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[誰かと問えば、敵ではないと返ってくる。>>1:*8
果たしてこのまま、ここで会話を続けて良いものかどうか。
こちらに刺さる視線も、わずかに肌に刺さる程度には感じる。>>76 玉の間でのやり取りから、監視がついているのかもしれない]
少し場所を移しましょうか。
[わたしは彼女を伴って、もう少し他人の耳が立たないような場所へと向かう。
露店があった道よりも更に賑やかな場所。行商の馬車がいくつも交互に行きかう、市場。
そこでわたしは、改めてローレルを振り返る]
あなた、この国の人ではないわね…?
[最初にかけられた言葉>>1:*5から察するに、そう予想するのは難しくない。
もう少し、こちらから何か出さないと、聞けないか。
警戒をしつつも、あえてリスクを冒す覚悟で言葉を続ける]
……わたしは北から来たの。
あなたは、……どこから?
[果たしてどのような答えが返ってくるだろうか。*]
うん、構わないよ。
きみの好きな場所にするといい。ついて行くから。
[ 場所を変える提案をされたなら>>*0
ローレルにしろ聞かれては不味い内容なのは事実。
提案を受け入れて、移動する背を追った。
やがて賑やかな市場に挟まる通りに出れば、
率直な問いに矢張り微笑んだままに答える。 ]
……そうだよ。
[ 出自を問われれば首肯を。
けれど、"どこから"という問いに関して
やや間を空け、少しばかり考える。
…さて、正直に応えるべきだろうか。
それとも彼女と違わぬ為に嘘を吐くべきか――。 ]
[ 暫らく考えてはみたけれど、
誤魔化した方が後々印象も悪いかと
話せる部分についてのみ、口を開く。 ]
…亡霊の国とでも言えばいいのかなぁ。
やって来た国を指すのなら――でも、
きみが聞きたいのはそういうことじゃないんだろう?
それじゃあ、この国…
ラメールを属国にしたい国から…と。
きっと、きみの「北の国」と同じように。
[ 暗に北ではない別の国の存在を仄めかし。 ]
ね、今は敵ではないだろう?
[ 共通する相手取る国があるのだからと続け。 ]
尤も――きみ"たち"が、
この国を独り占めにしようとしているなら
事を構えなければいけなくなるわけだけど…?
[ 探るように緑色の瞳をじっと覗き込んだ。* ]
なるほど…。
じゃあ、この国の後継者を排除するまでは目的が一緒、って事ね。
[今は敵ではないという部分に同意を示す。>>*2
とはいえ、固い仲間意識は持たない方がいいだろう。
自分にとっての優先順位は何であるか、常に意識した上で、その場で下す判断は誤ってはならない。
目の前の人物が、目的に対して役に立つのであれば助けるし、妨害になるなら排除する。
ただ、それだけの事]
[いずれ事を構えねばならない部分>>*3には、今は返さないでおいた。
互いの目的を知り、秘密を共有した。後は妨害されなければ、現状はそれでいい]
では、お互いに邪魔をしないようにしましょう。
その代り、あなたが不利に動くとわかったら、すぐに排除するわ。
[共闘だか宣戦布告だか分からない宣言をする。
宮廷画家という絶好の地位にいる以上、王宮や王室に関する情報は自分よりもはるかに多く手に入れてるだろう。もしかしたら、王子たちと懇意にしているかもしれない。
彼女が持つ情報は欲しいが、完全に味方でない以上提供は、してくれないかもしれない。
しかも、もたらされる情報が正しいとも限らない。
惑わされるくらいなら、はじめから共闘者など居ないものとして動いたほうが、得策かもしれなかった]
話はそれだけかしら?
だったら、もう行くわ。
[互いの正体を知った後で、もし話がまだ続くなら足を止めるし、そうでなければこの場は立ち去る事にする。わたしは宮廷画家の反応を待った。*]
[俺が、
(況して、
彼女達に会う事があったのはいつだっただろう。]
… 扨、御嬢さん。
どうしたってそんなにこの国が嫌いか?
