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そうだ、
その通りだ!
俺は間違ってる!!
俺は、やり方を間違えている!!!!
だが、
他にどんな方法があるというのだ!
他に、他に方法があればとっくにやっている!!
ヤコブの言うような、完璧な救いなど!
理想の未来など、
どうやっても、
どうやっても!!!
実現出来ないじゃないか!!!!!
― 魔王の部屋 ―
[ 広い寝台……ではなく、ソファの方で、
魔王は剣を抱き、体を丸めて眠っている。 ]
……ッ
……ッ
[ 唇が動いて、誰かの名前を呼ぶ。
右手が動いて、何かを掴もうとした。 ]
[ その腕は震え、
……しかし、途中で力尽きてぱたりと落ちた。
諦めた。
最善求める事を諦め、小を斬り捨て大を守る……。
それがテオドールの選んだことだ。
悪になってでも。 ]
[ ……あれ>>145はそう、確かソマリアランだったか。
4周目のテオドールは25歳で、
騎士団で出世し、掌握する事だけを考えていた。
『門は開けてはならない』
1周目は幼くて分からなかったことが、
2周目、3周目の失敗で理解できた。
『門は開けてはならない』
あれは、あの向こうに居るのは人知を超えた存在だ。
倒せない。
こちらのどんな武器、どんな魔法、どんな人物でも倒す事は出来ない。
ならば、騎士団をまとめあげ、最強の"門"の守護者にし、
ヤコブに扉を閉じさせるのだ。
それを命じられるだけの権力が、必要だった。
その為に政略結婚までした。 ]
……それでももしだめだったら、
どうすればいい?
どうすれば、人間を一つに出来る?
たとえばそう……、
「共通の敵」がいればどうだろう?
[ そして、5周目のテオドールは魔王となり、
しかし、それもまた失敗した。 ]
他に方法があるなら教えてくれ。
何でもする。
どんな汚いことでも、
どんな屈辱的なことでも。
だが、
俺は知っている。
ヤコブを信じることだけはしてはならない。
ヤコブにだけは、けして何も任せてはならない……!
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