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突然、屋敷中の時計が鳴り響く。
頭を割るような音と共に、隊員達は強い眩暈を感じる。
異変を確認する間もないまま、隊員達は意識を失った。
薄らいだ意識の中で、地の底を這うような、不快な声が響く。
Willkommen zu meinen Räumlichkeiten......
これから始まるは、我ら吸血鬼と貴殿方の威信をかけた遊戯。
我らは毎夜、貴殿方のうち一名を我が隷属として迎え入れる。
されど尊厳を重んじ、一夜に一本、銀の小刀を授けよう。
遊戯を終わらせたくば、見事我らを判別し、その小刀で刺せ。
貴殿方の決断であれば、甘んじて受けよう。
惑い、争うが良い。
刺さずとも自由だ。
貴殿方9名を隷属として丁重に御迎えしよう。
望み訪れた崇拝者も含めて・・・。
先ずは、礼を持って、貴殿方の長を我らが隷属に御迎えする。
genießen wir das Spiel......
次第に声は消失し、薄らいだ意識が少しずつ明確になる。
少しの眩暈を残しながら、隊員達は次々と目を覚まして行く。
あたりにはいつもと変わらない光景が広がっていた・・・。
ノックに反応はない。
・・・鍵は、開いていた。
一人の隊員が、恐る恐るドアを開ける。
ほんのりと、淡い薔薇の香りが漂う。
一歩入り、隊員達は息を飲んだ。
中央の床に、真っ青な体のローゼンハイムが倒れていたのである―――。
ローゼンハイムの遺体が青い炎に包まれる。
遺体は、青い炎と共に、跡形もなく消え失せた。
遺体のあった場所には、一本の小刀だけが残されていた―――。
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