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>>=29
[吸血する事には抵抗を感じている。
一度踏み込めばきっともう後には戻れないと、そう思っているから。
ぎりぎりの瀬戸際で、男は迷っている。]
エネルギーね…。
精力剤か何かみたいだな。
[吸血した事による身体への影響は、まだ己の血しか口にした事のない男にはよく分からない。
自分の身を案じる言葉には苦笑して礼を言う。
飢えて死ぬつもりは一応ないが、このままではそうなるのだろうか。*]
…あぁ、ありがとう。
>>=30
病に罹ってな。
―多分心労もあっただろう。
あの家はそう上手くいっていたわけじゃないから。
[或いは男の存在がなければ、父は健やかに暮らせていたのだろうか。
今言っても栓ない話だが。
言葉をそのまま受け取ったらしいソマーリュには訂正を加え。]
…いや、それは名目というか…。
兄上に嫌われていたからな、俺。
[要は父がいなくなったのをいい事に、僻地に追いやられていたのだ。
そこで勘当されていてもおかしくないが、真面目な兄は父の遺言に従った。
屋敷で浮かべていた表情や、これまでの話を合わせれば、全てを言わずとも伝わるだろうか。*]
>>=31
……それは…。
[ソマーリュの受けた仕打ちに、男は目を伏せる。
距離がなければ背中を撫でてやりたいと思った。―彼には自分の慰めは必要ないかもしれないが。
その貴族が死んだ事は耳に挟んだ記憶はあるが、恐らくは兄との仲が険悪になっていた頃で。
まさか仲間の手によって惨殺されたとは思っていない。]
……。
[>>=32ソマーリュの独り言には男は答えない。
それは事実だからだ。
その事実を受け入れて、男は此処にいる。
帰る場所のあるオズワルドを羨ましいと思った事はあったが、半分血の繋がった家族は男の帰る場所にはなりえない。*]
>>=33
もし出来るようになったら見せてくれよ。
[笑みを含んだ声で軽口を叩く。]
―機会があるなら、と思ってたぞ。
会えなくなってもう叶わないかと思っていたら、此処で再会するんだからな。
これも何かの縁か。
[あれから男は執事に乞うてダンスを教えて貰った。
かつてソマーリュと踊った曲を練習曲に、それ以外に踊れる曲も幾つかある。
忘れないよう、たまにドール相手に踊ったりもしているのだ。]
…?
[>>34最後の言葉はよく分からずに男は首を捻る。*]
いやに静かだよな、皆表に出てるのかね
[隣で羽根に触れるフェリクスを見やり、首を傾げる。
銃声の音も奇声も、もうなにも聞こえやしない]
…今日は一応外出禁止だろう?
もし皆吸血種になったのなら、そんな愚は起こさないだろう。
[ソマーリュの羽根を撫でながら答え。
―確かに、静かではある。
銃声の音や奇声には、身体の変化の最中だったので気付いていなかった。]
…何か変な感じだな。
先刻までもこの聲で話してたのに、会って喋ってるっていうのは。
あー、そうか。
…何かいまいち感覚が分からないな。
[指差された脱衣所の窓に視線を向け、応じる。
風雨も収まっている事に安堵した。]
この聲は一生このままなのかね。
…まぁ、俺はいいけど。
[ジェフロイの意識がなくて戸惑っていた時も、一人で部屋にいた時にもソマーリュの聲が聞こえていたから、孤独を感じる事はない。]
あぁ…その可能性もあるかもな。
…っ…。
[>>=44ソマーリュの言葉に思わず息を飲む。
知っていたのか?と視線で問い。
腰を撫でられ、首筋に鼻を寄せられれば声を殺し、くすぐったさに僅かに身を捩る。
動揺していたのでソマーリュから似た匂いを嗅ぎ取る事は出来ず。]
そ…うぁっ…、ソマーリュ…?
[鼻の代わりに唇が当てられれば僅かに声が上がったか。
昨夜に情交を交わしたばかりの身体は弱い刺激でもそれを拾う。
―何かいつもと違う。
普段はからかってきてもこんな事は。]
…されて、ないっ…。
[首筋を辿る指先から逃れようとふるふると首を振った。]
なぁ、俺吸血種になってから少しおかしいんだ。
お前に会った頃くらいになるって言ったろ?
――あいつが、俺の頭を半分乗っ取ってる。
[この接触もあいつのせいなのか、
それとも、こうする事を望んでいながら、実行に移せなかったのを
あいつが背おししているから、なのだろうか。
どちらが正しいか測る事すら、
―――ままならない。]
血を吸わない限りは
現れないと思ってたんだ、
[だんだんと侵食されていく感覚。
前者よりも後者であれ、と思う。
自分であって自分では無いものの毒牙にかからないで欲しい、と]
それとも、ずっとこうしたかったのかな―――
[鼻腔を擽る情交の香りにあてられてしまって、
脳は融けて、何を言っているかすらも分からなくなってゆく。
辛うじて自我を保っているのは伝わるかどうか知れない。
その首に牙を当てていない事こそが、己を見失っていない証拠だが]
―あの時は人間だった。
それにジェフロイは気を失ってしまって…っ。
[>>=46ジェフロイと寝たと肯定したようなものだが、男は気付いていない。
その最中にソマーリュの舌が自身の首筋を伝えば、僅かに声が上ずったか。
どうしてこんな事に、と混乱する頭で考える。
いっそ牙を立てられて血を啜られた方がましかもしれない。]
[>>=47あいつ、とソマーリュは言った。
今喋っているのは自分の普段知っているソマーリュで、自分と出会った時のもう一つの人格が生まれたとでもいうのか。]
なら、お前が戻って来ればいいだろう…!
