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― 一方其の頃 クリフの友人たち (閑話休題)―
「クリフー」
「クレープー」
「くれーふー…くれ…くりふー」
「はーおなかすいたー」
「……探す気、なさそうだね…」
[[[spot]]で友人たちはクリフを捜索中]
魔法、魔法ね
まるで
まだ不安にはなるけれど
[不安]
[何か言ってみるたびに、悲しい顔をする人がいるような気がして]
[自分の何かが][忘却が][誰かを傷つけているのではと]
[歳を経て、子供へ還っていく自分]
だけどここなら寂しくないの
"私"が消えてしまうような悲しさも[混乱も]忘れてしまいましょう
遊びましょう
ここに、来たのだから
素敵なところよ。時間なんて気にしないで
みんな、待っていてくれたでしょう?
貴方に逢いたくて ここにいるのよ
─ 遠き日 ─
[ルートヴィヒは小さな田舎の外れ、木こりで僅かながらの銭を稼ぐ乱暴者の父親と病気がちな母の三男として生まれた。
生活はいつも苦しく体力のないルートヴィヒはいつも父親と意地悪な二人の兄に虐められていた。
そんな中で育てば自然とルートヴィヒは我が家を忌避するようになっていく。
だから碌に仕事の手伝いもできない彼は山や森や川をいつも一人歩いていた。
それも幼いルートヴィヒの行動範囲が徐々に拡がっていき、いつからだったろうか?どこかの暖かい誰かの元で優しい時間を過ごすようになっていた。
記憶も曖昧で朧だけどその誰かにルートヴィヒは色々なお話を聞かせてもらい、しばらくして読み書きまでをも習うようになった。
小さいルートヴィヒはその彼女を「先生」と呼んで慕った]
─ 遠き日 ─
[今でははっきりとは思い出せない記憶。
なぜならルートヴィヒの記憶は突然途切れているから。
覚えているのは凍えるような寒空と地面の冷たさ。
体中の熱が奪われていく感覚。
そして抱え上げられたときの安堵。
一家で遠く北の方に越してから数か月後。
何があったかわからない、わかっているのはある冬の日に家族と帰る家を失ったということ。
小さな足で体力の続く限り彷徨い辿り着いた先は小さな修道院。
辛うじて身体のいずれも失うことなく回復したルートヴィヒはそこで「暖かい家族」を得て、そして聖職者としての道を歩み始める。]
─ 遠き日 ─
[ルートヴィヒには学があった。
かつて先生の元で教わった作法や様々な知識。
そして読み書き・・・ラテン語の読み書きができるということはそれは神の教えを学ぶ上で大きな武器になった。
いつしかルートヴィヒは同期の者たちより頭一つ抜けて、今は司祭の地位にいる。
記憶にも薄い遠き日の先生との日々。
それが今のルートヴィヒを支えてくれていた。]
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