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黙秘、ね…まあ、俺には関係ないけどな。
[もとより何かを期待していたわけではない]
っ!
[受け止められる>>*9とは思わず、小さく驚きの声が零れた。
見ればいつの間にか流れた血がそれを止めるかに硬化していて、相手がよろめくのに一度剣を引いて]
なるほど、ガードも可能なわけか、あんたの血は。
ほんと、厄介そうだなぁ……
[と言いつつ様子を探る。古傷が近かったが故に流血させることで防いだのだろうと思う。
ならば他の場所か、或いは、複数を同時に狙うか]
しっかし、こういう所にいそうな人に見えないけどなぁ、あんた。
[貴人、と言う二つ名と、この場において尚丁寧な物言いに、素直な感想を述べて。
その間にも、左手に風を呼ぶ。どこを狙うべきか探るように見つめながら*]
[元より返事は返らぬものと思っていたから、彼の反応に感情の揺れは無く。
変化した翼の表面、弾を受けても大して損傷を与えられていないのに気付き即座に小銃を手放し]
それでも。
貴方が私の知るクレスだったのは、変わらない事実だろう?
[吐き捨てられた様な言葉に返しながら、背から単機関銃を取り構え。
空に上がった彼の翼ではなく、足目掛けて弾を撃ち放った**]
[ 如何に突き放そうとも、彼女の意志は揺るがない ]
(貴女らしいですね、シュテラ)
[ 声に出来ない想いは、胸の内に落として ]
[ 口にする声は、殊更に冷たく ]
事実であろうと、過去は過去です。
[ 上空から、狙い定めるように見下ろした、その足を狙って機関銃の弾が放たれる>>*12 ]
もう、戻ることはできない...!
[ 身を捻り、まともに喰らうことは何とか避けたが、鱗に完全に覆われてはいない脹脛を掠めた弾丸が傷付ける。
そこから流れ出るのは、ヒトと同じ紅い血だけれど ]
[ 戻れたなら、とは、言わない...言えない ]
ジェフロイから伝言は聞いたでしょう?
[ 足を傷付けられても、翼の動きは鈍る事も無く、ばさりばさりと、羽ばたきながら、彼女の頭上を旋回する。その動きは緩急を交えて不規則で、銃の狙いを付けにくくする筈だった ]
殺すつもりなら、狙う場所が違いますよ?シュテラ。
[ 言いざま、ふいに大きく強く翼を振ると、固い鱗が数十枚の礫となって、彼女の頭上から降り注いだ。
それに一瞬でも彼女の気が逸れたなら、急降下して、機関銃そのものを刃の如き翼で弾き飛ばそうとする* ]
[私の返答に彼が何を思ったか、私には解らない。
通わせた想いが彼の中に残っていないなら、何を思う事も無いかもしれない。
それでも構わない。私の中にあるものは、変わらないから]
そうだ、クレス。
時が戻ることは無い。
今がどれ程変わろうと、過去が変わる事もない。
私が貴方を想う気持ちも、無かったことにはならないんだ。
[言いながら、放った銃弾が掠めた肌から紅が流れるのを見る。
先程翼に放った銃弾は弾かれた、その違いは]
(硬いのは、鱗、か)
[推測は声に出さぬまま、次の手を考えて。
不規則に飛ぶ彼を目で追いながら、問う声>>*15に軽く口端を上げる]
あぁ、ちゃんと伝えてくれたよ。
彼は優しい人だね。クレス。
[今の私は余裕の表情にも見えるだろうか。
実際は手の内を知られている私の方が不利なのだから、余裕など無い。
でも、嬉しくて。
こうして名前を呼んで、呼ばれる事がただ、嬉しくて。
こんな時であっても──こんな時だから。笑みが零れて、仕方なかった]
[けれど。
降り注ぐ鱗の雨に気付けば、流石に笑みを収めて機関銃を剣のように振って打ち落とそうとした。
その動作を入れた分クレスの動きへの対応が遅れ、手に持っていた機関銃が跳ね上げられて]
っ…!
