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[>>5:+10仰向けになって咳込む様子を見て、咄嗟駆けだしたのは案じる思いだけで。
一応得物は持ったまま、けれど無防備に駆け寄っているのはローランドの目にも分かっただろう。
傍らに膝をついて顔を見れば、いいからね、と優しい言葉を向けられて。
弟子のがんばりもみたいからと言いながらひきつった声になったその人の背に手を添えて、少しでもつらくないようにと身体を支えていたのだが]
…はい?
[>>5:+11ここにきてもらった花はね、と切り出された話にぱちり、瞬く。
私にとっては試練の資格を得られたものだとしか思っていなかった、この花を。
ローランドがどう受け取っていたのか、言葉が途切れるまで黙して聞いて]
…どちらが、大切か。
[過去と未来と。
大切にするべきはどちらかなんてことは、考えなくても分かる。
理屈では、どちらを選ぶべきか、なんて。
感情でだって、本当はわかってるのだ。
だって、何時の間にか私は、幼い記憶の中の彼だけが大切じゃなくなっていて。
>>5:3こちらに気付いて向けてくれている、今の彼の笑顔も、泣きたくなるくらい、大切で、嬉しいと思うようになっているのだから]
この試練の相手が、
貴方で、よかった。
[一旦下ろした瞼に隠した瞳を、もう一度上げて。
支えていた身体を、もう少しだけ近付けて耳元に唇を近付け]
パメラ、です
[小さな、彼にしか聞こえない声で囁きを落としてから]
せめての感謝に、にもならないかも、
しれませんけど。
それが、私の名前です。
[そう告げてから、こちらに続いて決着が付いた彼らの元に向かおうと思い。
ローランドに手を貸して、共に行こうと誘うつもりで手を差し出した*]
[アウェス>>*0>>*1にとって考えるに値するものであったようだ。
先に戦った主従のよりぎこちなく、自らも結び合わせたとはいえない>>4:*58といっていた。
過去が大事だから未来に繋がるものは多くとも、時を経てしまえば人は変わるものがあるのも事実。いつまでも縋っていくわけにはいかないものさ。]
さぁ?おじさん何かいいことしたかな。
ただアウェスがゆっくりと成長しただけだろう
[飛ぶのを怖がる小鳥が羽ばたくことを選んだようなものである。
お礼の言葉>>*2>>*3に笑って応じたかったが、痛いのが目に見えていたのでそこはやめました]
ふふ、そうかい。アウェス。
[名前を聞いて、だが呼びはしなかった。
それは初めから名前を聞きながら呼ぶ気がなかったのか、あるいは聞かないでほしい。といっていた事柄>>4:50を察してのことかは表情にも出さない]
優しい顔をもらえたので感謝は十分でうしょ。
[微笑みを美人とは称さずに、ただ感謝の気持ちは受け取りましたよと茶目っ気を込めてウィンクをする。
そして決着を見届けた後、アウェスから手を借りてよいせっと立ち上がるが、それ以上はいいからいっておいでと促し、自分はリュカのもとまで向かうのであった*]
[対する相手も決して無傷でなく>>*5:10、ほとんど互角の勝負を演じられていたことに、少しだけ安堵の息を吐いた。
彼が絆持つ相手へ微笑みかける>>5:3のに、表情を和らげて]
貴方がこの先、何を望むかはわかりませんが……。
せめて負けるのが、今のような貴方であって良かった。
[悔いがない、とは言えないから、せめてもの納得をするようにそう呟く]
貴方の道行きに、祝福を。
[真に神魔の試練を越えた者に、形だけの巫女の言葉が意味を持つのかはわからないが。
先へ進むべき者たちを送り出すように、眼差しを伏せて祈りを捧げた]
[ふわりと舞う、菫青石の煌き帯びた風。>>0
それが痛みを和らげる感触に、は、と小さく息を吐いた]
……ん、ああ。
ありがとさん。
[向けられる祝福>>*8は、素直に受け取って。
『紅雷』を鞘に納めると、こちらも正式な礼の姿勢を取った後、その場を離れようとして――足を、止めた]
……シュラハトは、確かに色々と騒々しいしやらかしてる国だけどさ。
国の全部が全部、争いを望んでるわけじゃあない。