好きかと訊かれれば確かに是ではないが。
[何を言っているのかと言わんばかりの表情をされたかもしれない。
寧ろ、警戒を見せられたかもしれないが。]
あぁすまない、趣味で諜報をしている者だ。
だから…… 不穏は知っているのさ。
[そんな事を、飄々とした口振りと笑顔の表情で。
(全くの、冷やかも過ぎる目で。)
言ってのければ、瞬きを一度挟む。]
[その瞬間に、冷やかな彩は消え失せて、言うのだ。]
良ければ、故国の話でも聞いてくれないか。
あぁ、自ずと俺の正体も知れるだろう。
[それでも、協力するともしないとも口にはしない。]
[矢張り、俺はここに於いても、縛られない鳥か風かであろうとしていたのだ。
風が吹けば気儘に流れ、気が向けば流れに抗おうと、 …そう、思うのは変わらないのだ。
(生涯、俺が真に仕え、真に敬うのは一人きりなのだ。
だから、俺が “此方側” に流れたのは偶然よりは必然で、何より当然の事であったとも言えた。)]
両王子何方を支える気もない、ってだけだ。
そもそもこの国の行く末に興味がない。
だから、全て終わった後は、
……2人で好きに取り合ってくれ。
俺はここを郷に据える気はないからさ。
[実に、持たぬままでいる気なのもあって、あっさりとしていた。]*
……そうなるかなぁ。
[ なんて、
返って来た言葉>>*4にのんびりと応える。
強いて言うなれば、ローレルは蝙蝠だった。
自らの生存の為には鳥にも獣にもつく。
話をするに自らの後ろ盾に
確たる忠義を抱いているらしい彼女とは
きっと噛み合わないのだろう予感がした。
平穏を奪われることへの焦り。恐怖。
それだけが身体を動かす動力に足りる。
忠義や忠誠などというものは
最も縁遠い感情だと自負していた。 ]
邪魔はしないようにね…。
易々と舞台から降りるつもりはないけれど
…気を付けてはおこうじゃないか。
なんたってきみ、怒ると怖そうだから。
[ どこまでも日常の延長、といった体で
へらりと崩した笑みで相手と向き合う。 ]
今日は挨拶で声をかけただけだからねえ。
話というほどの話はないんだけれど…
ああ、そうだ。
手土産代わりに一つだけ教えてあげる。
[ 素直に情報を渡すと言ったところで
さてもや、彼女が素直に受けとる保証はない。
だけれど秘密を共有した仲ならば
大して伝えたところで腹の中は痛くもない。
ローレルにとっては大して価値のない情報。 ]
…国王陛下を殺したのはラメールの民さ。
信じるか信じないかはきみ次第だけれど。
[ 国王は暗殺されたのだと、
彼女はもう知っていたかもしれないけれど
下手人の心当たりまではあるまいと思っていた。 ]
[ 仲間と呼ぶには薄弱過ぎる繋がり。
もう行くわと言われたら
それじゃあまた会う日までとでも
行って見送ろうとする程度の細い糸。
そこに引っかかった者がいた。>>*7 ]
おやおや立ち聞きとは趣味が悪いねえ。
でも――そう、折角だから答えよう。
ボクはね、決してこの国は嫌いじゃないよ。
[ 臆面も恥じらいもなく淡々と言い放つ。
傍らの彼女が彼を知らぬようなら、
[ 飄々とした態度、笑顔。
胡乱とも呼べるような冷えた目つき。
けれど、画家が気にすることはない。 ]
…自分を取り巻く平穏が脅かされるのが怖いだけ。
大概の人間と動機は大して違うまいさ。
只、平穏が欲しい。それだけなんだよ。
[ ―― 淡々とした口調は崩れない。
それだけを求めて生きてきたから
今更口に出すことほど簡単なこともない。 ]
きみが話したいと言うのなら話を聞こう。
[ 自分が語った分だけ聞く姿勢となる。
それもまた、この画家には自然なこと。 ]
[ 全てを聞き終えたあと。
静かな語調で画家は話し出す。 ]
きみはあくまで傍観者であろうとするんだね。
…いいや、決してそれを悪いこととは言うまいよ。
ボクにはボクの、きみにはきみの生き方がある。
きみがきみの生き方に殉じることが出来るよう
密やかに願っていることしかできないけど――、
いつか、きみの郷が新たに見つかることを祈ろう。
…軽口の言い合える一人の友人として。
