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>>1:=12
[ 男の漏らした昔話を、いい思い出だ、と温かな声で受け止めたゲオルグが、酒瓶を目の前で傾けて笑う ]
……構いませんが、後悔しても知りませんよ?
[ それでも素面で歌うのは気恥ずかしかったから、一杯だけひっかけて、子守唄ではあんまりだろう、と、どこかの戦場で一時流行して、耳についていた歌を口ずさんだ ]
タクマ、終わったぞ。
[会見を終えてすぐ、声を投げた。
さて彼は、今どうしているだろう。]
シコンへ来ないかと誘われたんだがな、
[かの副官から聞かされているとは知らず報告して、]
断った。
[簡潔にその結果を伝えた。]
お疲れさまです。
[ 返った声は、どこかしみじみとした響きを帯びていた ]
そうですか、皇帝陛下の反応は?
[ シコンへアンディーヴ卿の葬儀に招く、としか男は聞いていない。だが、それだけではないだろうとはさすがに察せられて、そう問い返す ]
ファミル・アンディーヴの葬儀をしたいそうでな。
…その誘いであったんだが、しかし、
[は。と、息の落ちる間。]
ともあれ一時停戦だ。
変わった話だが、あの皇帝陛下相手だとこんなもんだろう。
逃がすに惜しくはあるが──…、仕方がないな。
[肩竦める調子で置いて]
………タクマ?
[ふと。返る声が妙にしみじみしているのに思わず名を呼んだ。
とはいえ、それ以上を追求する言葉もないのだが。]
なに、それだけだ。
次で終わりにする決戦の提案があるそうだが、
残念ながらその場で教えては貰えなくてな。
…あのご気性なら、一騎打ちでも申し込んでくるかと思ったが。
[それならそれで楽だったと言わんばかり、息を吐く。
結局のところ、皇帝の意思は謎のまま。ただひとつ、]
…、だが、
だが、提案があるというなら、
向こうさんも軍をすり潰すまでやるつもりはないんだろう。
…正直、助かる。ありゃあやっぱり、「あの皇帝陛下を満足させること」がこの戦いの終わりだな。
[それはかつて、タクマ相手に語ったこと>>1:744
それを確認しえたこと、それだけでも今は良しと思う。]
さて…、何で満足するかは分からんが。
ところで、そちらはどうなった?
…戦闘中ではないようだが。
[確か彼は、扶翼官と見えているはずではなかったか。
戦いを前に戸惑わせてしまったと思ったが、さてどうしたか。
そう、案ずる風はなく問いを投げた。]
[ こちらの声の調子に、ゲオルグが何かを感じたことは解っていたが、今はそれは置いておく ]
決闘、ですか、有りそうといえば有りそうですが、それならそれで決闘状でも寄越しそうですよね、あの皇帝陛下は。
提督、その方が楽だとか、考えてないでしょうね?
皇帝陛下の首を討っても、提督が首を討たれても、戦闘が激化することはあっても終わることはありませんよ。
[ それは、最終的には頭を喪った戦闘は終わるかもしれない、が、統率者を喪った軍というのは、恐ろしい迷走をしかねないものだ。下手をすれば泥沼になる ]
やるとすれば...いや、それはないか?
[ ふと、思い浮かんだのは先刻別れたばかりの帝国扶翼官の顔だ。
皇帝と海軍司令の一騎打ちは無理でも、皇帝扶翼官と司令副官との一騎打ちなら有り得ると思ったが、どう見ても、彼は力技向きには見えない ]
そうですね、そればかりは御本人に確かめるしかありませんが...いっそ聞いてみれば良かったか。
[ ぼそり、と呟きが落ち ]
ああ、うん。まあ……
[楽だと思ったことを否定しない。]
殴り倒す。くらいにしておけば、な。
[ほんの少し声の調子が弱くなる。
確かにタクマの指摘はもっともで、僅か、苦笑に似た色が漏れた]
…とはいえ最終的に、それに近いことをせねばならんようにも思うのだ。無論彼を殺す気はない、俺も死なん。が、力を示さんと納得をしないだろう。
政治的決着──…は、俺の範疇にないからな。
[言えば、息も落ちるが]
こちらは、先程扶翼官殿を、あちらの旗艦まで送り届けた所です。
......皇帝陛下に倣ってみようかと思いまして。
[ 皇帝に倣って、あちらの旗艦に乗り込もうとしたら、あちらから扶翼官がやってきたのでそのまま会談となった、というのを、思い切り端折った ]
こちらで預かっていたアンディーヴの船の乗員と帝国の護衛兵を引き渡すことに合意を得ましたから、やっと身軽になりますよ。
………、は?
