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ギィ様。
聞こえております。
[主の声>>*1:29に答えれば]
ハールト南、王子を名乗る憎きあの者、ファットリア地方に現れたと。
ですが……妙です。動きが派手すぎる。
影武者、などということもあるかもしれません。
現在、作戦の立案中です。
ご期待ください。
…そうだな。
連中とて、俺が王子を狙うことは予測しているだろう。
いいだろう。引き続き、任せるぞ。
ところで、ハールトの戦況はどうなっている?
竜は出たのか?
[ギィからの問いを受けた>>*1のは、丁度ヴェルザンディの報告の直後>>33あたりであった]
ハールトはあえて連中に奪わせました。
いずれ、賊軍に付いたものがどうなるかという見せしめにも使えます。
今はまだ、彼奴らにある程度の損害を与えられれば十分でしょう。
思ったよりライナー隊が保たなかったのは誤算ですが……大勢に影響はありません。
カトワール近辺まで連中を誘い込み、そこで連中の本隊を殲滅する予定です。
竜についてですが……解らないことに、ファットリア地方にもハールトにも、未だ目撃情報がありません。
王子が現れたとも聞いていますが、そこでの制空部隊は
……連中にはハールト侵略を仕掛けてなお、兵力を隠す余裕があるということでしょうか……この点は、不安要素ではあります。
それと、連中の出方も大分解ってまいりました。想定通りと言いますか……連中の中に、かなりの切れ者が居るようです。
ライナーは連中の船に、民兵に偽装した我が軍の兵を乗り込ませようとしたようですが。敵はこれを看破し、即座に射殺したと。
ハールトを、奪わせた?
[それを聞いた瞬間、声が冷えた。]
俺に、断りもなく、…か?
[彼ならばわかるだろう。
これは、激昂する寸前の声だ。]
…………。
─── おまえには、俺がなにに見えているんだ?
[極低温の嵐を孕んだ沈黙のあと、唸るような声が問う。]
暗愚で無知な飾りか?
温厚で寛大な支配者か?
それとも、恐怖で支配する専制君主か?
どうなんだ!
[噴き出すように、声が跳ね上がった。]
[主の声が怒りに震えるのが解る。>>*4
その声に対して。クレステッドが怯えたり、萎縮したり、という様子はまるきり、無い]
僭越ながらギィ様。
その通りでございます。私の責任において、独断で進めました。
[そう返せば、暫しの沈黙。
念話では、クレステッドがどのような面持ちでそれを返したのかは解らないだろう。
だが、彼の声は、全くもって落ち着いたもので。
跳ね上がる声>>*5にも動じること無く、さらりと返した。]
あなたは理想の体現者であり象徴であり、我が絶対なる主君です。その認識に、一切の変わりはありません。
[そう言い終えれば、ごくわずかな沈黙の後]
ですが。ギィ様。
[ここでようやく、僅かだが、彼の感情に何かの揺れが聞き取れるかもしれない。
それを「悲しみ」と称するのは似つかわしいようにも聞こえるが、もっと、切迫した、何かを]
無礼を承知で、処罰を覚悟で申し上げます。
理想を同じくする者に、ギィ様は……優しすぎるのです。
そのようにお怒りになること。……わかって、おりました。
[果たして。主君に、今クレステッドが思い浮かべている光景が見えるだろうか。
「俺に付き合って死ぬことはない」と言われた時の光景>>*1:5が。]
これを反逆と誹るのなら。勝利の後、いくらでもお聞きしましょう。処断というのならば受けましょう。
いずれにせよ。
[果たして……
その声から、主君は彼のいかなる感情を読み取るのか。どのような事情を推測するのか。それは解らないが。
クレステッドの声は、悲壮なまでにまっすぐであった]
ギィ様の勝利のために、私は極限まで非情であると、決めております。……ギィ様以上にそうあると。
……ギィ様に、ギィ様であって頂くために。
[クレステッドは言葉を止め。そこで、相手の応答を待った]
[ふつりと湧いた怒りが収まることはなく、煮え滾るものを胸の内に溜めながら腹心の冷静な声を聞く。
怒りに霞んだ頭では、絶対なる主君という言葉さえ空虚なものに響いたが、そこから続く言葉と声のいろに、心が揺れた。]
…………おまえは、いつもそうだ。
