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[同じ方を向いたセルウィンから言葉を掛けられる。>>+28
びくっと肩が揺れた。]
……オレさ、
何度もあのひとに、引き際を見極めろーって言われてたのに。
結局ダメだったんだよなー。オレ。
あーあ……クソッ…!
[自分を殺した相手に恨みはないけれど、自分の馬鹿さ加減には腹が立つ。
ぎゅっと握りしめた拳が、痛い気がした。]
あー!
やめだやめだ!
どうせ届かねえ後悔だの愚痴だの言っても仕方ねぇ!
[突如大声を上げて拳を振り回す。
しんみりしているのなんて、性に合わない。]
せっかく食べ放題っぽいし、なんか食おうぜ。
ほら、これとかどうだ?
ゼファー名物、山鳥の焼いたやつ!
[おすすめしたのは、さっきの鳥の丸焼き。
野鳥を狩って、捌いて、塩して焼く、が調理の全工程だ。]
……そうか。
[拳を握り締め後悔を口にするミヒャエル>>+29へ、短い呟きと頷きを一つ。
自身の後悔とも重なる思いに共感はするけれど、慰めを口にするのも違う気がして、それ以上は何も言わなかった]
[しかし切り替えは意外に早かった>>+30]
お、おお……。
[突然の大声に一歩退きつつも、食事の誘いに否やはなかった]
食べ放題、なのか……?
[勧められたのは山鳥の丸焼き。
貴族育ちの自分から見ると、随分と野性味溢れる調理法と見えたが]
そうだな。折角だからな。
[丸焼きから一切れ分ほどナイフで切り取り、そのまま手で口に運ぶ。
家でやったら行儀が悪いと怒られそうなやり方だ]
……うん。
ここまでシンプルな料理は初めて食べたが、なかなか美味い。
俺のおすすめは……そうだな、羊肉の香草焼きなんてどうだ?
[どうやらこの状態でも、料理はきちんと味わえるらしい。
しばし自分の好物を食べたり、相手に勧めたりして時を過ごした*]
おうよ。食え食え。
[一歩引いた相手にずずいと詰め寄り、さらにおすすめする。
一切れだけ切って食べたのを、ちまちま食べる奴だなーという顔で眺めていたが、相手の顔が綻べば同じくらいの笑顔になった。]
だろー?やっぱ山鳥最高だよなー。
お?羊?そいつもうまそうだ。
[こんがりと見た目も最高に焼きあがった羊肉には様々な香草が散らされていて、見たこともないくらい手の掛かった料理に見える。
こちらも一切れざっくり切って、口いっぱいに頬張れば驚くほどたっぷりの肉汁が、なんか爽やかな香りと一緒に溢れ出てきた。]
………んんうんまい!
[うまいメシさいこー!
精力的に食べ物を腹に収めながら、次々に新しい料理を勧めたり勧められたりしていた。]
[けれども気になるのはやはり、残してきたもののことは気になる。
ふっと窓を見ればちょうどフェリクスと、あのベリアンとか言った奴が向き合っているところで、思わず口からぽろりと人参が落ちた。]
うぇ。隊長、まさかまた一騎打ちするんじゃ……
[どきどきしながら見ていたら、交わす会話の雲行きがどうも怪しい。
というか、そうか。
オレたち的には、自分の仇同士か、これ。
ちらっとセルウィンを見て、少し悩む。だが。]
うおおおお、やっちまえフェリクス隊長!!
負けるなー!!
[なんかもう、細かいことはいいやってなって、応援し始めた。*]
/*
地上クライマックス感だな!
みんながんばれー!
[山鳥の足とエールのジョッキで、すっかり観戦モードだぞ。]
[ミヒャエル>>+34ほど思い切りよく食べられないのは性分だろう。
しかし互いに勧めたり勧められたりしながらの食事は、常よりもハイペースに進む。
ミヒャエルの笑顔に釣られるように、こちらも存分に食べ物を味わい満足そうに表情を崩す]
[しかしそうしている間にも、窓の外では進展があったようだ]
おい、お前、はしたないぞ。
[人参を落とす>>+35様子につい口を出すが、外の様子が気になるのはこちらも同じで]
――そうか。
伝えてくれたのか。
[酷薄と見えたゼファー軍人だが、こちらの願いを律儀に果たしてくれたらしい>>74。
改めての敬意と共に姿勢を正していると、傍らから視線を感じた。
この対峙に複雑なものを抱えるのは同じか]
[だが、吹っ切れたように大声で応援を始めるミヒャエル>>+36に、つい顔が綻んだ。
その割り切りの良さはゼファー軍人らしさか、彼の性格的なものなのか]
――ベリアン様。
俺は勝利を信じています。
[ミヒャエルと比べれば控え目だが、祈りを籠めるように呟いた。
フェリクスを恨む気持ちはない、ただ自軍の、敬愛する上官の勝利を願って*]
[騒いでいたのは少しの間で、真面目な話が続くとなれば口をつぐむ。
フェリクス隊長がセルウィンの願いを届け>>74、ベリアンが全軍でと受け取った時には>>82、ちらりと横を向いて、笑み浮かべた。]
良かったな。
[さすが隊長。忘れてない。すごい。
という低次元の尊敬は胸の中だけにしておいた。]
[ベリアンの口から自分のことが語られてるのは>>83、なんとなくむず痒くて落ち着かない。最期の言葉>>84なんて自分じゃよく覚えてなかったけれど、そう、だったっけ…?
