竜ナールに騎乗するそのひとの姿形を
地上から見ることは出来ないけれど、
その気配が今、傍に在る――というだけで
双子の心は悦びに満ちる]
[人間どもの砦の上を飛んだとき、騒がしい声が下から飛んできた。
双子が確かに仕事を果たしているらしいと、満足をひとつ置く。
悦びの気配に愛いものよと思ったが、言葉は掛けなかった。
褒美は稀少なのがよい。
──と思ったわけではなく、単に興味がそこへ留まらなかっただけだ。]
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