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兄さん…
野茨公が失くなった……
[血の子である彼なら。
いや城内の様子でクルースニクにも、城主が崩御した事は当に知られていたかもしれない。]
[アデルからの知らせに知らず涙が零れた。]
――…野茨公が。
[血の親を失ったと、理解するに至るのは
アデルの言葉であればこそ。
彼が嘘を吐くなど考えもしない。]
すぐにゆく。
だから、それまで気を強くもってくれ。
[実の父かもしれぬ存在とも聞いていたから
そう語りかけて視界を遮る潤みを拭った。]
僕はまだ、答えを聞けない――
でも、ジーク兄さんも守りたい……
[こんな状況でも己のみを案じてくれる兄に、申し訳ないと思った。
彼を傷つけたくない、ずっとその手を放さずに傍にいたい、守りたい。
でも同じくらい、ユーリエも守りたかった。]
せっかく会えたのに、ごめんね……
――…私も、アデルを護りたい。
大事に思っているから、傷ついては欲しくないのだ。
いや、謝る事はないよ、アデル。
君は自分の信じる道を歩めば良い。
[優しいが故の言葉と感じ
兄は弟に己の思いをそっと綴る。]
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