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( ………ごめん なさい、 )
[謝罪は、かつてこの場で斃れた
( ごめんなさい、 )
( ごめんなさい、 …、ごめん なさい )
[あれから、何度こうして一人きりの悪夢を過ごしただろう。
一人、寝つけぬ夜の闇に泣いて謝っても謝っても。
だいじょうぶ>>1:=11、と。声かけてくれる人の声は亡く。]
[脆く消えて終いそうな小さな小さな光は何かを求めて彷徨い続けていた。
何かに誘われる様に向かった先は、弟が眠る部屋>>=0。
悪夢に魘されているのか、涙を流す弟に此方は気付く事も宥める事も出来ないけれど。
消えそうな光は、柔い髪に触れ撫でる様に何度も近くを飛び回る。]
[魂は側に居る事すらも出来ない。]
[魘される弟を、裏切り憎悪をぶつけた兄はどうして会えるものだろうか。]
[今更どんな顔をし、弟の前に立てば良いのか。そもそも会う資格すら持ち得ないのに。]
[だけども、だけど。]
[愛していたのは紛れも無い事実。]
[死しても尚、残された
[それが、弟に伝わらなくとも、想いなど知られなくても構いはしない。]
[決して見えぬ所にも想いはある、希望がある。
それに気付くのは相手次第だろうが、確かに
[その答えを残しながら、淡い光は弟の元を離れまた何処かへと飛んでいく。]
[消えそうなその光は決して消える事は無く、辿り着いた先は父と母、そして弟と己の名が刻まれている墓へと辿り着き、何かを待つ様に小さな光は留まり続けていた。]
― いつかの夢に ―
[
かつて
ウェルは今も時折うなされる。
そんな時は、きっと共にある彼を心配させていることだろう。
それでも、ふと、うなされる顔が安らぐような時がある。
見えない手が>>=1、ふわりと頭を撫でてくれたように。]
あにうえー!
[かつて、兄は良く弟の頭を撫でてくれた。>>5:-74
そんな優しい兄がウェルシュは大好きで、ころころとその後をついてまわった。
あにうえが、わたしを撫でてほめてくれました!
そんな風に報告すると、母は嬉しそうに優しく笑った。
幸せだった。胸温めてくれる記憶は、今も宝物のように消えることなく。]
( ………、あにうえ、)
[ふわりと、揺らぐ意識が兄を呼ぶ。
淡い光はその呼び声に応えたか。
ひかりは暖かな気持ちとなって、胸に沁みゆく。]
( あにうえ、 )
[だから、ただ呼びかけるだけの声はかつてと同じに。
微笑みと親しみの色をもって、ひたすらに呼ぶのだ。大切な人を。]
…─── あにうえ、だいすきです!!
[満面の笑顔で告げた幼い日、兄はどんな顔をしていただろう。
思い起こされるのは、きらきらと輝いていた翠の瞳。
今はもう遠く、けれど確かにあった * 暖かな時の記憶だ。*]
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