[体勢が崩れた瞬間、無防備になった為追撃があれば避ける事もできず傷を受けることになっただろう。
追撃の有無はともかく、反撃と距離を稼ぐのを兼ねて足を蹴り上げた*]
[ 過去は変わらない、想う気持ちも無に帰すことはないのだ、と、彼女は口にし、笑みを零す>>*16,>>*17 ]
(何故、笑えるのですか?)
[ 問いは、やはり声にはならない。それが戦うことを楽しむ笑みでも、余裕を見せるための虚勢でも無い事は、彼自身が一番良く知っている。
その笑顔は、彼が最も守りたいと願ったものだったから ]
[ 苛立ちが男を襲う。それは、シュテラの笑顔に対してではなく ]
甘いのですよ、ジェフロイも、貴女も!
[ 放った鱗の礫が、彼女の顔から笑みを消させる、そうするしかない己自身に対しての、どうしようもない苛立ち… ]
[ けれど、全ては銀の瞳の奥に押し込めて、鋭く振った右の翼はシュテラの銃を跳ね上げ、更に、左の翼は刃となってその腕を切り裂こうと横薙ぎにする ]
く…!
[ 蹴り上げられた足に、その軌道は半ばで阻まれて、翼の動きが止まった事で、男は地へと足をつき、そのまま背後へと飛び下がった。
次に放たれるであろう銃撃を予想して、身を守るように、身体の前に交差する翼の一部が、飛ばした鱗の分だけ、隙間を空け、一部に薄い皮膜の部分を曝していることは、シュテラの目に留まっただろうか* ]
[クレスの胸の内に浮かんだ疑問>>*19。
彼が口に出して問いかけてきたなら、私は簡単なことだと答えただろう。
けれど彼の胸の内を知らないから、理由を伝えぬままに微笑んで。
甘いという彼の言葉には異を唱えようとしたけれど、それは叶わなかった]
─── っ、はっ!
[私の手にあった銃を跳ね上げた翼の追撃を、蹴り上げた足で阻む。
勢いのままに後転して距離を開くと、背に背負ったままだった一挺の短機関銃を手にし、構える。
先程まで私が立っていた位置には最初に撃った小銃、そこから少し離れた所に跳ね上げられた短機関銃が落ちているのが見えて。
その先に対峙した彼を見据えたところで、違和感に気付いて微か眉を寄せた]
(何かが、違う)
[最初の一発を撃った時との違いを感じるのに、それが何か解らなくて。
違和感の原因を突き止めようと、もう一度翼に向けて銃口を向け、撃ち放つ*]
[剣が離れた。拍子、後ろへと一歩、二歩下がって、一度のけ反り、がくりと前屈みになる。
顔だけを上げて、髪の間から男>>*11を見つめた]
……私は幸せです。
[相手の洩らした感想へ、ぴくりと反応を見せる。
先程剣撃を防いだ左腕の血の硬化が一旦解けて、どろりと地面に向けて垂れ]
ここに居るから、幸せなのです。
ここに居る為に、強くならねばなりません。
[再び硬化し、細身の剣のようになったそれを、右手で掴む。
ゆっくりと姿勢を正して、身体の前で斜めに構えた]
[ 予想通りに、シュテラの構えた二挺目の短機関銃から、暗緑の翼をめがけて弾丸が浴びせられる。男は、前とは違い、その弾丸を受け止めるだけではなく、着弾と同時に右の翼だけをばさりと開いて、弾き飛ばそうとする。
結果、左の翼はほとんど無傷のまま、だが、右の翼は鱗の剥がれている数カ所が朱に濡れて ]
腕を上げましたね。シュテラ。
[ 僅かに浮かべた笑みも男の声音も冷たいまま、痛みは表情にも現れてはいなかったが、すぐに飛び立つ事はせず、再び両翼で身を包むように閉じて、そのまま、今度は地を蹴り、シュテラに向かって駆け出した。
頭を下げ、身を低くして疾走る竜翼の長く鋭い鉤爪がシュテラの眼前に迫ろうとする* ]
……幸せ、ねぇ。
『
[今までに見せなかった反応に哂うような声を返す。
こちらを見て零す声はやはりあまり感情を感じなかったけれど。]
ここに居るから……ここに居ないと幸せになれない、って?
