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ほらほら、凄いな。
食べても元通りになるぞ。
なぁ…………あれ。
[あまりに面白い光景に、声の届く者達に
機嫌良く呼び掛けようとして、何か忘れていると止まる。
自分は彼らの真名を知っている筈なのに。
どうして忘れてしまったのだろう。
いつの間にか同じ赤の気配が増えても。
それがとても愛おしいはずなのに、その真名を
思い出せない事が少しもどかしく。
けれどその想いも降り積もるマシュマロに消えて行った**]
[食べても元通りになるとの囁きに、ぱっと顔を輝かせる。]
本当に?!わ、それは凄いですね。
どうなっているんでしょう――。
[声の主の名前を呼ぼうとしたが、どうしても思い出せなかった。秘密の名前を使わないといけないと教えてもらった気がするのに。]
・・・。
[もどかしさをこらえるように喉元に手を当てていたが、それも銀嵐に飲まれるように段々と白くなって消えてしまった。]
[仲間『みんな』>>*2、との言葉にこくこく頷く。
赤い声に仲間が増えたような気配を感じるが、相手からの返事がないため、未だ確信するまでには至っていない。]
・・・。
[何があったんだろうか?と思わず周囲を見渡した。]
……?
[いつの間にか、声が、聞こえるようになっていた。
この『声』は――、“おおかみさん”達の声だ。
彼らは普通の人には聞こえない声を交わし合うことができる。
また、“おおかみさん”ならぬ人間の中にも、
その声で話せる者がいるそうな。
クララはそれを知っている。自分が“違う”はずだということも。
だが、今聞こえる声の主三人が、“おおかみさん”と、彼らに協力する人間であることを、
自分はどこで知ったのだったか―――]
な、か、ま………。
えっ?!
[こちらでは初めて聞く声>>*4が突然響いて驚いた。
けれども自分は、それが誰だか心当たりがある。]
・・・もしかしてクララさん?!
[呼びかけながらも、何処かで”彼女は確かに自分たちの仲間だったけど、囁きを交わすことはできなかったはず。”という言葉が頭の奥でぐるぐるしている。
だが今までの記憶と同様に、自分が何故それを知っているのかについては、全然蘇ってこなかった。]
うん……。
[ちょっとの間。]
きこえるし、……はなせる。
[声はたどたどしく、驚きに満ちている。
顔を見なくても話せるんだ、――という、新鮮な驚きの方が大きかった]
そうか・・・。
[たどだどしく、驚きに満ちた声に何度も頷く。]
どうして囁きが使えるようになったか、僕には原因が思いつけないけど。でも、何か聞きたいことがあったら、遠慮なく言ってよ。分かることなら教えるから。
[優しくそう告げると、こちらからの呼びかけは一旦終わらせた。]
クララさん?
[いつの間に混じる新しい声に少し驚いたけれど。]
うん、クララさんの『声』だ。
よろしくね。
[心地よい空間に更に声が増えて。
ふふ、と嬉しげに笑った。]
お前も楽しそうでホッとしたよ。
[クララが仲間に加わって、囁きが好きなヤコブが笑っている。安堵のため息をついた。]
・・・。
[だが続く言葉を、何故か口から出すことができなかった。]
[お菓子の家に近付けぬ白い狼は、少女に声を掛けられて>>+3
鼻先を押し付けて小さく喉を鳴らした。
締め出されたのではなく、待っているのだと
喋れない代わりにふわりとした毛皮を押し付けて。
彼女は締め出されたのなら、暫く一緒にいようと
足元に行儀よく座り時折頬を摺り寄せた]
[クララの言葉>>*9にうんうん頷く。
自分が気に入りそうな画集が入ると、見せてもらったりしていたっけ、と思い出した。]
”でも、クララさんには本以上に世話になったことがあったような気がするけど、何だったっけ?”
[赤い声を使っていると、ふと疑問が浮かぶものの。
他の話に気を取られているうちに、クララに聞きそびれてしまった。]
[突然聴こえた女性の声に耳を疑う。
しかもそれはよく知った女性のもので、
ヨアヒムやヤコブの声で、クララと知れた。
彼女の名を呼ぼうとすると喉が詰まる。
何か悔恨のような懺悔のような声が漏れそうになって
何とか飲み込んでやり過ごした]
毛皮がよく似合っている。
楽しいか?
[彼女が纏った毛皮は自分達の毛皮の代わりだろうかと
何故彼女が毛皮を纏えない事を知っているのか。
深く考える事も無く優しく声を掛けた]
[幻の狼は両手で撫でられると
心地良さそうに目を細めて更に鼻先を押し付ける。
彼女の飼い犬が姿を見せて>>+5、横に並んでも
狼は吼える事も牙を剥く事は無かった。
ただ。
「シロ」と呼ばれて。
思い切りジト目で名付けた主を見つめた]
[顔に不満、と書いてある狼の視線に気づいたらしい>>+6
新しく考えてくれている様子に、期待して
尾をパタパタ振っていたが。
あまりな名前が出て、尾は地にはたと落ちた。
視線は最早諦めの境地かもしれない]
そうか。
楽しいか。
良かったな。本当に良かったな。
[返って来る少女の楽しそうな声>>*16を
噛み締める様に何度も何度も繰り返す。
もっと早くこうして彼女に呼び掛けて、笑ってあげれば
良かったのだと……何故今思ったのだろう]
女の子は甘いものが好きだと言うが。
全て甘いお菓子らしいから好きなだけ食べると良い。
客人は知らない世界の事を話してくれる。
何より私達もいるから。
安心して楽しみなさい。
[…………いつか。
言ってあげられなかった言葉]
[飼い主より飼い犬の方が賢いのではないか。
慰めるように擦り寄ってくれた犬に挨拶と
鼻を近付けた。
ヴォルフと呼ばれて>>+8
まぁそれならと納得したように尾を振る。
だが、悲鳴と共にミニスカサンタに変身した姿>>+9に
思わず唸り声をあげてしまった]
[誰よりも大切な幼馴染、そして仲間を見つめる。
声を聞かせると、傍にいると約束した。少しの間でも、黙っていなくなったら、それを破ることになってしまうのではないか。]
・・・。
[震える拳をぎゅっと握り締め唇を噛んだが、どうしても宿屋を離れることは言えない。
仕方なく、自分を呼んだ相手を探し出して、何の用事か聞いてすぐ戻ればいいと考え直すことにした。]
待ってて。すぐ戻ってくるから。
[結局仲間に告げた言葉は、その一言だけ。]
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