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[控えめだけど、優しい青年。
もしかしたらこの騒動の中で誰よりも“人間味”を感じた相手かもしれなかった。
だから届かぬ声で呼び止めた。
とても嫌な、嫌な気持ちがして。]
ヤコブさん、落ち着いてください
“彼”を、見てはいけません
[杞憂ならいい。
これは“罠”かもしれないと、とっさにそう思ってしまった。**]
― 食堂 ―
[生き残りのひとたちが集まり出した頃か。
激昂するヤコブは>>48、シモンを素直に人狼だと思っているようだ。
否、そうでないだろうと思っているうえで尋ねている可能性もあるか。
彼の問いには、何も言えない。
少なくともシモンは自分を殺しても食べてもいないけれど、そういう問題でもないのだから。
自分は彼とシモンの遣り取りを知らないから、「幸せ」の意味もわからないのだし。
ディーターは呂律が回っていないように見える>>53
演技ではなく多分これは酒のせいだろう。兄と一緒に来ていたし>>52
普段であれば朝っぱらから何をと言っているところではあるけれど、兄の心中を思えばとてもそんなことは言えない。]
……ごめんなさい、ジムゾンにいさま。
[せっかく本当の兄妹になれたのに。
けれどその兄を、皆をこれ以上犠牲にしたくはなかった。
その思いがきっと、ディーターを誘うように自身を突き動かしていた。
自身がいなくても、残酷たる真実はすぐそこにあるのだから。]
苦しむことはなかった……と思います。
少し、痛かったですけれど。
[だからそんな悲しそうな顔をしないで。
顔を覆う兄の髪を、昨日してもらったようにぽふぽふと撫でようとした。]
[他の魂たちもこの場に集まってくる頃だろうか。
昨日自分に偽りの判定を出して処刑しようとしたシモンを傍で見守る姿は、そしてそのシモンが自分の亡骸を傍に置いている様は、傍から見るとどう映るのだろう。
敢えて誰かに声を掛けることはしない。
ただ今は、最後まで見守っていたかった。
それがきっと、このひとの願いなのだと思ったから**]
[100年もの昔。
まだ、人も人ならざる者も一緒くたになっていた混沌の時代。
森で妖精に出会うのと森で兎に出会うのが同義で、吸血鬼に血を吸われるのと蚊にたかられるのが並列だったその時代。
ジムゾンが言ったように人と獣のあいの子だって珍しくはなかった。
原点はそこにあった。]
みんな、何を言っているんだい?
僕には、分からない。
[幼い彼には分からなかったが。
時代の移ろいと共に関係は壊れてしまった。
いや、壊されたのか。異質な存在を認めぬ人間たちに。
亀裂を決定的にする契機こそがかつての人狼騒動だったが、それも長い歴史の1ページに過ぎなかった。]
僕が人狼だから、みんな僕を認めてはくれない。
[誰も認めてくれないから、自分が認めるしかなくて。自分を褒め称える、目立とうとする。]
僕が人狼だから、みんな僕を嫌う。
[誰にも嫌われたくないから、嫌われる事のないように。他人を褒め称える、プレゼントを贈る。]
[時折各地で人狼騒動が聞こえる。自分だけが降りる訳にはいかないだろう。
あらゆる文献という文献を片っ端から漁った。オットーは馬鹿だが、馬鹿じゃなかった。
その語彙はどこから>>0:284と聞かれたが、全てはここから来たものだった。]
このままじゃ終われない。終わりたくない。僕はまだ、楽しい思い出を持っていない。
[姿を変え、過去も今も偽って。牧羊犬に紛れ込んだのはちょっと無理があったな、すぐにバレた。
すがった藁は
いつかこの村が再び吹雪に包まれた時、世界の命運は集いし者に委ねられるだろう。
との予言。
運命だと思った。自分の毛色と同じ、この村には滅多にお目にかかれない白の世界。
それにすら裏切られた。]
…………。
[兄は、今は立つ世界の違う
何も言えないのは私も同じね……。
[兄に、我慢しないで欲しいと思う気持ちもあった。
シモンに、これ以上自ら傷つかないで欲しいと願う気持ちもあった。
それはきっと相反するもので、だから、何も、言えない。
それはそうと、]
……恥ずかしいわ。
[目の前で自分の惚れた腫れたの話をされるのは正直その、頭を抱えたくなる。
それも彼方からは自分の存在を認識できないから止めることもできないし。
大事な話であることは分かっているだけに、ああ複雑だ。
ぷしゅー。]
[シモンは自ら傷つき、そして死のうとしているように見える>>75,>>76
今の“でたらめ”な彼の言うことは、全てすべて嘘なのだろうか。
――私のからだを見つけた時に流した泪を見てしまえば、とてもそうは思えなかった。
そして、よくよく反芻してみて思う。
嘘の部分はそれほど多くないのではないか、と。
自分にできることはなんだろう。
ぎゅ、と五本の指を強く握った。]
[シモンが厨房へ向かうのなら、自分もついていこう。
己の亡骸を見る兄も気になる、けれど。
ここへ来てから、ちゃんと料理を作っていなかった気がする。
特に占い師として名乗り出てからは、厨房へ足を運ぶ心の余裕などなかった。]
私の料理、食べて欲しかったな。
[ひとつ後悔が生まれてしまった*]
……珈琲は案外難しいのよね。
[私も最初はすごく味の濃いものを作ってお湯で薄めてまずい珈琲を作ってしまったっけ……と今は遠い日を思い出していた*]
これからどうなるのかしらね。
あたしたち。
[今は誰がいたかしら
フリーデルに聞かれたら、お邪魔したかしら
なんて、によりと笑おうかしら]
[今日の処刑は恐らくシモンになる。
――想いを寄せたひとが殺されるというのに、随分落ち着いていられるものだ。
たとえ一時は敵対したひととはいえ、涙のひとつくらい零れてもいいだろうに。
それが彼の選択だから、なのだろうか。]
[懸念はあった。
人狼のディーターが残ることだ。
兄も、シモンが人狼で間違いないという>>95
本当に?本当にそう思っているのかしら?
けれどその選択を責めることは、私はしないし、できない。
私はただ、見守るだけ。
せめてこれ以上誰も人狼の爪牙に掛からなければ良いと願うだけ。]
……ああ。
[>>108守護者がナイフを突きつける。
その時が来たのか、と一瞬瞼を伏せるも。
その瞬間だけは目を閉じまい。逸らすまい*]
……どう、なるのでしょうね。
雪が止むまでは、このままなのではないかしら。
[>>+33お邪魔なんかではないのよ、とゆるく笑う。
こら、なぜによりと笑うの、なぜ。]
お話……。
……ごめんなさいね。
今は……最後まで見届けさせて……。
[ああ、
大丈夫だと思っていたのに、
やっぱり頬が濡れてしまうわ。]
――シモン、……っ
[彼の身体が傾げば、咄嗟に手を伸ばす。
ヤコブがその身を支えるというのならば、
私はその魂をこの腕で抱きとめるために――**]
[自慢の鼻は働かず、耳には何も届かず、瞳には何も映らない。
もしかしたら、自分が死んだ事にすら気が付いてはいないのかも知れない。
それでいて、誰かがやって来ればちゃんとその場から逃げるのだから。]
知っているかい? 犬はご飯の夢と遊ぶ夢しか見ないんだぜ?
[誰に教えてもらった言葉だったっけ?
だけど、自分は悪夢しか見ることができなくて。それが獣になりきれない証で。]
けれどももう一度だけ。
良い夢を見させてほしいな。
[届くはずのない遠吠えを返すのだった。]
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