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あなたたち、これからどうするの…?
[問いかける機会はあったか。一同に会する時があれば、わたしは尋ねただろう]
この国の玉座に誰を据えるつもり…?
[問うわたしの声には、悔しさが交ざっていたかもしれない。
わたしはおそらく、道半ばにして倒れる。わたしが主君と仰ぐお方を招くことはできないのだから。*]
玉座に座るのは誰でもいい。
と、言ってしまえば身も蓋もないけど、
実際に、誰でもよかったんだ。
ボクに平穏を約束してくれる人ならば。
[ 再び顔を合わせる機会があれば
やや率直に言葉を返しただろう。 ]
もしも予定通りに南からの侵略が叶うのなら
元からの統治者が据え置かれることが多いようだから
玉座ではなく、領主、という形になるかもしれないね。
南方の国の王は領地を拡大することばかり考えている、
だから、もしかすると北の国も――と、これは蛇足だけれど。
[ 悔し気な声>>*0は、
道半ばで倒れる可能性を知る故か。
同乗の色も交えず、
淡々と北への侵略の可能性も示唆して
画家は、まあ、と言葉を続けた。 ]
今はね、
きみという人に同情しないでもないんだ。
とくに――赴任先にはね。
[ 見知っただけの
恐ろし気な顔立ちを思い出しながら
此方には同情の声色を交え。 ]
きみの死因が撲殺でないことだけ祈っている。
…… 何方にも付いていないさ。
[「これは、俺のエゴだったのだから」、と。
そう残す口調は、普段の飄々にしては昏い。]
同情なんかいらないわ。
むしろ、この国での暮らしの方が、あちらよりもずっとマシだもの。
[語り掛ける声>>*3には、肩を竦めて苦笑を返す。
祖国の風は、強くて乾いて冷たくて。草木がほとんど育たぬ荒野に吹くと、砂埃を高く空へと舞い上げる]
赴任先は、わたしが志願したの。
あの要塞が、どうしても邪魔だから。
上官は…───あのお姫サマは、予想していたよりずっとお転婆だったけどね。
[時には八つ当たりで、頬を張られる事もあったっけ。
頬に何度も大きい痣を作ったが、鼓膜は破かれなかったし、鼻も歯も無事だ。
むしろ、幼少の頃に祖国で過ごした養成機関の方が、精神的にも肉体的にも、よほど過酷だったといえる]
あの砦が落とせるなら、げんこつを食らうくらい何ともないよ。
[撲殺なんて大げさだよ、ともう一度苦笑した。
何ともないはずだったのに、あんなこと…───反逆者のマネをするから。あの時わたしは、引き金を引くしかなかった。*]
南も北も、どちらともそう変わりはないのかもしれないねえ
一時の平穏なんて仮初のものなのも知れない。
ラメールも、いつかきみの…ボクの故郷のように、
"別の国に行った方がマシ"だと思われるようになるのかも。
未来が見えるわけではないから断言は出来ないけれどだ。
[ 彼女の苦笑の底には何が在るのだろう。
…あるいは、どんな景色があるのだろう。>>*5
ローレルはそれを汲み取れはしないけれど
薄っすらと自分の生まれ暮らした街のことを思う。 ]
要塞――精鋭の兵士が多いと言うゾネス要塞か。
うん、北の国にはあの要塞はさぞ邪魔だろうねえ
逆に掌握が叶えば侵略の足掛かりに出来ただろうに。
[ ふふりと微笑し、思い出すのは
王宮へ詰めかけた軍勢のことで。 ]
……矢張り、災難だったとしか言えないね。
あやうく拳骨では済まないところだった。
[ 無鉄砲な上司を持つと大変だねえと
苦笑を交えて相槌を打つと、
付け加えられた言葉>>*6を聞いて瞬く。 ]
…殺す心があった分、幸せだったかもしれないよ?
少なくとも――知らぬうちに死んでいたよりずっと。
[ きょとりと首を傾げながら言う自分と、
彼女は似ているようで似ていないのだろうと
絵描きの娘は心中で何となく感じていた。
殺せと言われ続けて来たというのはつまり、
そう"なって"しまう前には心があったということで。 ]
…きみって、本当は優しい人なのかもしれないね。
[ あるいはホンの少し生い立ちが違えば、と。
ぽつり。静かに呟いてみたりなどしたのだった。* ]
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