[なにやってんだ。と、浮かんだ疑問はその一語に集約する。
様々な疑問が脳裏を駆け巡ったが、最終的に出てきたのは息ひとつ。どこもかしこも、型破りといったところのようだった。]
そうか。…ああ、ならば代わりに、負傷兵の救難を頼む。
艦隊は一度、リオレに返す。
…。──タクマ、すまんな。
[そうして間を置き、謝罪が落ちる。]
あのまま撃ちあえば、帝国艦隊は破れたかも知れん。
お前さんの艦が来れば尚のこと──…、だ。
俺が下した決断は勝利を遠のかせ、死者を増やす選択かも知れん。だが、…俺は対話を断らなかったし、聞いた以上、退く相手に撃ちかける真似は出来ん。
俺の我儘だ。すまない、な。
[ どちらも度し難い、と、互いに評した扶翼官との会見のことは、また後で直接に伝えよう、と男は思っている。
遠くにあっても繋がるこえ。だが、顔を突き合わせねば伝わりきらぬこともやはりあるのだ ]
了解、ナハティガルは相変わらずでしょう?出来ればナハティガルごと...無理ならシロウだけでも残してもらえますか?
負傷者救難となれば緊急の医療対応が、こちらの艦隊では心許ない。
[ 臨機応変の救護という点で、シロウ以上に信頼できる適任者はいないから、と、そう依頼を送る ]
[ 続けて落とされた謝罪に>>=12男は瞬いた ]
提督、それを言うなら、俺が間に合えば、もっと早くに決着がついていたってことになります。
そこのとこは、確かに俺も悔しいですが、提督の判断は間違ってたとは思いませんね。
[ ほら、思い出して下さい、と、どこか柔らかな声が、言う ]
俺達は、完璧な勝利なんてのを目指してるわけじゃない。
あの皇帝陛下を唸らせて、自ら手を止めさせる、そういう戦いをしなきゃならない。
だとしたら、目の前に彼を引っ張って来たのは、提督のお手柄ってもんですよ。
[ ずっと年嵩の、英雄と呼ばれる男にむかって、まるで上手にできました、とでも褒めるように、そう言って笑った// ]
ナハティガル…シロウを?それは構わないが。
実はシロウにはシコンに行って貰おうかと考えていてな。
この機を利用して、シコンにて捕虜の交換を行う。
負傷兵の面倒を看る人材が必要なんだが、ついでにシコンの様子を見れる人間が欲しい。
…。 ロー・シェン・リーミンが向こうにいるそうだ。
[やや唐突に、名がひとつ告げられて言葉は途切れ]
やれやれ。戦いにすっかり頭、持ってかれちまった。
うむ、そうか。
… うむ。
…………。 ありがとう、助かった。
[ぽつ。と、照れたような声色が*落ちた*]
シコンに?ああ、捕虜の交換ですか成る程。
[ 確かにシロウなら適任だ ]
それじゃ、無理は言えませんね...え?
[ ロー・シェンの名を聞くと、男は、そうですか、と小さく呟いた ]
俺も一度、そちらに戻ります。
直接殴られ...いえ、報告もありますし。
[ 合間に入ってきた報告は、ヴァイスメーヴェの艦長の機転によるもので>>167多分まだゲオルグには届いていない ]
それじゃ、また後で。
[ ゲオルグの返事を確かめてから、男はそう会話を締めくくった** ]
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