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[また後で逢おうね、そう約束してドロシーの手を名残惜しそうに離したのは少し前。
…どうやら選択を間違えたらしい。
そう気付いたのはダーフィトの元へ向かって触れられない事を確認した時だった。
スマホを再確認すれば、セットはノトカーの侭、変更し損ねたらしい。
もう変更はできないらしいと確認すれば、ノトカーを探し移動する。
もしかしたらもう、倉庫に転送されちゃってるかもしれないけど…そう半分諦めながら探せば、まだ此方に居た彼に安堵の吐息を零した。
肩に手を置いて背伸びをし]
…ちょっとだけ、我慢してね?
[ドロシーにそうしたように、かぷりと、耳に歯を立てる。
そっと離して、牙が残した細やかな傷に舌を這わせ、溢れた微かな血液をそっと舐め取って、離れた]
[瞬間、赤い景色の中、色を持つ彼に目をぱちくり。
流石に2人連続で引き当てるとは思いもよらず、喜びよりも驚きの方が強かった。
彼が未だ温室に居るなら、赤い世界を歩む自身と元の世界を歩む自身、二人のアイリの姿を同時に目にして困惑する事になったかもしれない。
故にあちらの彼が驚きの声を上げ傍のローレルを驚かせてしまわぬように、自身の唇に立ててみせた人差し指を彼の唇に押し当てて、声を出す名の合図を、ノトカーへ送り、にっこりと微笑んで見せ]
つっ・・・!?
[丁度、温室でローレルと二人で居た時に、アイリが温室へ来るのが見えた頃だろうか。
不意に耳に痛みが走り、思わず目をきつく閉じて顔を歪ませる。
何事だろうかとおそるおそる目を開けて・・・]
・・・なんだ、これ・・・?
[目を開けてみれば、視界一面を覆う赤、朱、紅。
まるで、赤いセロハン越しに世界を見ているかのような一面赤の空間が、そこには広がっていた。]
な、なあ、ローレルのおねーさん・・・これ、なんだ?何が起こったんだ!?
[あまりに突然の出来事に狼狽えながら、傍らにいたはずのローレルに問いかける。
しかし、赤に染まったローレルはこちらの方を向きながら語りかけてはいれど、こちらの声は聞こえている様子は無くて・・・
ふと、そこで初めて自分が「もう一人」いるような感覚を覚えた。
いや、違う・・・「世界」がもう一つあるのだと、遅れて気づく。
色を持つ今までの世界。赤一色の新たな世界。
それぞれに自分がいて・・・でも、「赤の世界の自分」だけが、「赤の世界の赤いローレル」に干渉出来ない。
どう言う事だ。この赤い世界はなんだ。どっちが本当の自分なんだ。
赤い世界の自分は怯えたように周りを見渡す。そこで、ただ一人・・・「色を持つ世界」と「赤い世界」のどちらでも、自分と同じように色を持っているアイリの存在に気がついて――]
アイリの・・・ねーちゃん・・・?オレの事、見えてるのか?わかるのか?
[赤の世界で唇に人差し指を立て、静かにするようにとこちらへ訴えかけているアイリに、不安そうに語りかけた。]**
[赤い景色に溶け込むアイリと、彼の背後、赤い世界の彼には色を持って見えるだろうアイリ。
別々に動く二人のアイリを見ても悲鳴を上げなかった彼を少し褒めてあげたい気分になったけれど、褒めるより先にすべき事に気付いた。
まるでドロシーを選ぶまでの自分みたいな彼に手を伸ばして、包み込む様抱き締める。
子供にするみたいに、とんとんと穏やかなリズムで背を叩いた]
大丈夫、これはただのゲームの進行による一時的な効果だよ。
だからパーティが終われば総て元通りさ。
…吃驚させちゃったね、ごめんね。
[そうだ、初日に泣きじゃくる僕にローゼンさんがそう言ったんだった。
だからきっと大丈夫、自分にも言い聞かせるように心の中で繰り返す]
ドロシーを独りにしてきちゃったんだ。
だから一緒に行こう?
向こうの君は、そのままで良いから。
[抱擁を解いて、手を差し伸べる。
彼が手を取ってくれたなら、彼の手を引いて、共にドロシーの元まで戻るだろうと…**]
― 赤い世界:客室フロア ―
[アイリお姉さんと再会の約束して別れ>>*0、耳を食べようと思っていた眼鏡のお兄さんを探しに客室のあるフロアまで赤い世界を歩いていたのが少し前]
う〜ん……いないね?うーちゃん
[少女はうーちゃんと一緒に一つ一つ客室の扉を開け、中をのぞいてみるが目的の人物は見つからない。
もしかしたら別のところにいるのではないかとも思ったが、船倉にいると少女が気付くのはもう少し後の話である]
……もういいや。うーちゃん、アイリお姉さんのところに帰ろう?
