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集会場に集められた面々が、Gもどきが来ないことを祈っている頃。
そのパーティ会場に、るんるん気分で向かっていたアーヴァインさんは、ちょうど周囲に何もない地点に足を踏み入れたところで、懐の携帯電話が「チャンチャカチャカチャカ、チャンチャン♪」という、今にも有力な落語家たちが集まる某長寿番組が始まりそうな、軽快な音楽が鳴り始めて足を止めました。
画面には「非通知」という表示が出ており、どこの誰だー? と首をかしげながらも通話ボタンを押します。
「もしもし? ワシだが、誰だ?」
「……………………………」
しかし、電話の向こうに居るだろう誰かは何も言いません。
ザッザッザッと何人もが足並みそろえて歩いているような音と、時折聞こえる金属音がとても不気味です。
「ワシはいま忙しいんだ、どこの誰か知らんが、用がないならきるz…」
恐る恐るそう告げて、携帯電話を耳から離そうとした直後。
電話の向こうから、鼓膜が破れそうなくらい大きな破裂音が聞こえてきました。
同時に、百数十メートル先のビルの屋上から、奇妙な光が放たれ……
『ちゅどーん!!』
ミサイルがアーヴァインさんの顔面にジャストミートするまでのほんの数秒が、アーヴァインさんには何分もの事に感じられたそうです。
さらに、同じビルの屋上から、無数のミサイルや銃撃が浴びせられ。
その全てを被弾したアーヴァインさんでしたが。
それだけの攻撃を受けながらも、何故か全身打撲とわずかに骨折している程度という症状で、病院に運ばれるのでした。
アーヴァインさんが救急車で運ばれた、モモット県唯一の大病院の別館には、普段は他にも大勢の患者が入院していますが、何故か今は閑散としています。
ついでに、スタッフも既婚者以外誰もいません。
そんなケルベロス医院別館にアーヴァインさんが緊急入院したという連絡は、明日から毎日何人かずつで病院に見舞いに行くようにという命令形での通達とともに、すぐに集会場にも届けられたでしょう。
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