情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新
了解。
[ 遂にその時が来たか、という高揚と、やはり間に合わなかったか、という、僅かな落胆が短い返答の内に溶けていた ]
こちらは、リオレ島が見えるまで、半日というところです。
派手な登場ですか?
[ 笑う気配 ]
期待してもらっていいですよ。ウェルシュ殿にいい作戦を貰いましたから。
美味い酒を飲みましょう。
[ 武運を祈りはしなかった。運でも神頼みでもなく、己の意志と力によって、勝利は摑み取るものと、男は信じていたからだ ]
耳栓は自分で用意して下さいよ?**
それは楽しみだな。
[本気で楽しみだといった口調で笑う。
ストンプの軍艦、それも最新鋭のものであるなら、また素晴らしい性能を誇っていることだろう。
何より、この男が”使える”と評したのだ。
ならばこれ以上、心強いことはない。]
[出会いは戦場。数限りなく繰り返されてきた中のひとつ…ひとつだった。
人生の半分以上を既に戦場の中で過ごし、助けられたこともあり助けたこともあった。ただの海戦上手が英雄などと持ち上げられ、それが年端も行かぬ若者を戦場に駆り出すための売り文句にすら使われた。
感謝が嬉しくなかったわけじゃない。
助けられたことを喜ばなかったわけでもない。
けれど寄せられる崇拝の目、賛辞の言葉はどこか、かつてそうして死んでいった青年>>1:221をも思わせ落ち着かなさを覚えさせた。…けれどそんな居心地の悪さすら鈍く麻痺させられるほど、戦いは「英雄」を求め続けた。
────そう呼ばれる「人間」のことなど思いもせぬまま。]
おう、
[気安く言葉が返る。
多分、自分はこの男に色々なものを見せてきたのだ。
恐らくは世間で言われる以上に弱く、臆病な「英雄」とはかけ離れた素顔も全て。
その上で、それを知りながらただの偶像への憧れではなく、一人の「人間」として傍らにあるこの存在が、いつしかどれだけゲオルグの心を軽くしてくれたことか、この男は知るだろうか。
いつしか、”たったひとつ”になっていたことを。]
好きなだけ飲め。
案ずるな、
[だろう?と語尾をあげる気配はやわらかい。
少し先の未来への約束を置き、頬を緩やかに引き上げる。*]
提督、やはりウェルシュ殿は良い領主になりそうですよ。
[ 前後の報告などなく、それだけがそっと呟きとなって落とされる ]
そうか。…なあ。
シュテルンもいい顔をするようになったなあ。
[ウェルシュの名に満足げな響き、
ついで笑み含む音のまま彼の養い子の名を続けて落とす。]
...?!シュテルンに会ったんですか?
[ 零した声に、返った言葉に>>=6思わず反応してしまったのはまあ、仕方が無い。その言葉が、どうやら彼が「元気」であるらしいことも伝えてくれて、男はほっと息をついた ]
[ 覚悟は出来ていても、それでも...無事を願う気持ちは、止めようがない ]
こちらは、アンディーヴ候に御会いしました。
[ いくらなんでも、子供達のことだけを伝え合う保護者の会話で終わらせるのはあんまりだ、と思ったかどうか、男は、漸くにして状況を報せる言葉を送る。
ゲオルグが今、戦闘中ではないらしい、と、知れたせいでもあった ]
どうやら、諸侯への説得役、という事のようですが...モルトガットの皇帝陛下も、我々を甘く見ておられるのか、それとも余程アンディーヴ候を信頼しておられるのか...悩むところですね。
…ん。
[思いがけずすぐに返答>>=7が来て、軽く瞬く。
シュテルンとの会話が終わればそれに応じるに支障はなく]
ああ、会った。…少し迷っていたようだが。
[問われれば先の話の内容を伝えるだろう。どこか不安定に見えた最初の様から、それから意思固めたと見えた様子までを]
……。向き合わせてやるしかないだろう。
子どもかと思えば、最後はいい顔をしていた。
あいつも随分大人になったな。
[彼の養い親へと告げ]
ファミル・アンディーヴ殿に?
[続き出た名に、意外そうに語尾が上がる。
ファミル・アンディーヴ、アンディーヴ候。
彼女の名はどこか遠い日の面影を連れてくる。
そうして語られる内容に、少し考える間を置いた。]
そうか、諸侯を。
確かにウルケルが「負ける」と想定するなら妥当だな。
諸侯の背信が誘えるならば、勝利も一層容易い。
[例えば諸侯の持つ私兵が背後を突くならば。
いやそれよりも、兵站を閉じるだけでも損害は充分大きい。]
だが、諸侯がそれを是としないのであれば、
[彼女の身柄は捕らえられ、最悪害されることだろう。
それを皇帝は承知の上か。
承知であろうと思う、それは彼女自身も。]
……使い捨ての駒、か。
[思い至る結論を零す声に苦さが混じった。]
迷っていた、というと?
