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・・・・・・・。
[明確な何かがあった訳ではない。
それでも、彼女の言葉と、そしてこの――…
何処か…欠けた、という感覚が、]
…――いっちゃったぁのねぇ、あの王サマぁ。
[自由に。
…そう、まさしく彼女は自由の人だったから]
捨て置けなくなった。
……と言えば嘘になるがな。
壮健か?
[そうではないと返って来てもどうにかするつもりはなかったが]
へぇ。面倒見がぁいーのねぇ。
…、…ぼちぼちよぅ。
[魔術を暴走させた挙句、戦闘の末に昏睡。
とても壮健とは言えない状態だが…
ここは見た目までは届かないから、強がりを口にする]
そうか、それは好い。
将兵は消耗品とは言え、臣下の不都合はときには余の心情に差し障る。
[声しか聞こえない向こうで何が起こっているのか知る由もないし、その声から何かを察するほど優れているわけでもなかった。
気付かないことも薬になるかもしれないが。]
……手を繋いでそやつの拠点に赴いている、と言えば笑うか?
[というふうに言えば、自分自身、覇王らしくないなとは思いはした]
手を繋いで? へぇ、…――
[ふふふっと。押し殺した笑みが、隠し切れずに共鳴する]
いーじゃなぁい。かわいいわぁ、可愛い。
覇王っていうよりぃ、女の子ってぇ感じだけどぉ。
まぁでも、あんたの言う覇王ってぇ、
なんでもぉ自由にやる存在みたいだしぃ。
それこそぉ型に縛られる必要ぅないものねぇ。
ふふ、帝王学としてはあるまじき話であるな。
[世継ぎを作り、国体を維持する――王として最低限の義務。
子を成したかも覚えていないが、そういう経験のあるかないかは相手にはわかるかもしれない]
[過去を、未来を思い出すにつれて。
共鳴するような緑の鎖の感覚は、少しずつ遠くなる。
けれど、不思議と。
ふつりと鋏で裁ち切られるような感覚は襲ってこなかった。
…それは、緑の天使の気紛れかーーー…]
[小さくなりながらも、だから彼女の声は届いて]
ふふ。…、そーいう人とのあったかい繋がりがぁ
いろぉんなもの 育むんだからぁ。
いいのよぉう、きっと。
まだ聞こえるか?
魔女としての力を借りたい。
黄砂の村に、分からなければ7(10x1)に来てもらいたい。
あやつめが――
[遠くなって行っていた魔女に声は届いたか。]
…だからぁ、こぉして話せるのも、もうすぐ終わりぃ。
ふふ。でもぉ代わりにぃ
生身のあんたに会いにーーー行くわぁ。
魔女の力… 貸しにいってぇあげるからぁ…
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