[深い呼吸を二つするほどの間を置いて、淡とした声を零す。]
俺の先回りをして、俺の分まで骨を折って、
全部終わってから、涼しい顔で言ってくる。
俺は、おまえの背に負われて勝ちたいわけではない。
[言葉の内容ほどには、声に咎める色はない。]
おまえはいつも言葉が遅いんだ。
俺とて、馬鹿ではないぞ。
作戦というなら、理解もする。
……あまり、俺を怒らせるな。
[それはどこか、心配させるなという響きにも似ていた。]
おまえの処分は保留とする。
勝って失地を回復しろ。
方法は、すべて任す。
[支配者としての冷徹な声に戻して告げる。]
俺の支配は力に基づくものだ。
負けたとなれば、今は服従している連中が勢いづく。
次は勝てよ。
[そう締めくくって、残りの報告を聞いた。]
……申し訳ありません。出すぎた真似をしていること、承知しております。
……しかしギィ様。お言葉ですが。
私の背は、ギィ様を背負えるほど大きくも強くもありません。
私は只、ギィ様の進む道の露払いをしたいだけなのです。
[主から零れる言葉>>*8に淡々と返すさまは、果たしてどう伝わるのか。
ギィが自分の事に集中できるよう、ということらしいが。
とは言え、その考えそのものを「背負われて」と言われれば、回答に詰まるのだろう。
しかし、それもまたクレステッドの本心ではあるらしかった]
……不器用ゆえ確約は出来ませんが。
ギィ様を怒らせるなとのご命令、確かに聞き受けました。
[言葉に滲んだ微妙な色>>*9を察しつつ、それでもなお堅苦しい返し方しか出来ないこの男。
自分で不器用と称するだけのことは、確かにあるらしかったが]
[主らしき、冷徹な命令>>*10に対しては、こちらもまた真剣に。]
承知しました。
最後には、必ずや我が軍の完全勝利を献上してみせましょう。
[そうして、支配に関する主の論を聞けば]
はい、解っております。
最後には、誰の目から見ても、あえて我々は戦略的に退いたのだと。
我々は反逆者よりも圧倒的に強いのだと、羽虫や雑草に至るまで全てのものに思い知らせます。……ご期待を。
[力強くそう返す。
そしてギィが促せば、現在の戦況を詳細に報告した。>>*2 >>*3]
[現状は、ハールト近辺で姿を隠し奇襲の準備をしつつ、情報の収集に徹している。
そのためもあって、ギィの“声”は、必要以上によく聞こえてしまう。]
……お呼びですか、ギィ様。
[応えるべき言葉ではなさそうではあったとしても。>>*13
聞こえてしまう限りは答えてしまうのはもはや習性であって。]
……賊将の捕縛、ですか。
承知しました。……恐らく、接近戦闘に持ち込めればその目もあるでしょう。
首尾よく捕縛したならば、
[と、主からの新しい任務>>*14を脳に刻み込んだ]
ギィ様。急ぎ申し上げます。
ハールトに駐留していた賊軍が、投石船によるカトワール攻撃を目論んでいる模様。
こちらは身を隠していたハールト西部より早馬を送り、カトワールの駐留隊へ、火矢と魔法による迎撃を命じております。
恐らくこの戦、勝負の分かれ目となりましょう。
もし、王城の防衛部隊に余裕があるのならば、カトワールへの援軍を願えませんか。
報告ご苦労。
カトワールを狙ってくるか。
やはり海路を押さえられているのは痛いが、致し方ないな。
いいだろう。足の速い部隊を送る。
後方は気にせずとも構わないぞ。
ありがとうございます、ギィ様。
必ずや。我らに歯向かったことの意味を賊軍に教えてやりましょう。
[そう言って、クレステッドは通信を切った**]
クレス。
カトワールへの援護にウルフライダーとボアチャリオットの隊を出した。
少数だが十分だろう。
指揮はエディに任せてある。
グランツェルツ橋で迎撃せよと命じてあるから、必要に応じておまえも連携して事に当たれ。
エトヴァルトの本格的な初陣だ。
どれだけ手腕を発揮するか、楽しみだな。
エトヴァルトに?
[応答する彼の声には様々な感情が滲む。
喜びと期待と驚き、そして僅かな安堵の色。]
承知しました。戦の采配を振るうのは彼にとって良い経験になりましょう。
ならば、彼の作戦を汲みつつ、私は影となって支えましょう。ご期待を。
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