[ぐ〜……とお腹が鳴る音に合わせて、消沈した様子で帰路に就く一人と一匹。
アイリお姉さんがいるはずの温室の方へと向かっていった]
あ…
[今度はアイリに、宥めるように抱き締められて、背中を優しく叩かれた。
ローレルと言い、さきほどからみっともない姿をよく晒してしまう。
情けないなとも思ったが、今はこの安堵感が心地よくて。されるがままに身を委ねる。
これがゲームの演出のひとつだと、終われば元に戻るのだと言われれば、少しだけ安心してひとまずは落ち着きを取り戻すことが出来た。]
…よくわかんねーし、ドロシーが誰なのかもしらねーけど…とりあえず、わかった。こんな世界に一人ぼっちじゃ、寂しいもんな。
けどさ、後でちゃんと教えろよ?この赤い世界の事とか、アイリのねーちゃんが何者だとか、オレはどうなったんだとか。その辺の事。
[言いながら差しのべられた手は取って、赤の世界の背景に溶け込むように歓談をしている自分達へと一度振り向いてから、アイリの案内に従っただろう。]**
[温室に向かう途中、アイリお姉さんと見知らぬお兄さんが一緒に連れ歩いているのを少女は見た>>*5>>*7。
一瞬、訝しげな眼で青年を見てしまったかもしれないが、赤い景色に同化していないところを見ると、この人も新しく仲間になった人なのだろうと見当をつける]
アイリお姉さん、そのお兄さんはだーれ?
[頭の上に乗ったうーちゃんと一緒に首を傾げて少女は問いかけるだろう。
多分、投票リストにあったダーなんとかさんか、自分が投票したノトカーと言う人だろうか、そう見当も付けながら。
もし、青年の名前を教えてくれたなら、少女は笑顔になってこう答えただろう]
私、ドロシー。よろしくねお兄さん♪
この子はうーちゃんっていうの!
[そう言って、頭の上のぬいぐるみと一緒に青年に向かって握手を求めて手を差し伸べただろうか**]
[正直、何がどうなっているのかは未だに把握できていない。
だけどこれ以上取り乱した姿を見せるのも嫌だったから、表面上は落ち着いた様子を見せながらアイリと温室を後にする。
二人で温室を出て歩いていると、>>*8ぬいぐるみを抱いた「色付き」の少女がこちらへと向かってくる姿が見えた。
恐らくは彼女がドロシーなのだろう。一瞬、怪訝な表情を向けられたような気がしたが、アイリがこちらの紹介をしたならばにこり笑って予想した通りの名前を少女は名乗った。]
おう、ドロシーの嬢ちゃんにうーちゃんだな!オレはノトカーだ。よろしくな!
[持っているぬいぐるみの紹介まで律儀にしてくれる姿に微笑ましくなり、にかりと笑ってドロシーの差し出した手を握る。もちろん、ぬいぐるみとも。]**
>>*10>>*11
[主催者ではないから自分も詳しくはわからない。
そう前置きをして始まったアイリの説明は、それでも自分にとっては初めて知る事ばかりだった。]
配役のページ?何ソレ?・・・え、嘘、こっから飛べたの!?わっかりにく!
で、えー・・・あれ!?アイリのねーちゃんとドロシーの嬢ちゃんが狼獣人!?
じゃあ、二人を投票すればオレ達の勝ちって事?
・・・へ?オレが「胡蝶」か「仮面師」?いや、オレの配役は――は、はあぁ!?
[確認しようとスマホの画面を開き、そこに表示されていた文字を見て驚愕の声を出す。]
お・・・オレの配役が変わってる!?ってか狼獣人を勝たせるのが勝利条件って何!?敵味方がまるっきり入れ替わるとかそんなのアリなの!?
[突然の事に狼狽えるが、しかし言われてみれば、この赤い世界は一人だと少々物寂しさはあるものの、こうして他の人と一緒にいる分には、案外悪くない物だと、むしろ居心地がいいとすら思ってしまっている自分もいて・・・
これはつまり、自身の何か「性質」のような物が変わってしまったからなのだと、そう考える事も出来る。]
あー、んー・・・まあでも、なんとなく、フィーリングでだけど、わかった。
・・・で、オレは何すりゃいいわけ?
[急にそう言われてもいまいちピンとは来ず、こてりと首を傾げる。
ドロシーとの挨拶の後、一度離した手を改めてアイリに取られれば、先程抱きしめられた時の事が不意に脳裏に蘇ってきて、今更気恥ずかしくなってしまう。
振りほどきはしない物の、そっぽを向いて顔を合わせようとはしないだろう。]
アイリおねーさんがダーフィトさん食べたいなら私は今日も別の人にするね
[思い浮かべるのは優しいシュテラお姉さん]
[どちらに行ってもいいように表の自分も投票を変えたのを感じた]**
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