情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新
……黙示殿……。
何か、あったの、か……?
[羽ばたきながら、投げかけるのは、問い。
先に感じた光、それが何を意味するのか。
それへの微かな不安が声音に滲む。
揺れる響きは何かしら、痛みを受けている事も合わせて伝えてしまうか。*]
シメオン。
[声紡がれたのは、奇跡の前にか。
どこか揺らぐを含む声に返されるのは、透明な響き。]
…… アデルは、光に還ったのだ。
[その意味するところ、
天使であれば取り違えようのあるはずもない。
端的に事実を告げて、滲むのは打ち消しようのない寂寞の色。]
─────、 だが 、
[ただ、付け加える声にはそれだけではなく。
どこか、かの天使を誇るかのような響きを帯びて。]
アディリエルは務めを良く果たしたよ。
奇跡の目覚めに、これ以上ない働きだ。……ふ。
…… 褒めてやらねば、なるまいな。
[そうして告げる音には、どこか温かく微笑むかの色がある。
惜しむ心に違いはないが、その在りようを、
誇らしくも賞するように。]
シメオン、お前は。
…──── 大事ないか …?
[そうして言葉を続ける最後。
揺らぐ色音に、僅か案じる響きが乗った。*]
アディリエルさま、シメオンさま。
マレンマは、戻ってまいりました。
私を導いてくださったこと、深く感謝しております。
みなさまがたの祈りがなければ、私は闇に堕ちていたことでしょう。
本当に───……
[言葉よりもなお素直に感謝の心を波に変え、届けようとする。
その時初めて、微かな違和に気が付いた。]
……は。
[声を響かせたのは、奇跡が起こるより少し前。
透明な響きにて返された言葉>>*2に、どこか呆けた声が落ちた]
……光、に。
では、先ほど感じた強き輝きの気配は……。
[その波動か、と。
寂寞の響きに、僅か、陰った響きを落とし]
……ああ。
さすがは、黙示……アディリエル殿。
己が為すべきを正しく為し、輝きを貫かれたか……。
[温かさを帯びた声が綴る言の葉。>>*4
誇るような響き、その意は知れる。
ならば、己もまた、送るべきは賛辞であろう、との思い乗せて紡いだ後]
……残念ながら、無事とは言い難く。
あちらの将に一本取られました。
[案ずる響き>>*5に返す声音は、やや苦い]
とはいえ、動けぬほどの大事ではありませんので。
まずは礼をした後、力の回復に務めます。
[『礼』が何を意味するかは、言うまでもない事か。*]
……ああ。
[天駆ける最中、届いた響き。>>*6
それに、滲むのは安堵]
よくぞ戻られた。
……俺はただ、路を示しただけ。
それを正しく選び、進んだのはきみ自身の力によるものだ。
[伝わる感謝の波に返すのは、穏やかな響き。
黙示天使の名を呼ぶ声が届けば、ほんの少し、苦笑するような気配が滲んだ。*]
シメオン。
[そうして返るのは先の響き>>*10へと向け。
微かに響く苦い響き、けれどその先の言葉は未だ力に満ちる。
それを聞き、ふと笑み零れるような気配が微かに揺れた。]
分かった。では引き続き任せよう。
…───── だが、
[ふと。音が零れ落ちて、その場で途切れる。
少し意外なこと、思わぬことを口にしかけたというように。]
だが、シメオン。
お前は
この地を神の正義があまねく照らすまで、
その刃と共に見届けてあれ。
良いな。
[その声色に感傷の響きが乗ることはない。
けれど僅か、珍しいことを口にしたとでもいうように、
響きはそれきりで一度途絶えた。*]
[引き続き任せる、という言葉。>>*12
己の在り様を認めし者の紡ぐそれは、影にとっては何よりも心地よい響き織りなすもの]
…………主?
[言いかけて、途切れた言葉。
思わぬ響きに怪訝な響きが零れて落ちるものの]
[苦笑めいた響きの後、紡がれた言の葉。>>*14
『終いまで見届けよ』と。
告げられるそれに否を唱える事はない]
……御意。
主命、しかと受け取りました。
[何より、唯一主と定めし者がそれを己に望むというなら。
影は何としても、それを果たす──ただ、それだけの事。]
そんな、アディリエルさま。
わたしは、あなたの、 きょうだいとして。
もっとあなたと一緒にいたかったのに、
こんなにも、早く ……
[心から流れ始めた言葉を、一旦、ぐっとおさえる。]
あなたの光は、今も私と共に在ります。
ありがとう、
私の、きょうだい。
[天へと還った光へ、どうか届いて欲しい。
ただ感謝を込めて、祈りを捧げた。]*
……主。
彼の天使憑き……コンラート・フリーデル、本当にただ者ではないようです。
[ほろり、と落ちる響きは、どこか楽し気なもの]
天の力だけでなく、闇の力まで手繰れる様子。
……付け加えるなら、未だに天の加護を失してはいない様子。
ここまで予想を超えてくれると、いっそ、楽しくなってきますよ。
[く、と笑う気配がひとつ、落ちた。*]
[ふ、と聞こえてくる影の天使の声に、ひととき耳を傾ける。
自分に向けられたものではないため答えはしなかったが]
……コンラート、 …。
[無意識のように漏れた言葉の後、物思うような沈黙に沈んだ。]
……主……いとし子殿。
してやられました。
[紡ぐ響きは、変わらずどこか楽し気な響きを帯びる。
それでも、その力が薄れているのは気取られるか]
刃振るう力を維持できぬやも知れません……が。
見届けの、務めは……なんとしても、果たします。
[今のままでは、己が存在を維持する事は叶うまい。
しかし、それでは己が主義に反する。
だから、できる限りの事をするつもりだと。
響きに乗せるのは、そんな思い。*]
[それは少し前。再びの声の響くより前に。]
天の力と共に、闇の力を?
それを人の子が宿すというのか。
[齎された報告>>*19に、僅か驚愕の響きが乗る。
続く報告には、少し思考の間を置いて。]
……いや。 ”人の子だからこそ”か。
[楽しげに笑う気配、それには苦笑めいた気配が返って。]
やり過ぎるなよ。
[そう、窘めるような認めるような音を返したものだが。]
………………、そうか。相分かった。
[報告と、主命果たさんとの影の意と。
それらを呑み込み、大天使は頷きを返した。]
助けは要るか?
[それはいとし子の言>>*24と同じに。
さらりとした響きに問いを乗せる。]
[声を投げた先から返る問い。>>*24 >>*25
それに、影は小さく息を吐いた]
……いえ。
助力は無用。
お二方は、お二方の為すべきに、全力を向けていただきたい。
……どうか、思うままに、思い遂げていただきますよう。
……影より、祈ります。
[次いで、告げるのは。
影の天使が抱く、個としての願いの言の葉。*]
……、そうか。
なればシメオン、お前はお前の為すべきを為せ。
いずれは戻れよ。
…─── 待っている。
[それがいずれの時の涯となろうとも。
意志あらば、悠久の向こうに再び見える未来もあろう。]
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新