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[すぐに眠りについたものの、それは安らかなものとは言い難かった。しとどな寝汗が、寝衣を濡らして、何度も薄く目を開けさせた。]
[頭の中に、残響の様な、反響の様な、自分の、誰かの、声が響く気がする…]
[昨夜の夢の中。
母の声に混ざって、誰かの呻きが聞こえた気がした。]
(だぁれ?)
[問い掛けようと開いた口は声を紡がず、
ぱくぱくと動くだけだった。]
[頭が痛い。胃が重い。起きなければ。眠らなければ。わたしには、果たさねばならない任務が…]
[魘されている中、聞き覚えのある声がした気がした。しかしそれは、普段聞き慣れているものよりも、舌足らずな気がして、眠りと覚醒の間、暫し記憶の波を漂って…]
フレデリカ二等兵!!
[あぁ、これはやはり現実なのか。さぁ、早く起きて、任務に着かなければ。鋭く呼んだその声は、何処にも響く事はなかった。遅れて一つ、身の内に響く以外は。]
[フレデリカの事を思い出すと、目眩に似たものを感じた。]
[頭の中で反響する、これはモールス信号だろうか?眉間に指を当て、しばし耐えた。]
[不意に。
ぎゅう、と心臓が掴まれるような心地がした。]
……?
じゅん、い?
[何故准尉だと思ったのか、自分でもわからないまま胸騒ぎを覚えて]
フレデリカ…?
[意識が途切れる前、何故かまた、初めての部下の顔が思いよぎった]
(どうしてそんな顔をしてるの?あなたのいいところは、その笑顔でしょうに。)
[ヒュ…と、ゾフィヤの生の最後の吐息が、フレデリカに届いただろうか。]**
……准尉。
ゾフィヤ准尉。
[震える声で呟く。
こんな小さな呟きじゃ、隣に居る人にも聞こえるかどうかわからないのに。]
もう、目の前で人が亡くなるのはいやです。
島から帰ったら、お疲れ様会がしたいのです。
上官の方や、管理人さんもみーんなお呼びして楽しむのです。
[ふわりふわりとした思考は声音にも反映されて
どこか実年齢よりも幼げな口調でわらう。]
[からころ。] [からころり、]
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