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[そもそも、おとなしくするとはどういうことなのか。
それまで老夫婦以外とまともに接触したことのなかった男は、集団という存在も、集団生活を円満に送るこつというのも、殆ど知らずに来た。
通常ならば、出る杭は打たれるのかもしれないが。
全て、打ち返してしまった。
偉そうだとか、自信家だとか、そう言われているのはよく知っている。
また、自分でもそうだと思っている。
だが、なんてことはない。
単に、普通に接する方法というのが、よくわかっていないのである。]
[構える必要がないトールやシロウなどが相手なら、素直に言うことを聞きもする。
だが、それ以外の人間が相手となると、どうも斜に構えてしまう。
損な性格だな、と言ってくれる者もそれなりにいた。
だが、どこが損なのかすら、よくわからなかった。
勉強も剣技も、育て親が基礎を教えてくれていた。
その土台と、当人の負けず嫌いが今に至るのだろうと思う。]
[――――――――最も。
リエヴル当人にしてみれば、
勉強を教わったのは、一人でも生きていける為に。
二刀流などという実践的な剣を教わったのは――…]
[であるからこそ、自身が望まれているなど、これっぽっちも考えたことはなかった。
故に、敵視する視線には、さほど気付くことはない。
ただ、気付いていないくせに、生来の負けず嫌いである。
あと一歩というところまで追い込まれれば>>*34
本気で二本の剣を構え、教官の制止を受けたものだ。
負けるのは勿論。
並ばれるのも気に入らない。
「次こそは負けねェ…!」と言われれば、一言。]
それにしても……。
すごいところに貰われたよなぁ。
……フェルセンだっけ?
二刀流のフェルセンなんて、どこかで聞いた名前だ。
[確信があったわけじゃない。
心当たりのある名前にカマをかけてみただけだった]
>>*39
夢は夢だ。――現実とは違う。
喩え現実と近い夢でも、……お前の意思で、変えられる。
[断言し、真っ直ぐに彼を見つめる。]
なんなら、俺がスーパーヒーローとしてお前を助けに行ってやってもいいぞ?
夢の中にな。
――回想:トールとの会話>>*46――
[幸せそうと言われれば、笑顔で頷いた。]
えぇ。すっかり紅茶好きになってしまいましたけどね。
家では茶畑の手伝いなんかもしてたんですよ。
[校則で、生い立ちを名乗ることは禁止されているが。
流石にこれくらいなら大丈夫だろうと、ティーカップを傾けながら語った。]
養子に貰われた先でも。
そして、ここでも。
……きっと、幸せです、俺。
[そう実感を籠めて呟けば、少し恥ずかしそうに笑った。]
[だが、トールの口から二刀流のフェルセンと聞けば>>*48
思わず目を瞬かせる。]
え――――……、
先輩も、ご存知だったんですか?
[この学校でも、武術に携わる一部の教官に聞かれたことはあった。
やはり、独特の剣技は覚えられやすいのだろうか……と。
しみじみと考え込むのだった。]
……スーパーヒーローか、そりゃあいい。
俺が囚われてたら、助けてくれるのか。
[くつくつ、と笑い、>>*49ヒンメルの肩をぽんぽんと叩く。
彼が知らないうちに、いくつもの悪夢から助けてくれた事を
思い出しながら言葉を続ける]
そのヒーローは甘いものに目がないらしいから。
報酬はきっと、スイーツでいいんだろうな。
[笑みと共に、こちらを覗き込む眼差しを。
何故かまっすぐには受け止められなくて。
それを覆うように、彼の前髪をそっと、かきあげる]
― 回想 ―
はは、畑仕事をするお前か。
ここでのお前を見てると意外な気もするけれど、
それはそれで案外似合ってるな。
[汗水足らして働くリエヴルを好き勝手に想像して笑みを浮かべる]
うん、後輩が幸せでいてくれると俺は嬉しい。
……あ、後輩だからってだけじゃなくて、
こうして友人……と思えるお前だからってのもあるけど。
― 練武場/回想>>*36 ―
それじゃ、あと2枚。
…あ、もういいぞ。他の分に取っといて。
[まだまだ必要とされるだろうと、それ以上は首を横に振る。
ただ、彼にそれをアドバイスしたという先輩の名は聞きそびれた。
聞けば口止めしようか軽く悩むくらいはしたであろうが]
必要なやつはこれからも増えるだろうし。
[果たして彼自身が必要とするかどうか。
今は知らず、後輩の笑顔を再び見送ることになる。
ジェフロイが、湿布どころではない怪我をしていることなど気づくことは、今はなかった*]
え、意外ですか?
