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一つの心が壊れるのをとめられるなら
わたしの人生だって無駄ではないだろう
一つのいのちの痛みを癒せるなら
一つの苦しみを静められるなら
一羽の弱ったコマツグミを
もう一度巣に戻してやれるなら
わたしの人生だって無駄ではないだろう
――エミリー・ディキンソン
一羽の鳥が翼を広げ、薄い緑を蓄えた樹々の間から舞い上がる。
小さな翼は蒼穹に吸い込まれるように消え、後には、朝露に濡れた枝のみが揺れていた。
――春。
この中立地帯シュヴァルベにも、春が訪れようとしていた。
大地には柔らかな草木が生い茂り、様々な彩りを宿した花々が咲き群れる。
心和ませるそれらの色は、元は荒地であったこの領土に暮らす人々の、ささやかな祈りの結晶のように輝いていた。
――東に、古き血を引き継ぐ、魔法力に満ちたロストルム帝国。
――西に、小さいながらも軍事力と技術力を兼ね備えたフェーダ公国。
争い合っていたふたつの国は、数十年前、幸運にも各々に明賢なる指導者を得た事で休戦し、長く友好国として共に手を携える道を選んだ。
その友好の証として建てられた、国境の町――シュヴァルベ。
両国の共同統一領土として開墾された、直径30km程の小さな宿場町は、数十年の間に交易の拠点として賑やかな発展を遂げていた。
一匹の猫が、士官学校の庭を闊歩していた。
うららかな春の陽射しに照らされた校舎は、数日にわたる学科試験の真っ最中だ。
最高年度生は最後の卒業試験、在学生は期末試験。
各国の子女を集めたこの士官学校の試験は、それなりに点の辛いものでもあった。
今はちょうど授業中なのだろう――ぽかぽかと暖かい中庭には、人影ひとつ見えない。
我が物顔に歩いていた猫は、中庭のベンチの上に飛び上がると、くるりと丸くなった。
どうやら、昼寝を決め込むつもりのようだ。
ロストルム・フェーダ国立シュヴァルベ共同記念軍学校。
……非常に長い名前の故に「士官学校」とだけ呼ばれる事の多いその学び舎は、島の中央、堀に囲まれた丘の上にあった。
両国の未来を担う若者――とりわけ軍隊に携わる者どうしの交流を深め、各国の技術を共有する為に建てられたその場所は、数十度目の卒業式を目前に控え、慌しい空気に包まれている。
今年も、巣立ちの季節がやってくるのだ――
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★この村は参加者が決まっています。
Wikiにパスワードを掲示しましたのでご確認ください。
★5/25(土)AM1:00(5/24深夜25:00)開始です。
★「おまかせ」か「囁き狂人」を希望して入村してください。
「ランダム」「銀狼」「夜兎」の希望は禁止です。
★A村内では以下の制限をお願いいたします。
「エピローグに入るまで、己の出身国や身分については秘密にする」
⇒会話・ト書き両方についての制限です。B村での役職がバレないようにして下さい。
また、他人に指摘をする事もおやめください。
両国で誰もが知る名家の出身などの場合、偽名を使うなどで対応をお願いします。
>匿名さん
詳細な摺り合わせにならない限り、制止することはありません。
「メモを使用しないと縁故を振るのは失礼かもしれない」という雰囲気にはならないレベルでお願いします。
★全員揃ったことを確認しました。
★開始方法をBBS形式に変更しました。
5/25AM1:00に一日目開始です。
★役職希望が「おまかせ」「囁き狂人」のどちらかになっていることを再度ご確認ください。
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