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[体の変化と共に男の中で様々な感情が蠢く。そうして、ふと誰かの気配を感じた]
これ....は?
[これが吸血鬼へと成り果てたということなのだろうか。感じる気配はただ一つ。それが誰かと問うように]
[試しに目の前の存在に呼び掛けようとして、やめた。明らかに彼の気配は感じない
同じ吸血種でも何かが違うのだろうか。未だわからぬもう一人と目の前の彼、それ以外にも覚醒した者はいるのだろうかと思考を巡らせて]
なんだ……これは……
[不意に拡がった緋の世界。
戸惑いがちに感覚を拡げていく]
――まさか。リエヴルか……?
[自分以外に、彼もまた、この世界を共有しているらしい。
いや、共有というよりもむしろ――]
あんたが、此処の……赤の、神……?
オズワルド....
[次第にその世界が広がる。明確な彼と私だけの世界。]
神、とは大袈裟だな。
[ただ、そこを支配しているのは自分であるのは確かに感じていた]
こうして話せるのはオズだけ、か。
[ディークは覚醒しているのだろうか。していた方がいいのかそうでない方がいいのかはわからなかったがこの場にいないのは確かであった。]
他には誰もいないみたいだな――……
[感覚を、研ぎ澄ませる。
リエヴルはまるで手を伸ばせば触れられそうな程近くに感じるのに、
それ以外の気配はこの世界に、皆無で。
そんな中、リエヴルの思考が伝わって来た]
これがもしや、吸血種の能力って奴なのか
不思議なモンだが、ディークがこの力に覚醒しなかったのは、
安心っちゃ、安心か……
あいつにはまだ、人の道を歩んで欲しくてな
[そんな願いを口にすると]
まァ、厄介になる
マイ・ロードとでも、お呼びした方が良いのかね……
どうやらこの力のない吸血種もいるようだけれどね
[感覚だけの世界で彼の方を向く。]
そんな仰々しい言い方はやめてほしい。いつもの通りでかまわない
[そうしてふと、見えろ、と願ってみれば現実とは違う世界。その中にオズの姿を見つけた]
どうなっているのかわからないがよろしく
[自らの姿は車椅子ではなく、簡素な椅子に腰かけた姿だったか。彼の方に腕を伸ばし握手を求めた]
ふむ、そうなのか……
[この力のない吸血種、というリエヴルの言葉に
ソマーリュへと思いを馳せる。
彼も確かに人成らざるモノであったが、此処にその姿は無い。
そういうものなのだろうと納得して]
っと……!
[不意に視界が晴れ、目の前にはリエヴルの姿があった。
現実世界と変わらぬ五感が感じられて]
――足、治ったんだな
それはなんつーか、おめでとうだ!
[赤の世界故の感覚共有か。
その姿が、仮初のものとはまた違うと理解した。
心底嬉しそうに微笑むと、握手を返し]
あー…………
あとな、普段通りで構わんのならリエヴルって呼ぶが――
俺、あんたに謝らんといけないかもしれない
なんつーか、相当好き勝手やってる
[其れこそ何の考え無しに、と。
気不味げに前髪を搔き上げた]
ただな、こうして欲しい、みたいなんがあれば遠慮無く言ってくれ
俺もなんかあれば言うから
......?
[彼の言葉にはて、と首をかしげて]
あぁ、この世界では動くけれどね、現実では動かないよ
[本当は動く。それもわかっていて、理解していて、それでも尚その瞳は嘘をついてなどいないかのように純真な光を持っていた]
私の、足は、動かない。
[それは真実以上でも以下でもないとそう言い聞かせるように。
そうして彼の手のひらを握り返した。]
この違いになんの意味があるのか、王子殿が何をたくらんでいるのかはわからないがここにいるEsの皆は敵ではないんだ
[そうして彼の頭をくしゃりと撫で]
何をしているのかは、どことなくわかるけれどあまりやりすぎないように。君が何か悪いように思われたらいけないのだから
[何かしてほしいことがあれば言うという彼にいつでもと微笑んで]
血が欲しいのなら私のを飲むかい?
[垣間見えたかれの行動。この世界で飲んで満たされるかはわからないがやってみるかと。]
[そして握手を通じて、暖かなぬくもりが伝わってきた。
同じシュの、仲間なのだとそのぬくもりが伝えてくれる]
っしゃ。
まずは、状況把握だな
みなが覚醒し、人間が消えている
ドールの奴らしかいやがらねぇ
俺はまずは弟と王子を探すつもりだ――…
[動けるようになったらだが、と、何処か悔しげにそう言った]
[血は吸ってはみないのか、と少し残念そうに腕を引っ込めて]
君の弟なら覚醒した。私の血を飲んだよ
[そう呟き。欲しければイドでも手にはいるような情報だけ話した]
ディークがあんたの……そうか……
あいつもあんたを慕ってた
良かったのかも知れないな……
[此処に姿が見えんのは、ちと心配だが、と付け加え]
――いや、もらう
じゃあ
[差し出された手の甲にこちらも噛みつく。ただ甘いだけで喉元で消えるかのようなそれに面白いなと笑みを浮かべて]
ん、ありがとう。これではここでできるのは話し合うことぐらいか
[こればっかりは自分の力でもどうにもならなそうだと]
だな。味も、飲み込む感覚もあるから、
もしかしたら現実世界でも"こう"なのかもしれんが……
[ぺろり、と。
リエヴルに吸われた跡を自ら舐めとる]
うん、自分のを飲んでるような、そんな感じがした
まぁ、気分転換に使うぐらいしかできなそうだね
[そういって残念そうに笑った]
何かほしいものあったら願ったら出るんじゃないかな、多分。せっかく私たちだけが使えるのだから居心地をよくしよう
[そうして珍しく子供のような顔をして。未だその場所の意味も知らぬままオズワルドの前で、あっさり立ち上がってみせた]
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