― 一方そのころ:主会場 ―
[使い魔たちの集う部屋よりもなお華やかな部屋に
力あるものたちが集い、酒を酌み交わしている。
会話の内容は他愛もない挨拶や近況報告から、
雑談に紛れさせた牽制、探り、駆け引きなど。
部屋の一隅にある大きな水盤の前では、
別の部屋を覗きながらの使い魔自慢、
有体に言えば、親馬鹿ならぬ主馬鹿な会話が繰り広げられていた。]
今年は、使い魔たちも大過なく過ごしているようだ。
わたしのストリゲスは賢いからね。
[水盤に映る様子を眺めつつ、そんなことを言う今年の主催者は、
そんな、主馬鹿の筆頭であろう。]