茶畑なんて、むしろ似合いすぎかと思ってました。
[自分が紅茶党として扱われているのを自覚しているだけに、トールの言葉>>*54にくすくすと笑みを零した。
まぁ、地道に働くというのが、既に似合っていないのかもしれないが。]
……ありがとうございます。
[友人、と言われれば、数度目を瞬かせた後、ゆっくりと表情を綻ばせた。
こんな風に友人と呼んでくれる相手が出来るなど、思ってもみなかった。
それだけで、やはりこの学校に入って、自分は幸せなのだと――そう、実感した。]
俺、トール先輩と同室になれて良かったです。
[告げた顔は確かに笑顔だったのだけど。
気を抜けばなぜだか涙が零れてしまいそうで、それを必死に堪えていた。]
あ……先輩、鎌をかけていたんですか?
[あまりに単純な誘導に引っかかり、つい、自分で笑ってしまった。
なるほど、小難しいことばかり考えていると、こんな単純な手に引っかかる。
などと、改めて教訓として自分にたたき込みつつ。]
でも、現役だったのは相当前なはずですよ。
それでも知っているとは……。
[果たして、彼はどれほど真面目に剣に取り組んでいるのか。
そう思えば、やはり感嘆の息が零れた。]
[此処は士官学校。
まだ、W再挑戦”が許される場。
だから幾度負けようと、最後に勝利を手にする為に。
――――戦う*]
――ソマリとの記憶――
[なんで、こいつはこんなにムキになるんだろう。
負けず嫌いな男は、自分を棚に上げて不思議がっていた。
他の奴は、数度負かされれば諦めるのが殆どなのに。
なぜか、ソマリだけは一向に諦める気配がない。
ましてや、この俺が追い込まれてしまったなど――……、
………………………………認めたくも、ない。]
[本気でかかっても、奴は立ち向かってきた。
それは、今まで学校での手合わせでは、感じたことのなかった気概。
なんで授業でこんなにムキになっているのだろうと、思ったことは何度もあった。
だが、やはり負ける気はさらさらない。
そして気付けば、自分も同じくらいおとなげなくなっているのだった。]
[士官学校での生活は、平和だった。
とても、楽しかった。
だが――…
久しぶりの、本気のやりとりは――――少し、ゾクゾクとした。]
[自分がそんな風だから、きっと互いに怪我をする前に制止が入るのだろう。
果たして、止められなければどうなっていたのか。
興味がない訳ではない。]
………………ま、俺が勝つんだけどな。
[しかし、どこまでも不遜である。*]
― 回想:西寮 自室 ―
>>*14
起きてる。火器工学の答え合わせしてた。
……眩しかったか?
[ 枕元の小さなランプは覆いを掛けてあるが、下の寝台に光が届いただろうか。 ]
もう寝るけどな。
[ ランプの下部にある摘まみを捻って灯りを落とすと、窓辺から射し込む月明かりに木の枝が透ける。部屋の中に森が広がった。 ]
[気持ちがおさまると、リエヴルの頭から手を離し]
ああ、えっと……。
俺も、お前と同室でよかった、よ
茶畑で畑仕事してたら、こうして出会えなかったわけだし、
やっぱりお前はこっちのほうが似合ってるんだよ、うん。
[照れ隠しなのかやけに早口でまくし立て]
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