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夢を壊してしまうかもしれないから、みんなの前ではちょっと言いにくいけど・・・もしも、絵本や童話の裏のお話が知りたいなら、後で書庫に来て。
もし良かったら、私もあなたのお話を、もっと聞いてみたいな。
[最後にそう耳打ちして一旦会話を打ち切る。
もし、向こうが別の場所へと誘うなら、それに着いていくだろうが。]
え、ええと、……、
よろしければ、お話をお聞きしたいのです。
お、お邪魔しま、す。
[ぎぃぃ――書庫の扉を控えめに押し、
遠慮がちに中を窺う]
ふふ・・・ようこそ、いらっしゃい。
[コンスタンツェを中に招き入れれば、後ろ手でドアを閉める。別に鍵まで閉めたりはしないけど。]
「本当は怖い〜」的なお話は、その物語自体のイメージを崩しちゃうし、個人的にはあまり好きじゃないから、ちょっとした豆知識くらいで良ければ・・・でも、後悔しないなら、そっち系の事も教えてあげる。
それとも・・・他のお話の方がいい?
[元々それほど積極性があるわけではない故に、顔色を伺うように聞いてみる。
コンスタンツェをここに呼んだのは、周りと比べるとお互い口数が多い方ではないので、彼女ともっと色々話してみたい。という気持ちが大きかったのだ。]
[扉の内側へ、静かに足先を進め]
はい。
豆知識も構いませんし
他のお話も歓迎なのですが。
うーんと…、
[少しばかり、思案による空白]
借主さんが読んで、幸せな気持ちになった物語――
があれば、お聞きしたいですね。
借主さんの気持ちを量るなど無理かもしれませんが…
[コンスタンツェが望んだのは、幸せな気持ちになれる絵本の紹介だった。
好奇心から、絵本や童話にまつわる裏の話しを聞きたがる精霊は多かったので少々意外ではあったが、読んでいて幸せになれるというのは、絵本としての本懐であり、それを求めてくれたのは素直に嬉しかった。]
ん・・・わかった。そう、だね・・・ぱっと思いつく限りでもいくつかあるけど、私が知ってるのは有名な物が多いから・・・
[うーんとしばらく考え込んで、何個かの候補から絞っていく。]
・・・知ってたらごめんだけど・・・「君のためにできるコト」、なんて、どうかな。
気の利くクマオ君と、口下手なクマコちゃんのお話。
クマコちゃんが「あのね」って言うと、気の利くクマオ君が先回りしていろんな事をしてくれるの。
「あのね」
「どこか行きたいの?どこにでも連れてってあげる。」とか、
「あのね」
「お腹が空いた?なんでも作ってあげる。」とか。
・・・だけど、口下手なクマコちゃんは、いつも「あのね」の続きを中々言えなくて。
クマオ君は「僕の事が嫌いなの?だって、クマコちゃんはいつもなんにも言わない。それなら、君の前からいなくなるよ。」って言って、いなくなっちゃうの。
・・・最後まで読むと、心が暖かくなるから、良かったらぜひ一度読んでみて欲しい。
あとは、知っていた時のために、「どんなにきみがすきだかあててごらん」っていう絵本も、とっても素敵。
小さなうさぎと大きなうさぎがいて、小さなうさぎが腕をいっぱいに広げて「これくらいきみが好きだ」って言うと、
大きなうさぎもめいっぱい腕を広げて、「でもぼくはこんなに好きだよ」って返して、そこから好きの比べっ子をするの。
とても、気持ちが暖かくなるよ。
[「君のためにできるコト」の話を正座で拝聴した。]
多分、ですけど…
クマコちゃんはクマオ君が嫌いなわけではない、と思うのです。
クマオ君ったら、せっかちなのです…。
はいっ。
続きが気になってしまうので、読ませて頂きますね。
「どんなにきみがすきだかあててごらん」も、想いあう二人がテーマなのですね。
なんだか微笑ましいです。
それに、ちょっとだけ羨ましくも感じるのです。
お話し下さいまして、ありがとうございます。
私のほうとしましては……えー、
電話帳豆知識等は、特に役立つものでもなし…、
あ、もし、エレオノーレさんの知りたい連絡先や住所があれば、お調べしますよ。
うん・・・やっぱり、誰かが誰かを想う気持ちが書かれた絵本は、読んでると心がほんわかするから。
クマコちゃんがクマオ君に本当にして欲しい事は・・・それは、実際に読んで確かめてみて。
[紹介した絵本にコンスタンツェは興味を持ってくれたようで、自分も安堵したように表情を崩す。
絵本を紹介した代わりとばかりに、コンスタンツェが何か知りたい連絡先や番号はないかと聞かれれば、少し考える仕草。]
じゃあ・・・他の人も言ってたけど、コンスタンツェの連絡先、私も聞きたいな。
折角だし、もっと仲良くなりたいから・・・ダメ?
[ちょっと図々しいかな、なんて少し不安そうにそう聞いてみた。]
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