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…────── っ!
[ふ、と。男は瞠目した。
ひかりを見たと思ったのだ。……眩い、明るい輝きを。
闇に赤く沈んでいたはずの炎が明るく燃える。
焼け落ちていたはずの都城が、明るく輝く
まるで伝説の不死鳥だ。
一度焼け落ちた炎の中から、再び羽ばたく───…]
… ダンクラード様、
[声は震えてはいなかっただろうかと思う。
この胸を震わせる喜びに。
老いた瞳に光ったものは、見られなかっただろうと思いたい。]
( … クレイグ様 …───、 )
[なんと、あの幼き少年は立派な男に育ったことか。
これならば叶うかも知れぬ───いや、叶えるのだ。
再びラモーラルはひとつとなり、誇り高き狼が地上に戻る。]
───── 必ずや。
[ざ。と、地面に膝をついた。王者に対する正式な礼。
そうしてあげた顔には、きらきらとした笑みが浮かんでいる。
心から主を敬える喜びが、満面に輝いて]
チャールズ・フォスター。
微力なれど、必ずや、ダンクラード様の為に…!
[待たせた、と微かに唇が動く。
それへ老いた男は、ごく嬉しそうな笑みを*返した*]
― 王の起った日 ―
[>>2:*33 短い宣を聞いたとき、マーティンは弾かれたように目を見開いた。
目の前に広がるのは赤き炎
落城するそれから逃げ帰る、小さな少年は
暁の光を浴びて――――
王と為る。
手を伸ばされ、絆を受けたときから。
マーティンはこの時を待っていた気がする。]
[>>*4 盟主の傍らに膝をつく音を聞いた。
兄将の真っ直ぐな宣が木霊する。]
………ッへ、
なんかこういうのは恥ずかしいなぁ。
[続いて膝を付こうとして、若干照れ臭くなって。鼻を掻いた。
少し決まりがつかなくなって、]
あー……
[赤き中空を眺めて。一呼吸。]
儂ァさ、
若のような王の血筋も。
兄者のように、
先代から王に仕えている身でもない。
ンだからさ、
―――――ちぃと、二人が羨ましいこともあったんだぜ?
[宣の代わりに。先に紡ぐはそんな本音。]
でもさ、
ただ悪党やってたぁ、儂がさ、
――――……若と兄者のお陰で、こうして変われたし。
共に未来を築くことが出来るってのは、
……儂ァ、すげぇ幸せもんだよ。
マーティン・グリズリー
――――……この魂、燃え尽きるまで御身に仕える!
[号とともに、遅ればせながら膝をつき。真っ直ぐ前を見た。
その瞳には、眩いばかりの暁を見据え。輝いていた。*]
[呼び合ったのは血のせい。
響き合う魂の欠片のせい。
会う前から確信していた。
彼は、自分と共にあるべき漢だと。
予感に惹かれて森へ出かけ、
かけがえのない宝を拾って帰ってきたのだ。]
おまえが来てくれたから、
俺はもっと強くなれる。
これからもずっと、ついてこい。
[高揚する心のままに、大きな手を強く握った。]*
[それから時がいくらか経ち、
目の前には、跪くチャールズとマーティンの姿がある。
正式な礼の形をとるチャールズの横に、見様見真似のようにして膝をつく大きな身体は、やはり森のクマに見えた。
気持ちいい心を持ち、熱い魂を持つクマだ。]
───言っただろ。
おまえは、偉大な漢になると。
最初からおまえは、すごい奴だったんだよ。
[羨ましいこともあったなどと言う彼へ胸を張ってみせる。>>*9]
これから、苦労を掛ける。
礼を言うのはその後でもいいぞ。
[軽口の中に信頼を込めて、改めて巨漢の宣を受けた。]*
[退こう、と告げた言葉>>196は、同時に赤い意思にも乗る。]
…… すまない。
[信じて時を稼いでくれている臣に、
先頭で道を切り開いてくれた漢に、
ひとことだけ、謝罪する。
裡への刃を呑んだ、血を吐くような声だった。]
一度、森に退く。
別の手を打つ。
もう一度───
[淡々と紡ぐ言葉の中に炎が燻っていた。
激情を苦心して制御しているような気配も漏れていたが]
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