[>>=48言いながら、ソマーリュの肩に手を伸ばそうと。
もう一つの人格になど負けるな、とそう紡ごうとして。]
…っ…?
[深紅に染まった瞳を驚きで見開く。
ずっとこうしたかった?
―ソマーリュが?
彼の意識がもう一つの人格に移行しようとしているのまでは分からない。
だから男は己の知るソマーリュ自身からの言葉として受け止め。
肩に伸ばそうとした手が途中で止まる。]
>>=54
おかしくなったらって…。
[男は困惑で眉を下げる。
もしそうしたとして、残されたソマーリュはどうなるのだ。
―放っておけるわけないだろうが。
そう言葉を紡ごうとしたが。
視線を外すソマーリュを見て胸が痛み、言葉を紡げなくなる。
その間にソマーリュは小声を絞り出し。
男は黙って相手について大浴場へと入っていった。*]
フェリクスさん、
ひさしぶりですね。
[本当にそれは彼の知る「ソマリ」のものなのか。
かつての初恋を胸に秘めた態度とは明らかに異なる。
指は艶かしく彼の肩から腕に流れ、そっと脇腹を摩る。
ジェフロイに愛撫を受けたであろう部分を、ひとつひとつ辿るように]
>>=54
…うぁ、…っ。
[艶めかしく、流れるように動く指が男の肩から腕に流れ、脇腹を摩られる。
少年から受ける愛撫が昨晩に受けた場所に重なれば、男はふるりと身体を震わせて。]
ソマリ、何で…っ。
[真紅の瞳に涙が浮かぶ。]
でも、僕はもう大人になってしまったし、
巨額の財産を得る事にも失敗しました。
ふふっ、もう二度と会えないと思ってた …
[指はさらに下へ巡り、大腿の筋を艶かしく撫で回す。
血液を摂取する事による悦と、肉欲による悦を同時に与えようと]
[>>=56もがく男の脳裏にソマリの声が届く。]
ジェフロイと…?
[問われたその内容に目を瞠り。
一体いつの話だ。…少なくとも、自分の入隊してからの話ではない筈。
これでもイドを使って情報は集めているつもりだ。
酸素を吸う事を赦されず、昴としてきた頭を必死で動かすが、ジェフロイ本人に聞いたかもしれないし、聞いていないかもしれない。]
いいわけないだろう…!
[何とか逃れようと抗うが、このまま口を塞がれていたらやがて呑み込む事になるだろう。]
[好きだから、という言葉を信じる事が出来ない。
好きという思いは、こんな行為を介して告げられるものではないと。]
…うそ、だ。
俺が憎いんだろう?
だからこんな事を…。
[傷付けられた心が悲鳴を上げている。
これ以上、傷つけないでくれと血を流して叫ぶ。]
…っ?
や、め…。
[>>=57指が更に下へと動き、至ったのは男の大腿筋。
其処を撫で回されれば、男は快楽に震えて身じろぐ。]
[震える筋肉の筋に少年のなだらかな掌は触れて、
さらにその中心にある、雄の先端をやさしく撫ぜた。]
…… ねぇ
[膨らみに指を這わせ、括れの辺りに親指の腹を押し当てる。
欲を孕んだ唇をフェリクスの首筋へ押し当て、舌でラインをなぞり
中心の上部を握り込んだ手は次第に下へと降りて竿をしっかり握る
求めろ、狂え。 情欲で濡れた視線を下から彼の顔へと送りながら]
俺のこと、見てくれなくてもいいから
気持ちいいこと、しようよ。
フェリクスさん?
[この狂った*血の芳香のなかで*]
…っ。
そん、な…。
[>>=60告げられた内容は余りに凄惨で、男は青ざめる。
大きな瞳には感情と呼べるものが映っていない。
少年の人形のような眼に、男は身を竦ませる。]
お前の事を忘れた事は一度もない。
俺はソマリに、お前に会いたかった…っ。
俺を救ってくれた恩人を、自分の事をそんな風に言うな…!
[>>=61ゴミ虫、と自分を表する言葉に我慢が出来なくなって男は声を荒げる。
好きだった、という言葉を信じる事は出来ないが、自分で自分を侮辱するような言葉を聞く事には耐えられない。]
[>>=62少年の手は更に動き、男の雄に触れた。]
…っぁ…。
[ソマリに触れられるのは酷く倒錯的で。
やめさせなければと思い、身を捩る。
けれどひび割れた心を宿し、浴室に漂う血の香に酔った身体は上手く動いてはくれない。
唇と舌から逃れるように首を振るが、それは弱い抵抗にしかならなかっただろう。]
いや、だ。
やめてくれ…。
[>>=62直接与えられる刺激、ソマリの情欲に滲み視線は昂ぶった男の欲を刺激するが。
男はなけなしの理性で泣きながら懸命に言葉を紡ぐ。**]
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