『そうしないと生きられない』って部分も、少なからずあるんだよ。
[離れる間際、ぽつ、と落としたのは、そこにいるからこそ知れる内情の一端]
もっとも、だから赦される訳じゃねぇってのは、そこに生きてる人間が、一番わかってて。
……だから、変えようとしてる連中も、少なからず、いる、ってのは。
気ぃ向いたら、覚えといてくれ。
[静かな声でそれだけ告げて。
向かうのは、こちらも決着がついたらしい二人の方。
巫女の元へ向かう男にはすれ違いざま、目礼を投げて]
[祝福を受け取り礼を返す彼>>*9に頷く。
そのまま見送る心算であったが、足を止める青年に瞬き、その言葉>>*10を聞いた]
……ええ。
ただ『生きるため』に、時に他国を侵害せざるを得ないこともあるとは、承知しています。
[それはこの地に踏み込んでから――己の叶えるべき願いについて思い悩んだ結果、至った認識である。
その視点を与えてくれたのが誰であったかは、内心に浮かべるに留めて]
私の国が抵抗し、存続を望むこともまた、私たちの都合に過ぎないのですから。
[赦すことも受け入れることも出来ない。
けれど内情の一端を語ってくれた相手に、改めて敬意を込めて一礼する]
……覚えておきましょう。
次にまみえる時は、よりよい形であるように。
[そこで言葉を切り、彼と擦れ違いに歩み寄る師へ眼差しを向けた*]
[ローランドとの試練の最中。
>>4:*52和やかに咲く姿のほうが似合いそうだけどと言った彼の言葉に、>>4:*58瞬きを返したあの時。
実は密やかながら、返答に困っていた。
なぞらえた言葉ではあれ、それが笑顔を指してのことだとは分かっていたから。
わかりました、と頷けない、理由があって]
……え?
わたし、わらえて、ない…の?
[最初にその指摘をしたのは、誰だったか。
兄だったか、父母だったか。
もしかしたら、唯一手合わせを受けてくれる彼だったかもしれない、けれど。
私自身は笑顔のつもりのその顔が、実際はほんの少し和らいでいるだけだった、と。
その指摘で、初めて分かった]
[驚いたり怒ったり悲しんだり、そういった顔はできるのに、笑えない。
それは、きっと物心ついてすぐから変わり者扱いされるようになった弊害だったかもしれないし。
元から笑うのが下手だったから、かもしれない。
けれど、自覚が伴えば牛歩なりに多少は改善されていくもので。
徐々に成果の上がっていく自分についた自信も相まって、ゆっくりと笑顔めいた顔は出来るようにもなっていって。
自分の家族や、イェンス、彼の両親にはちゃんと笑顔だと分かる顔を、向けられるようにもなれた矢先、あの、悲劇があったから。
私は、あんなにがんばって、できるようになった笑顔を。
どうやって浮かべられるようになったのか、ずっと忘れてしまっていて]
[だから、今、>>*5導きを与えてくれたその人に、自分がどんな顔をしているか。
自分自身では、わかってはいなかったのだけれど]
はい。
[>>*6私の名前を聞いて、そうかい、と微笑んで。
けれど、名前を呼ばないでいてくれるその人に、頷きを返した後。
優しい顔をもらえたので、と続いた言葉で、自分がどんな顔を見せているのか──できたのか、伝わって。
あぁ、私、笑い方も、導き出してもらえたのか、と。
泣きたくなるような思いに、一度また、目を伏せてから]
…ありがとうございます。
[もう一度お礼を紡いで、ローランドが立ち上がるのに手を貸した後。
いっておいでという促しに、頭を下げてから彼の傍を離れてイェンスへと視線を向けた]
[>>*10ローランドとすれ違って、>>14こちらへと歩み寄ってきた彼に。
先よりも、より柔らかな笑顔をみて、やっぱり瞳の奥が熱くなる。
泣きたくなって、でも、泣いている場合でもないとは>>0菫青石色の風に乗った声から伝わっていたから]
はい。
行きましょう……いっしょに。
[そう言って、手を差し出して。
取られれば、共に橋を渡って神魔の下へと向かおうと*]
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