[ ファミルとウェルシュが直接会話している間は、正直暇でしかない男は、当然養い子の情報には敏感に反応した。
そして聞かされた話に、嘆息を落とす ]
そうですか...やはり忘れたまま、というわけにはいかなかったようですね。
[ いつかは来るかもしれないと、思っていた事だった。モルトガット軍の中にシュテルンの過去の知り合い、或いは親族が居るということも、可能性としては決して低くはなかったから、男に驚きは少ない ]
出来れば戦の中で向き合わせたくは無かったですが。
[ ゲオルグがシュテルンに告げたとおり、迷いが死に直結する場だ、それを思えば男の声は沈む ]
[ けれどゲオルグに、あいつも大人になった、と言われれば、ほろ苦く笑った ]
俺だけがいつまでも子供扱いするわけにはいきませんね。
シュテルンには、自分で自分の生き方を、飛ぶ空を選んで欲しい。その力があいつにはあると、俺も信じます。
[ やがて話しがファミルの事へと移ると、今度は途中でゲオルグの気配が、ほんの僅かに変わった。
そういえば、これまでも、ゲオルグが彼女に対する様子が他とは少し違って見えると、どこかで感じていた事を思い出す ]
使い捨て、とまで言えるかは疑問です。
護衛らしい兵はついていましたし、彼女の乗って来たのは商船に偽装した高性能の武装艦...先代ストンプ候の傑作だそうですから、出逢ったのが俺の艦だったのが不運だったというところでしょう。
[ 並の貴族の私兵程度なら蹴散らして逃げ出せる、その程度の計算はあった筈だ、と言って ]
それでも危険な事に代わりはありませんが、恐らくアンディーヴ候にもそれなりの覚悟があるんでしょう。
[ その覚悟を皇帝が買った、ということなのかもしれない、と、モルトガット皇帝を弁護するような事を、敢えて男は口にする ]
[ そうして、最後に問われた言葉に、男は暫しの沈黙を挟んで ]
.........可能ならば、このままシコンへ引き返すよう促すつもりです。
モルトガット側に、俺が援軍を率いている事が伝わることになりますが、ここに居るのは巡洋艦三隻、実際の兵力の半分です。
どうせ援軍があるかもしれないこと事態は、あの扶翼官殿に予想されているでしょうから、伝わった情報で逆に混乱させることも出来るかも知れない。
[ それは半分真実で、半分は言い訳だ、とは、ゲオルグにも伝わるかもしれない。ファミルを死なせたく無い...彼女を許さない、と言った男は、その思いを確かに持っている ]
...ですが、ファミル嬢が、従わないと言うなら...ここで、沈めます。
[ 沈めてもいいか、と、許可を伺うのではなく、躊躇無く沈める、と、感情を殺した声で、そう告げた* ]
― 開戦に先立って ―
…同感だ。
[戦の中で向き合わせたくはなかった、と。
それに同意を返す男は、あの時確かに逆の答えをも期待した。
戦いの中で出会いたくはない、と。
言われれば迷うことなく、彼を後方へと送っただろう。
未熟な雛を争いから遠ざけんが為に。けれど、]
ふ。いつまでも子どものままじゃいないさ。
雛はいつか巣立つもんだ。
[ごく軽い調子で思いやるように笑みを送る間]
…、そうか。
[話がファミルの処遇に及べば、ほんの少し返す声は重くなる。
裡に沈める石の重みを、彼はその間に感じてしまうか]
いや、すまない。埒もないことを言った。
それならばいい…ああ、
どちらにせよ、アンディーヴ候が、
自らの意に染まぬこともしはしなかろう。
[皇帝に強制された可能性は排除している。
それはあるまいと、彼女とそして皇帝その人への信頼のような奇妙な確信を持ち]
了解した。
ファミル・アンディーヴがシコンへと戻り、この国を出るならばカルボナードも追うまいよ。
…───が、
ああ 、
[許可を伺うことのない重い声>>=17
それへごく短く声が返る、間]
[声が落とされてから、然程の時置かずして。
再び、声が彼に呼びかける。]
タクマ、
[その音の響きに、感傷の色はなく。]
────はじめるぞ。
[戦いの前の確たる鋭さのみを持ち、端的に開戦の意を告げた*]
[ 敢えて求めなかった命が、ゲオルグの意志を乗せて伝えられる ]
了解しました。
[ こうしてまた、
だから、男はそれ以上は何も言わず、常のように答えを、返す ]
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新