うわ、はずかしー。
なんて、赤くなった頬をごしごし擦る羽目になった。
おまけに隊長の評>>93なんて聞いた日には。]
うわ…
[顔を覆ってしばし身もだえる。
嬉しいのか恥ずかしいのか、自分でもよくわからない。]
[静かになった隣と、互いの上官が言伝を伝え合う様を見詰める]
――お前もな。
[掛けられた言葉と、笑みと。
こちらも同じものを返して頷く。
ベリアンとフェリクスの評に顔を赤くしもだえる様は、微笑ましいというかなんというか。
可愛がる者たちの気持ちが、少しわかったような気がした]
[互いの兵の消耗を避けるためにも、一騎打ちを、と。
ベリアンが提案し、フェリクスが同意する。
フェリクスは直に強さを思い知らされた相手だが、ベリアンの"個"としての強さは、自分にとって未知のものだ。
隣の青年と同様に、固唾を飲んで見守る*]
[窓を食い入るように眺めていたけれど、どこかで呼ばれた気がして横を見る。
いつの間にかできていた別の窓の外、馬で駆ける小さな一団が見えた。>>85]
あー。バルタ将軍…。
[先頭を駆ける将のいでたちには見覚えがある。
己のことを、小を付けずに呼んでくれたひと。
フェリクス隊長の下にと推薦してくれたひと。
氷血将軍だなんて影で呼ばれているけれど、そんなことはないと思う。]
[感謝の言葉が少しくすぐったい。
将軍は、オレが死んだことをまだ知らないんだなー、と思えば、ちょっと変な気分もした。
こんな一小隊長の戦死報告なんて、将軍には届かないかもしれないけど。
ちゃんと、期待されただけの働きはできたのかな。
考えると心苦しいけれど、胸を張っていよう。
自分がやれることはやったんだから。*]
[いつの間にか新たな窓が出来ている。
その先にいるのは相手方の将軍か、見知らぬ姿が駆けていく様子。
どうやらこの窓は千里眼のように、離れた場も同時に見られるらしい――
それに気付いたからか、とある心残りに反応したようにまた別の窓が現れる]
カレル――!?
[そこには今まさに、倒れんとするカレルの姿が映っていた>>104。
如何なる経緯があってその場面に至ったのか、注視していなかった者にはわからない。
ただ相手方が相当な大物ということは、周囲の様子や立ち居振る舞いから知れた>>110]
……俺なんかより、余程戦功を挙げたんじゃないか。
[かつては自分が指導する立場だった。
しかし一部隊を任された彼が立派にその役を果たしたのは、その状況から窺い知れた。
最後は敗北であったにしても]
というか、よくこの状況で生きて――……
……生きてる、よな?
[地に転がり、仲間に運ばれていく様子>>118をはらはらと眺める。
あれだけ痛がっているということは、逆に致命傷ではないのだろう。
しかし、大怪我ではある]
[騒がしい仲間に運ばれていく様子に、とりあえずは大丈夫だろうと視線を戻す。
ベリアンとフェリクスの交錯は続いていた。
フェリクスの槍がベリアンの腕を貫くのに息を呑み。
しかし続く一撃は、フェリクスの脇腹の深くを裂いた]
[それなりの地位にある者同士が、緋色に塗れながらも戦い続ける。
その様を目を逸らさず、決着の刻まで見届けた**]
あれ?
元首サマじゃん。
[気づけばもう一つ窓が開いていた。>>+52
どうやら一騎打ちの直後らしい。
倒れている方は知らないけれど、立ってる方は良く知ってる。]
オレ、このあいだの選挙であのヒトに投票したんだよねー。
なんかやってくれそうだしさ。
それに、すっげぇ強くてかっこいいんだよなぁ。
[ぺらぺらとつれづれなるままにしゃべっていたけれど、セルウィンの顔を見て少し黙った。]
[それよりも、視界の端に見えた赤に意識が持っていかれる。>>122
隊長、と叫ぼうとして声にならなかった。
テーブルに腕を突いて、身を乗り出す。
え。うそだろ。なんで、血……。]
隊長…
[掠れた声がようやく出た。
食い入るように、先を見つめる。*]
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