[ 宮廷画家はすでに明日も知れぬ身、
彼が郷を見つけたとして便りを聞ける確かはない。
けれど、
何かしら言葉をかけずにはいられなかった。
一人の友として根無し草にも似た
彼の行く末を案じる心は持っていた故に。* ]
[引っかかったのは微弱も極まる細い糸。
(これが蜘蛛の糸であったなら、引っかかった哀れな鳥と嗤われるもまた、俺は気になどしなかっただろう。)]
いいや? 立ち聞きなんて人聞きの悪い。
ただ、風の気紛れが声を運んだものだから。
[実のところ、2人が話しているのを知っていて来ているのだから、人聞きの悪いと言ったところで盗み聞いたに相違ない。
淡々、返される言葉に否定を載せる事はしなかった。>>*13
俺が自己紹介するでもなく、知らないように見えたなら、彼女が勝手に言ってくれていただろうが。]
いや、この際だ、違う名を教えておこうか。
…そうだな、 “
そう呼んでくれて構わない。
[
実質的に、ジュードの名と綴りは何ら変わらない。
そうして嘘にも真実にもなる言葉を言葉に乗せる。
そこまでを述べたなら、冷やかな彩は嘘かの如くに跡形なく消えた。]
平穏、な。 あぁ、極自然な願いだろう。
少なくとも、俺はそれに兎角言わないさ。
[平穏を求めるのは生き物の本能だ。>>*14
最も原始的、根本的な願いと思うものだから、否定する訳もなく。]
[望郷を思い起こすかの如く、語り始める。]
… 此処から馬でも十数日。
一年の殆どが寒冷な気候の山岳地帯がある。
そこが今、どうなっているのかは知らないが、
俺が敬愛した国は、
疾くに歴史という過去の産物の中に失せた。
俺は、その国の、
王子であって、王子でない者、だ。
[「隣国に消されたのだ」、とは縁起でもないから言わないが。]
その国は何かと加工が得意でな。
作物は僅かな間しか実らないような、
そんな極寒地ではあったが、あぁ、
皆、とても逞しく生きていたよ。
[亡くなった国を再興するつもりもなければ、王として君臨するのも真っ平御免と思っているのは伝わっただろうか。]
[冗談めかして、彼女の言葉に笑って返す。>>*15]
ローレルも願いの叶う生き方ができるよう、
暗雲や濃霧が払えるなら力添えくらいは。
…… 風の向こうから、ならしてもいい。
何せ、 “俺も人間なのでね” 。
[飄々、気儘故の、回り諄い言い方だった。
彼女の身を案じているのは、それとなく伝わった…かもしれない。
(俺としては伝わってほしくはないが。)]**
[ローレルとの対話中に新たに現れた人物>>*7を見て、わたしは軽く鼻を鳴らす。
彼とは一ヵ月前にも王都の酒場で会った。
王宮に出入りしている鷹匠、という事くらいしか知らなかったが、趣味で諜報とは]
…エキセントリックな人ね、あなた。
[どうやら、この国の人ではないようで。どこの国にも属さない、という事だけは伝わってきたけれど]
この国の出来事の傍観者?
じゃあ、さすらいの吟遊詩人みたいに、歌でも歌ってみる?
[なんて冗談めかすが、別に受けを狙ったつもりはない。
彼の話を聞いてから、わたしは再びローレルの方へ向き直る。自分と敵対するか、もしくは協力者でなければ、向ける関心は特にない]
[怒ると怖そうと評されたけど、特に訂正を持ち掛けるつもりはない。
いずれは事を構えるにせよ、現段階で相手をするつもりはなかった。
最後に手土産代わりに、と聞かされた内容には、少しだけ驚かされる]
───国王を暗殺したのは、…ふぅん…。
さすがに情報早いね。
[こちらの情報網は、まだそこまで捉えてない。彼女の言ってる事の裏は、直に取れるだろう。
元々外部の犯行は考えにくいから、叛気に駆られた野心家か、あるいは他国に買われた者か。彼女の口ぶりだと、あちらが買ったようでもなさそうだが]
じゃあ、今度こそ行くわ。
[もたらされた情報に、特に礼を述べるでもなく、わたしは踵を返す。
国王暗殺。
決まらない王位継承。
ゾネス要塞に戻る日程は、もう少し先になるかもしれない。*]
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