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日没と共に響いた音。
それは、編み上げられた結界が選んだ者以外をその周囲から遠ざける。
そうして、人の気配が絶えた頃。
捕らわれた者たちの頭上に声が響いた。
「ようこそ、新たなる『神』となり得る者たちよ」
「あなた方のその力は、『世界』より与えられし祝福」
「その祝福を行使しなさい」
「最も強き祝福を持つ者には、新たなる道が開く事でしょう」
「……さあ。
戦うのです。
さすれば、道は開けます」
陶酔したような声音が綴るのは、一方的な宣告。
その意を問おうにも、声の主の姿は見えない。
宣告の後、声は途絶えてしまうけれど。
ここにいる他者と戦う事が、スラム街から出るための手段である、と。
周囲に立ち込める異様な空気がそう、物語っているかのようだった。
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