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愚かだな。
[自らも人狼だと告解する古馴染みの男に、女は嗤うのをやめると瞳を伏せた。
突然の告解は、彼が自棄になったのか、その他に理由があるのか。女にはわからない。
だけど、ただ一つ分かるのは]
狂人の娘は、無駄死だったということだな。
[せめて彼だけでも人のままであれば。
彼女は神の信徒として荼毘にふすこともできただろうに]
[だけどクララを見るその瞳に同情の色は映らない。
目をそらす元相棒と違い、
そういう点において女はひどく酷薄だった]
…………。
[ただただ、つまらなそうに。
この滑稽な観劇を見つめるのだった]
[ニコラスがアルビンの首を締めようとするのに、
少女は血のひいた顔を一層蒼白とさせた。
掴んだ首に爪を立てられてアルビンの表情は苦しそうだ。
なのに、少女を気遣うアルビン。
止めて欲しいと自分を抱える黒衣の男に抗議するも、
アルビンの首を掴む手は離されなかっただろうか。
代わりに、少女を抱く腕の力が弱められて少女は自由になる。]
守れな……?待ってるのは、たしか?
……アルビン、ありがとう。
[アルビンが必死に紡ごうとする言葉を懸命に聞き取ろうとする。
アルビンも解放されればほっと息をついた。
彼から毛布を受け取り、少女は感謝の気持ちを伝える。
その際に触れた彼の手が冷たかったのに少女は何とも言えない表情をした。]
………っ
[涙で潤んだ瞳が、驚きに大きく見開かれる]
何、言ってるの……?
[まるでディーターが人狼だと知っているかのような物言い。
一度は疑問の声をあげかけたが、
フリーデルが告げたことを正しく、理解すれば、肩を落とす]
そうだよ。
私は、人間だって分かってる人を、
人狼として、差し出すつもりだった……。
それで代わりになるなら、誰……だって……、でもっ……、
[続けるつもりだった言葉は、嗚咽に紛れて聞こえなくなってしまう]
[そうしてしばらく黙り込んでいた。
言い返す気力も叫ぶ気力もなくして。
選んだのはクララではなく、かけがえのない大切な存在だった。
その事実が重くのしかかるとともに、周りで交わされる言葉が、
急速に意味をなさなくなっているのを感じた。
それでも、それでも他の人狼が生き残りさえすればいい。
そう思っていたのに]
もう、――――……もうやめて、お願い……。
[ディーターが、自らが誇り高い種族――人狼であるかのような言葉を放った後。>>395
零れた言葉は、ディーターに向けたのかフリーデル>>+104に向けたのか、
自分でも分からなかった]
[少女はニコラスの手から離れて雪原を歩き始める。
冷たい空気に晒されて少女の声は白く霞んで消えていく。]
ニコラス、ごめんね
リーザは行かなくちゃ。 だって、ジムゾンがひとりで悲しんでるもの。
[ジムゾンの過去についてリーザは聞いた事は無い。
神父の居た最果ての村について少女は何も知らない。
けれども、神父が暗く冷たい過去を抱いているのに、
長い間一緒に暮らしてて居た少女は気付いてしまった。
彼もひとりぼっちなんだ――、
聲を同朋を呼び続けるのを止めてしまった。
初めは同朋に会いたいと願い生まれてきて、
ずっとずっと少女は会いたいと願い続けて来たのに。
彼との幸せな日々が続くなら構わないと思ってしまった。]
[背に生える翼で同朋のもとへ飛んで行けたとしても少女は選べなかった。
鳥籠は開いていても少女は神父のまわりを飛び回るのを止めなかっただろう。
でも、彼の姿は見当たらない。]
ジムゾンにも……、
会いたいひとがいたのかな。
[ジムゾンにも焦がれる相手が居たのではないかと
はたと少女は思い当たって。]
……。
[かつて大切にしていた少女は。
黒羽の青年との会話の内容について細かく知ることはなかった。
ただ、少女がずっと求め続けていた“声”をようやく聞くことができたのだと直感して、
ただただじっと見守っていた。
しばらく見つめていたが、音もなく、二人から離れていった。]
私の役目は終わったのですから……。
[笑っているつもりだった。
だから、目からあたたかな雫がぽたりと落ちてきたのを手のひらで受け止めて、不思議そうに見た。]
[少女は神父のもとへと駆け寄る。
羽織っていたブランケットが風で飛ばされ少女の背中の羽が露になる。
肩甲骨から根を伸ばし横に広がっていく黒い翼。人には無いなそれ。
少女はつま先で立って神父の頬へと手を伸ばす。
もしも神父が屈んでくれたら彼の首へと腕を回して抱きしめようとした。]
ジムゾン、此処に居たんだね。
泣いて……いたの?
[頬に流れる涙は拭い取られた後だったが少女は確信を持った声で訊ねた。]
[リーザはジムゾンの頭を抱え、
歌う様に囁く。]
ジムゾン、わたしは、
あなたと過せてー―、 幸せだったの。
ねえ、人と人ならざるものが一緒になるなんて無理だって分かってても、
貴方の娘にわたしはなりたかった。
リズはジムゾンと過す毎日が大切で壊したくなくて、貴方と紡ぐ夢を護りたかった。
ごめんね、ジムゾン。
でも、これからは――、
[そして、彼女は思い出す。
大切な聖霊さまのこと。]
わたしが雪になっても、
また遊べると思っていたけれど。
聖霊さまは何処にいるのかな?
まだ会えない――、のかな。
[ペーターが少女を見つけるまで時間が掛かるなら待っていようと思った。
10年でも20年でも、雪の中で歌っていようって。]
――リーザ。
[少女の名前をもう一度呼ぶ。
何にも代えがたい、大切なその名前を。
見送る元審判者の背中には、少女のものと同じ、だけど光を集めたような白い翼が生えていることに、自身は最後まで気づくことはなかった。**]
[悲しい笑い声が聞こえる中、
女は無言でこの滑稽な自白劇を見つめ続けている。
ただ、シモンの手から。
乾いた音が聞こえた時だけは、瞳を伏せて]
…………すまない。
[汚れ役を押し付けてしまった彼へ。謝罪の言葉をこぼした]
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