只の逃げだろ、それじゃ。何から逃げたんだかしらねーし、聞く気もないけどな。
[話す間に再び血が流れ出すのに気付き、すぐに対応できるように身構える。
こちらに向けられるかと思ったそれは、形を変えて「貴人」の手の内に納まった]
[相手の手の内に現れた剣に、動じる事なく笑みを浮かべて]
なるほど、こっちに合わせてくれるって?
親切なことで!
[左手に集めていた風を刃に変えて、「貴人」の左腕を掠めるように飛ばす。
気を逸らせるとは思わない、左でのガードを封じたいだけ。
ほぼ同時に踏み込んで、こちらの剣は風刃の逆から横薙ぎに切りつけようと]
[放った銃弾は、先程と同じ様に翼に着弾したかに見えた。
だが、先とは違う片翼の動きに、感じた違和感の理由に気付き。
それによって新たな疑問が生まれた]
(おかしい)
[違和感の原因は、翼。
ほんの数箇所朱に染まった部分、そこにあるべき鱗が無い。
恐らくあの鱗は硬くはあれど、衝撃を受ける角度によっては剥がれてしまうのだろう。
それは解った。解らないのは彼の考え。
私の知る彼ならば、傍目にも明らかな綻びをこんな無造作に見せたりしない。
見せたところで利点など無いはずなのに、何故隠さないのか。
疑問を口に出す隙は無く、こちらに向かい来る彼の翼、鉤爪を避ける為屈んで]
─── せいっ!
[足払いをかけようと、左足を振りきった*]
幸せです。
[無表情のまま首を傾げた]
逃げました。
私は『自由』を貰いました。
それで何がいけないのでしょう。
[風の刃が左腕を掠める。
はらりと散る血は硬化することなく落ちて行くが、相手からは見えたかどうか。
未だ『融合体』としての経験も浅く、同時に幾つもの硬化を成す程には、力を操りきれていなかった]
こちらこそ、理解できません。
[横薙ぎに切りつけてくる相手の剣>>*26を避ける為、上半身を一度仰け反らせる。
そこから戻る勢いに任せて、赤い剣を持つ右手を無造作に振り下ろした]
[ 迫る鉤爪をかわし、シュテラが足下に滑り込む。>>*27男は足を払われてバランスを…崩したかに見えたが ]
そう簡単には…
[ ばさり、閉じていた翼が開かれて、一瞬だけ足が宙に浮き ]
いきませんよ?シュテラ。
[ 囁く声は睦言めいて、ざくり、と、右の鉤爪が、下になったシュテラの左肩近くを掠めて、地に刺さる。鈍く暗緑に光る鉤爪にも、皮膜から滲んだ朱が伝って、ぽたりと、零れ落ちた ]
[ シュテラは、すぐに抜け出しただろうか?少しでも動きが遅れたなら、もう一方の翼の端が、刃となって、その喉元に突きつけられる ]
[ その刃は、すぐには彼女を引き裂こうとはしないけれど* ]
『自由』…?
[首を傾げて落とされた言葉を鼻で笑うように聞き返す]
あんたの何処が自由なんだ?
『種』に囚われて、誰かとの「約束」に縛られて、それがあんたの『自由』か?
そんなもんを本当に望んでいたのか?
[言いながら、ちらりと風刃が掠めた場所を見る。
流れ落ちる赤と、右に握られた剣とを交互に見遣って、「力」を使い切れていないのは同じか、と推測する]
本当の自由ってのはなぁ、何物にも囚われない心の事を言うんだぜ!
[理解できなくて結構、と言わんばかりに振った剣は避けられて、
体制を崩した所に振り下ろされた剣は左肩で受ける破目になったか]
……思った以上に、素早いの、なっ
[肩に食い込んだ剣をこちらの剣で弾いて、そのまま正面へと突くように差し向けたが果たして当たるかどうか]
[翼の存在を忘れていた訳ではない。
足払いをかけた所で飛んで避けられるだろうとは予測していた。
その上で、あえて行動した思惑があってのこと。
彼が飛んで距離を開けるならそれも良し、そうでなければきっと]
(……来たっ)
[屈んだ私に被さるかの様に翼が、鉤爪が襲い来る。
左肩、裂いた布の下にある肌まで届いた爪が、血に染まる]
─── っ !
