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― 作戦中 ―
うむ。
実は、ノトカーから――大丈夫ならシチュー、大丈夫じゃないならビーフシチューといえ、といわれている。
暫くシチューシチューいってとってもシチューたべたいたべたいたべたいような気持ちにさせてしまうかもしれないが、そういうことなので。
[だが]
……っつうか、まさか
ノトカーと、ジェフロイさんが来るのか
[否定したかったけれども。
敵が総力戦と捉えているならば、どれほどの将が来てもおかしくはない。]
そうだ。
今日はあまり帝国の通信機の使用が見られない。
使用されているのは、私からの連絡を待っている――ジェフロイとノトカーのみだ。
顔見知りだからやりにくかろう。
ジェフロイは、雷系の弾丸の魔法弾を持っている。
シロウ先生も打たれたらしいが――これは一発あたると、金属製防弾チョッキをきていても痺れ以上即死以下の状態になる。
ノトカーは二挺の魔法銃を持っていてな。兎に角、新作の石と『共鳴』する銃弾を使用してくる。
自分の瞳の色と同じ石など持っているなら、装備から外しておくことをお勧めする。
かすっただけでも一時的に視力を奪われかねん。
あと、ジェフロイはくたびれたようにかわったが。
ノトカーの変化は劇的だ。あいつは公国軍だったら見境なしに殺すような奴になった。
― 作戦中 ―
ノトカーとジェフロイは釣れた。
他はいまひとつだが、向こうの大将の反応は冷ややかもいいところだ。
まあ、私は公爵閣下とのそりはあまりよろしくないからな。
[生まれながらの貴族のような豪華な男と、骨のずいから庶民で貧乏人ゆえの、まさに一方的に嫌いというあれそれというのは流石に口にはしないでおいた]
[きっと彼はこっちがシチュー食べたいといっていたら、じいやあたりにシチューつくらせて食べていたに違いないって被害妄想に近い確信がある]
うむ。私の裏切り――
正確には裏切るどころか最初から旗色はこちらなのだが。
それが露見されたら、どうもその場で処刑される段取りのようだ。
[授業の時と同じく、実に聞き取りやすい明瞭な言葉で述べた]
厄介ですねどちらも…。
有効射程は、どれくらいからですか?
[答えはあったか、正確な距離まではわからなかったが]
私より…、長いということはおそらくないはずですが。
[いざとなれば射程外からの狙撃でけん制ができればと]
[カサンドラから続く報告に]
そっか…二人がくるんだ。
[右耳のイヤリングに自然と手がいき触れる。
ディークとの一件を思い出せば…、さらに思うところは多く、
全て、今は考えないようにと胸のうちへと抑えこんだ]
魔法弾に、魔法銃?
双方ともに遠距離道具持ちか。
うちの騎兵隊では分が悪ィな。
つっても、全員持ってるってわけじゃないだろ?
将ふたりだけ警戒すれば当面は良い、か―――
ジェフロイとノトカーの射程はそれほど長くない。
彼らは狙撃銃は使わないからな。
[そう、具体的にいい――]
――だが、私を抹殺前提で考えているなら、狙撃銃持ちがいるやもしれん。
そちらの見張りは、外側のほうがやりやすいだろう。
まあ、他にも心当たりはいろいろある。
私は貴族には受けが悪いのだよ。
今まで知性ある貴族の男の楽園 軍事技術局に、平民が土足で上がりこんで軍部に重宝されていた。
戦争で焼け太りの魔女など揶揄する輩もいるものだ。
士官学校で私の授業を受けてくれた人や、直接ご一緒に仕事をした人ならば兎も角――
それ以外は、な。
それに、奪われれば確実に失点になるが。殺してしまえば後の筋書きは思いのままだ。少なくとも事故などで片付ければ手痛い失敗にはなるまい。
それでも――
ノトカーとジェフロイは自分たちで姿を現す。
彼らはそういう男だ。
あん?
[馬を駆りながら指揮を行っていたが、不意に聞こえた声に瞬いた。]
ばぁか。こっちに預けてどうする。
そちらに向かってはいるが、帝国兵を切り倒す為だ。
ディ…ベルンシュタイン大佐がお前を適任としていたのを忘れたか?
[実際、ノトカーやジェフロイが出てくるのであれば、
カサンドラを確保して早々に退避などとわけに行かないだろうと暗に。]
……それとも、何か理由でもあんのか。
― 少し前 ―
やばいと思ったら私の命を使え。
私にとってもこれは公国に居場所が作れるかどうかの賭けだからな。
[帝国にまた戻れば――
いつ草と暴露されるか恐怖を抱えた日々に戻るのだ。それはもう、こりごりだった]
フレデリカが最善と思うことをすればいい。
[これは絶対の信頼か。
それとも――己の命すらも道具の一つとしかみなしていない諦観か]
[ジェフロイが悩む間に、カサンドラに小さな声で]
すみません、護れそうになかったので。
ジェフロイなら……
[続く言葉はない。唇の動きもほとんどなければノトカーがそれを読むこともできないだろう。
彼女を生かし、そして帝国の戦力をそぐ、そのための最良の選択肢と信じて]
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