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……勇者の一人は復活するかもしれん。
己の命と引き換えに、死者を蘇らせるという洗礼者の力で。
それも、俺の嫌がる顔を見たいという理由でな。
[ゲオルグとの会話である程度察せられたかもしれないが、
改めて、ゲオルグの能力について説明を入れた。
ゲオルグの、命を捨てる理由が面白いからと放置した魔。
そこに、命を賭けて勇者を屠った紫忌星への配慮はない。]
……俺のやり方に不満はあるか?
まあ、俺は。楽しければそれで良いし。
実のところ、魔王復活に興味はない。
[バルタザールへと、打ち明けた。]
上の二人が完全な忠誠を誓っていないなどと、
白虚星や紫忌星に告げ口されても困るからな。
一応、俺の意思は隠していたんだが……
お前、本当正直過ぎるぞ。
[くく、と笑う。二人だけになった今、真意を語る。]
一度弱体化したくせに復活をしようという敗者など、
いらないだろう。
不満?
そんなの、あるはずもないだろう。
お前が愉しい方法が、俺にとっては最良の方法だ。
だから、魔王復活も正直気には食わないが…
……………
………………
そう、なのか?
いや、その方が俺にとっても気分は良いが。
[>>*1 そのうち明け話にはさすがに、驚きを隠せず、わかりやすく表情に出た。]
……なんだ。
そういうことか。
俺は構わないから、もっと早く言ってくれれば…
いや、言うとばれるから駄目なのか。
正直ではない。
繕うのが苦手なだけだ。
―――なら、下にあるアレは、どうするつもりだ?
[セルウィンの守る階の、魔王復活の為の闇を示した。]
― 地下三階 ―
[意識の隅に、地下へと下りたセルウィンからの言葉が聞こえてくる。]
――本当だ。違和感は感じていたが、そこを言うのも…と思ったからな。
認識を改めておこう。
お前は元々、格好をつけるのは上手いだろう?
あまり外に油断した姿は見せないのだから。
…まぁ、見せる必要もないが。
………なるほど。
ならやはり、餌を常に満たしておく必要があるということだな。
大喰らいを活かす為ではなく、お前の貯蔵庫として。
[元の性質が色の近い主を自分で選んだのか、それとも最初からセルウィンの補助として意識付けられていたのか…。
魔王への敬意の全く無い藍骸星の化身は、蒼の星の告げる魔王への背信の言を薄く笑いそのまま支持した。]
長く……人でありすぎた所為…だな。
……本体が……こんな石だと……
すっかり…忘れ…いたぞ……。
セルウィン……すまない……
「これ」がもう…保たない………
きて…くれないか…?
>>*12
俺が……失敗したら……忘れない、だろ?……
昔から…先走って大きな失敗をするのは……俺の役目のような……ものだからな…
>>*13
………それは……有難い……な。
[掌の石がひとかけら剥がれ落ちる。
荒い呼吸の中、死を迎える直前とは思えない晴れやかな笑顔が浮かんだ。]
>>*16
もし、再びこの在ることができるのならば…
その時も、また……お前の部下として在りたい。
―――達者でな。
[藍骸星の本体も…人の器を持つバルタザールの身体も…
全てが、蒼の炎に灼かれ、そして蒼へと還っていく。
そうして男の意識は途切れ……後には、静寂が残るのみ*]
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