[痛みが一気に神経を走る。
息を詰めるも叫ぶは堪え、地に刺さるそれと対の翼が、私の喉元へと向かってくるのを視界に捉えながらそれを避けることはせず。
腰の鞘からアーミーナイフを取ると、鱗の剥がれたそこへ突き立てようと*]
[ これまでの、彼の動きを見ていれば、予測のついた攻撃のはずだった。それ故に、彼女がまともに鉤爪を受けた事に、銀の瞳が僅かに揺らぐ。>>*32
しかし、刃と化した翼の動きは止まることなく、シュテラの喉元に迫る ]
ぐうっ…!
[ 痛みに耐えた彼女のナイフが、剥き出しになった皮膜に突き立てられたのは、ほぼ同時か。地に埋まった翼は、避ける事も出来ず貫かれ、始めて苦痛の呻きが、彼の喉から漏れる。
避けた皮膜から、ぼたぼたとこぼれ落ちた朱がシュテラの腕と身体をも濡らしたろう ]
は…
[ 荒く息をつき、男は目を細める ]
無茶を、するな、と…言ったのは、貴女では、ありませんでしたか?
[ 突きつけた刃は動かさない。けれど、彼女がそれ以上ナイフを動かせば手元が狂わぬ自信は男にも無かった。肉を斬らせて骨と断つ、というには、あまりに危険な行為と、男には見えて、思わず口調には苦い色が滲んだ* ]
理解不能です。
[微かに眉が寄った]
『種』を望んだのは私です。
与えてくださったあの方の傍に居たいのです。
囚われてなどいません。縛られてなどいません。
すべては私の望みのままに。
[左肩へと落ちた赤の剣は、容易く弾かれた。
正面から突き出された相手の剣は僅かに身を捩るも避けきれず、左の脇腹へと食い込む。
一拍遅れて苦しげに息が洩れたが、表情には現れない]
……私はここにいます。
あなたの自由と異なっても、『自由』です。
[脇腹から流れる血はそのままに]
約束を守らせてくれません。
狩人は危険です。
[刺さる剣の刃を掴もうと、無造作に左手を伸ばした]
[喉元に突きつけられた鉤爪を避けようとしなかったのは、それより私の行動の方が早いと判じたから。
硬質の鱗に守られている翼の下は、要は何より守らねばならない場所なのだろう。
賭け染みた私の推測は、彼の様子>>*33を見るに恐らく当たっている]
流石に、これでは、もう。
空は、飛べない、だろ…?
[痛みに息を切らせながら、クレス>>*34。
突き立てたナイフの柄は離さず、けれど動かそうともせず。
間近になった彼の顔を、見つめて]
…貴方だって。
無茶しているじゃ、ないか。
[浮かべた微笑みは、いつかの時と同じそれ]
望んだ、か。
[こちらの煽るような声にも変わらぬ口調に眉を寄せる]
「あの方」ってのが約束の相手か?
そういうのを「縛られてる」って言うんだ。
ま、本人がそう思ってないんじゃ言っても無駄だろうが。
[これ以上の問答は無駄と吐き捨てる。
左肩の痛みに耐えて繰り出した剣はには確かな手ごたえ。
その感触を受けて、僅かに詰めていた息を吐き出す。
「貴人」の表情が変わらないのは矜持か否か]
それがあんたの言う「自由」なら……
俺はそいつを崩さにゃならねぇな!
[剣を手元へと引き戻そうとした時、それを掴もうと伸ばされた左手
掴む前にその手は回避できたか、それとも止められたか。掴まれたなら無理に引くことはしないが]
お前が「あの方」とした約束なんざ、俺には関係ないね。
[言い捨てて、肩を傷つけられ上手く動かせそうにない左手に、再び風を呼ぼうと*]
[アーミーナイフを掴む手の対。
持ったままの短機関銃を、彼に向ける。
微笑みは、湛えたまま]
クレス。
私は、人である限り、貴方の愛してくれた私を、貫いていく。
ずっと変わらず、貴方を愛しているから。
[貴方を殺しても。
貴方に殺されても。]
最期に見るのは私の笑顔であってほしい。
[引き金に指をかけて、銃口から火を放とうと*]
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